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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [10月27日(金)~10月29日(日)]

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▸今日(11月1日)まで最近1週間に観た映画は、<コリアン・シネマ・ウィーク2017>で「灰の花」「歩く女王」「LUCK-KEY/ラッキー」「グッバイ・シングル」、<東京国際映画祭>で「Have a Nice Day」「詩人の恋」「影武者」で計7本。その中で一番良かったのは(「影武者」は別にしといて)「灰の花」でした。上映後のトークショーは「灰の花」「詩人の恋」「影武者」の3つ。「詩人の恋」主演のヤン・イクチュンはあの<暴力的な>「息もできない」の役柄よりもコチラの方が本来的な姿、なのだそうです。興味深かったのは「影武者」のアシスタントプロデューサー野上照代さんと、作曲の池辺晋一郎さんの話でしたが、これは書くと長くなりすぎるので涙を呑んで省略します。
 上記以外で「ゲット・アウト」も観に行きましたが、これは事前に調べ過ぎた分、衝撃度が弱くなってしまいました。

▸そんなこんなで、今年の鑑賞作品数は76本に。あと、観る予定を自分用のメモとしてあげておきます。今シネマ・ジャック&ベティで上映中の「あゝ、荒野(前・後篇)」「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」「サーミの血」「台湾萬歳」、今後の上映予定では台湾映画の「星空」。その他の劇場での上映中作品では「ブレードランナー 2049」。上映予定作は、韓国映画では「密偵」は絶対! イ・ビョンホンとカン・ドンウォン共演の「MASTER/マスター」はどうかなあ? その他、原作小説を読んだ「ザ・サークル」は期待度はあまり高くはないが一応・・・。「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」「すばらしき映画音楽たち」「謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス」あたりは必ず観に行きます。
 それから11月11日のコリアキネマ倶楽部の第205回上映会もぜひ行かなくては・・・。
 この分だと、今年は100本の大台に届くかも・・・。
    「朝鮮日報」10月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「マイティ・ソー バトルロイヤル」
   肉体派ギャグの2人組 ★★★☆



 「君の膵臓をたべたい」
   美しい桜のような初恋 ★★★


 2作品とも以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(10月31日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) ビューティフル・トゥモロー(韓国)  9.92(353)
②(1) ルター  9.70(144)
③(-) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.37(92)
④(2) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.35(486)
⑤(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.34(228)
⑥(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.33(11,654)
⑦(6) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(2,667)
⑧(7) テンポガールズ(韓国)  9.31(204)
⑨(8) 犯罪都市(韓国)  9.24(20,745)
⑩(9) gifted/ギフテッド  9.21(356)

 今回の新登場は①「ビューティフル・トゥモロー」だけですが、この作品については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(3) ブレードランナー 2049  8.22(9)
③(5) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
④(7) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑤(-) マザー!  7.25(4)
⑥(8) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑦(9) 夢のジェーン(韓国)  7.00(8)
⑧(-) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)
⑨(-) マージョリー・プライム  7.00(3)
⑩(-) テンポ・ガールズ(韓国)  7.00(1)
⑩(-) アイ・アム・ヒース・レジャー  7.00(1)
⑩(-) イット・カムズ・アット・ナイト  7.00(1)
⑩(-) 私のエンジェル  7.00(1)

 ⑤「マザー!」、⑨「マージョリー・プライム」、⑩「私のエンジェル」の3作品が今回の新登場です。
 ⑤「マザー!」は、ジェニファー・ローレンス主演のアメリカのサイコスリラー。郊外の一軒家に暮らす夫婦のもとに、ある夜不審な訪問者がやってきます。その時から夫婦の穏やかな生活は一変します。翌日以降もと謎の訪問者が次々現れますが、夫は招かれざる客たちを拒む素振りも見せず、受け入れていきます。そんな夫の行動に妻は不安と恐怖を募らせていき、やがてエスカレートしていく訪問者たちの行動によって事件が相次ぐようになります。そんな中でも妻は妊娠し、やがて出産して母親になりますが、そんな彼女を想像もしない出来事が待ち受けていました・・・。韓国題は「마더!」。日本公開は来年1月19日、ということだったのが今日(11月1日)の情報によれば製作側のパラマウント・ピクチャーズの意向で日本公開中止が決定されたとのこと。何があった?
 ⑨「プライムたちの夜」(仮)は、アメリカのドラマ。ジョーダン・ハリソン作の同名の演劇(原題は「Marjorie Prime」)の映画化作品で、この演劇は11月7日から浅丘ルリ子等が出演して新国立劇場で上演されます。物語の時代は近未来。中心人物はだんだん記憶を失っていく85歳の女性マージョリー(ロイス・スミス)です。彼女のそばには、先立った夫の若い頃の姿をしたアンドロイドのウォルター(ジョン・ハム)がいます。マージョリーはウォルターに自分が覚えている瞬間を話し、過ぎた日々の思い出を振り返ったりしています。一方、娘のテス(ジーナ・デイビス)と、彼女の夫ジョン(ティム・ロビンス)は、薄れていくマージョリーの記憶を何とか留めようとウォルターにマージョリーが覚えていない新しい物語を伝えてやるのですが・・・。はたしてアンドロイドはそんな家族愛に応えてくれるのでしょうか・・・。韓国題は「당신과 함께한 순간들」。日本公開は未定のようです。
 ⑩「私のエンジェル」(仮)は、フランスのラブロマンス。目の見えない、いつも1人でいる少女マドレーヌの前に、身体が透明な少年エンジェルが現れます。目には見えなくてもエンジェルのすべてを感じることができる彼女は、いつの間にかエンジェルに深い感情を感じるようになります。しかし、2人はマドレーヌの目の手術のために別れることになります。数年後に視力を回復して家に帰ってきたマドレーヌは、エンジェルを必死で探しますが、彼の痕跡すら見つけることができません。はたして彼女はエンジェルと再び会うことができるのか・・・? 韓国題は「나의 엔젤」。日本公開は未定です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月27日(金)~10月29日(日) ★★★

         「マイティ・ソー バトルロイヤル」が出足好調で他を圧倒

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・マイティ・ソー バトルロイヤル・・10/25・・・・・・1,579,072・・・・・・・・2,214,504 ・・・・・・・17,692 ・・・・・・・1,639
2(1)・・犯罪都市(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・10/03・・・・・・・・・・476,050・・・・・・・・5,845,070 ・・・・・・・47,949・・・・・・・・・768
3(66)・・君の膵臓をたべたい(日本) ・・・10/25・・・・・・・・・・135,293 ・・・・・・・・・198,964・・・・・・・・1,547 ・・・・・・・・・218
4(2)・・ジオストーム ・・・・・・・・・・・・・・・10/19 ・・・・・・・・・・112,932 ・・・・・・・・・970,965・・・・・・・・8,065 ・・・・・・・・・545
5(3)・・大将 キム・チャンス(韓国) ・・・・10/19 ・・・・・・・・・・・27,527 ・・・・・・・・・358,233 ・・・・・・・・2,727 ・・・・・・・・・357
6(4)・・南漢山城(韓国)・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・21,246・・・・・・・・3,825,963 ・・・・・・・31,067 ・・・・・・・・・229
7(6)・・ぼくは明日、昨日の君とデートする(日本)・・10/12・・18,206・・・・・・・・157,991・・・・・・・・1,234 ・・・・・・・・・131
8(新)・・ビューティフル・トゥモロー(韓国)・・10/26 ・・・・・23,601 ・・・・・・・・・・16,948・・・・・・・・・・238 ・・・・・・・・・・47
9(42)・・バジャロと仲間たち・・・・・・・・10/26・・・・・・・・・・・・13,993 ・・・・・・・・・・16,832・・・・・・・・・・122 ・・・・・・・・・292
10(7)・・ノーゲーム・ノーライフ ゼロ(日本)・・10/19・・・・・11,948 ・・・・・・・・・・62,123・・・・・・・・・・512 ・・・・・・・・・・70
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「マイティ・ソー バトルロイヤル」があっという間に200万人を突破。「犯罪都市」は2位に退きましたが600万人が目の前です。
 今回の新登場は1・3・4・9位の4作品です。
 1位「マイティ・ソー バトルロイヤル」は、アメリカのSF&アクションシリーズの第3作。日本でも11月3日公開で、すでに多くの情報が出ているので、内容等の紹介は省きます。韓国題は原題のままで「토르:라그나로크」です。
 3位「君の膵臓をたべたい」は、もちろん日本でも話題の小説&映画ですが、私ヌルボ、なんとなくこの手の作品は敬遠していて、何も語れませんです、はい。韓国題は「너의 췌장을 먹고 싶어」です。
 3位「君の膵臓をたべたい」は、もちろん日本でも話題の小説&映画ですが、私ヌルボ、なんとなくこの手の作品は敬遠していて、何も語れませんです、はい。韓国題は
「너의 췌장을 먹고 싶어」です。
 8位「ビューティフル・トゥモロー」は、韓国のドラマ、というより、シンガーソングライターでありミュージカル俳優のパク・ヒョシンが2016年10月6年ぶりに出したアルバム7集「アイ・アム・ア・ドリーマー」を完成させていく姿を撮ったミュージックビデオといった方がいいかも。パク・ヒョシンといえば、2004年中島美嘉の「雪の華」(韓国題「눈의 꽃」)のカバーが大ヒットしたことで知られています。(→YouTube。) この作品では、彼と軍隊時代からの友人で、今年から同じ事務所と契約した軍隊時代からの友人で、プロデューサー・シンガーソングライター・プロデューサー・作曲家等として活躍し音楽の天才と言われるチョン・ジェイルと共に、キューバの小劇場や街や海の美しい映像を背景にアルバム収録曲を彼自身のナレーションとともに鑑賞することができます。原題は「뷰티풀 투모로우」です。
 9位「バジャロと仲間たち」(仮)は、ノルウェーの家族向きミュージカル・アニメ。列車専用のトンネルで住んでいるアナグマのバジェロと、(人間の)ミュージシャンのトゥスンとルディウッド。ある日偶然にアマンダと出会います。彼女のお父さんは科学者ですが、世界征服を企てる悪党ラスプーチンに捕まり、彼女だけ逃げてきたとのこと。トゥスンとルディウッドは、バジェロと一緒にアマンダのお父さんがいる汚染された都市ノルウェーのベルゲンに向けて出立しますが、行く先々で事故を起こし、それではたして危険に陥った世界を救えるのかどうか・・・。韓国題は「배저로와 친구들: 신비한 모험」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(33)・・君の膵臓をたべたい(日本)・・・・10/25・・・・・・・・・・・135,293 ・・・・・・・・・・198,964 ・・・・・・・・1,547・・・・・・・・・218
2(1)・・ぼくは明日、昨日の君とデートする(日本)・・10/12・・18,206 ・・・・・・・・・・157,991 ・・・・・・・・1,234・・・・・・・・・131
3(新)・・ガラスの庭園(韓国) ・・・・・・・・・10/25・・・・・・・・・・・・・8,249 ・・・・・・・・・・・15,992 ・・・・・・・・・・113・・・・・・・・・331
4(6)・・ルター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/18・・・・・・・・・・・・・3,747 ・・・・・・・・・・・17,877 ・・・・・・・・・・131・・・・・・・・・・28
5(新)・・マディソン郡の橋 ・・・・・・1995/09/23・・・・・・・・・・・・・3,138 ・・・・・・・・・・・・5,897・・・・・・・・・・・・40 ・・・・・・・・・58

 今回の新登場は、1・3・5位の3作品です。
 1位「君の膵臓をたべたい」については上述しました。
 3位「ガラスの庭園」は、韓国のミステリー。葉緑体を利用した人工血液を研究していた女性研究者チェヨン(ムン・グニョン)は後輩に研究アイテムを盗まれ、愛する人さえ奪われてて、子供の頃育った森の中のガラスの庭の中で孤独に暮らしています。一方、最初の小説の失敗でスランプを経験した無名作家ジフン(キム・テフン)は偶然知り合ったチェヨンの生活を盗み見て緑の血が流れる女性について小説を連載して瞬く間に人気作家の仲間入りをします。そんなある日、衝撃的な未解決事件の犯人としてチェヨンが上げられ、この事件がジフンの小説と同じであることが知られて世界を騒がせます。はたしてチェヨンのガラスの庭で何が起きたのか・・・? 原題は「유리정원」です。
 5位「マディソン郡の橋」は、世界的なベストセラーとなったロバート・ジェームズ・ウォラーの小説を、クリント・イーストウッドが製作・監督・主演を務めて映画化し、大きな話題となった作品の再上映。私ヌルボは観てませんが、<ぴあ映画生活>では評点平均は70点で、「どんなに美化しても不倫は汚れ」という感想が優勢のようですが、これを<健全>と見るのは当然の価値観としても、また別の価値観もたしかにありそう。韓国題は「매디슨 카운티의 다리」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [11月3日(金)~11月5日(日)]

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▸今年これまでに観た約80本の映画の中で、ドキュメンタリーを除く日本映画はまだ1ケタ。昨日(6日)の「あゝ、荒野」(前・後篇)でやっと8本目です。わずかそれだけですが、私ヌルボとしてはこの「あゝ、荒野」は今年1番の日本映画だと思います。前・後篇合計で304分、緊張感が途切れることはありませんでした。とくに菅田将暉は(観てないけど)昨年の「溺れるナイフ」よりもずっとたくさんの主演男優賞を受賞するのでは? (とくにあのブチ切れた時の表情が・・・。) もう1人の主演ヤン・イクチュンは、先週観た「詩人の恋」同様の口数の少ない役柄(って、吃音症なので)で、監督としてだけでなく、俳優としても見直しました。ユースケ・サンタマリアもいい味だしてましたね。そうそう、吃音症にボクシングに競馬に、時代は半世紀以上後に設定していてもやっぱり寺山修司です。
 それにしても、今年観た感動的映画は、「バンコクナイツ」182分、「牯嶺街少年殺人事件」188分、「アンダーグラウンド完全版」314分と、長尺の作品が多いな。あ、「影武者」179分は感動作というより、視覚的にすごいといった感じだったですけど。

▸今年の<第18回東京フィルメックス>は11月18日(土)~26日(日)。公式サイトは→コチラ。ただ、今回は残念ながら韓国映画はないのか・・・。特別招待作品の中に原和男監督が8年間にわたる<大阪・泉南アスベスト国賠訴訟>を撮ったドキュメンタリーの「ニッポン国VS泉南石綿村」は地域的に在日コリアンにも関わる内容で、個人的に関心あり。来年3月ユーロスペースで公開予定とのことですけどね。
    「朝鮮日報」11月4日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「オールド・マリン・ボーイ」
   舞にも似た海底の死闘 ★★★☆


 「ブラザー」
   口と体で皆を笑わせる ★★★


 「沈黙」
   スリラーでなく家族劇 ★★☆


 「メソッド」
   通俗と芸術の間の境界 ★★☆


 「オールド・マリン・ボーイ」は60kgの潜水服を着て水深30mの海中に身を投じる潜水士を取材・撮影した韓国のドキュメンタリー。他の3作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(11月7日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(2) ルター  9.58(157)
②(1) ビューティフル・トゥモロー(韓国)  9.55(604)
③(4) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.37(536)
④(5) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.34(228)
⑤(6) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.33(12,003)
⑥(8) テンポガールズ(韓国)  9.33(226)
⑦(7) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(2,679)
⑧(-) スパ・ナイト  9.29(7)
⑨(9) 犯罪都市(韓国)  9.23(22,426)
⑩(10) gifted/ギフテッド  9.20(390)

 今回の新登場は⑧「スパ・ナイト」だけです。ロサンゼルスのコリアン・スパを舞台に10代の韓国系アメリカ人学生の同性愛を描いたインディペンデント系の作品。LAに住んでいる韓国系移民デビッドは大学進学が目前に迫っていますが、何の夢も希望もありません。教育熱心な母親は彼を名門大に進学させようとしますが、SAT(大学進学適性試験)の成績は芳しくありません。さらには両親が営む食堂は経営が思わしくなく、閉店することになります。そんな中、デビッドUSC(南カリフォルニア大)に通う友人エディと一緒に学校体験をして一晩を過ごした彼は、深夜の男性用スパに行って微妙な感情を感じるようになります。彼は崖っぷちに追い込まれた家計の助けにと考えて、そのスパで夜間バイトを始めます。やがてそこが同性愛者の聖地であることを知った彼は、いつしか秘密の誘惑に引き寄せされていきます・・・。韓国題は「스파 나잇」。日本公開は未定です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(2) ブレードランナー 2049  8.22(9)
③(3) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
④(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑤(4) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑥(5) マザー!  7.25(4)
⑦(8) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)
⑧(9) マージョリー・プライム  7.00(3)
⑨(10) テンポ・ガールズ(韓国)  7.00(1)
⑨(10) アイ・アム・ヒース・レジャー  7.00(1)
⑨(10) イット・カムズ・アット・ナイト  7.00(1)
⑨(10) 私のエンジェル  7.00(1)
⑨(10) スパ・ナイト  7.00(1)

 ⑨「スパ・ナイト」が今回の新登場ですが、この作品については上述しました。。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月3日(金)~11月5日(日) ★★★

         「マイティ・ソー バトルロイヤル」が2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・マイティ・ソー バトルロイヤル・・10/25・・・・・・・・833,931・・・・・・・・3,571,077 ・・・・・・・28,868・・・・・・・・1,047
2(16)・・ブラザー(韓国) ・・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・605,682 ・・・・・・・・・731,566 ・・・・・・・・5,913 ・・・・・・・・・889
3(2)・・犯罪都市(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・266,581・・・・・・・・6,369,017 ・・・・・・・52,171 ・・・・・・・・・610
4(新)・・沈黙(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・238,808 ・・・・・・・・・302,650 ・・・・・・・・2,456 ・・・・・・・・・634
5(3)・・君の膵臓をたべたい(日本)・・・・10/25・・・・・・・・・・・74,715 ・・・・・・・・・345,551 ・・・・・・・・2,739 ・・・・・・・・・207
6(38)・・ジグソウ:ソウ・レガシー・・・・11/02 ・・・・・・・・・・58,409 ・・・・・・・・・・76,622・・・・・・・・・・678 ・・・・・・・・・175
7(新)・・西遊記 ヒーロー・イズ・バック・・11/02 ・・・・・・・13,209 ・・・・・・・・・・13,983・・・・・・・・・・104 ・・・・・・・・・212
8(23)・・once ダブリンの街角で・・2007/09/20 ・・・・・・・・・・13,140 ・・・・・・・・・255,422 ・・・・・・・・1,765 ・・・・・・・・・147
9(4)・・ジオストーム ・・・・・・・・・・・・・・・10/19・・・・・・・・・・・12,122・・・・・・・・1,025,327 ・・・・・・・・8,460 ・・・・・・・・・・90
10(新)・・メソッド(韓国)・・・・・・・・・・・・11/02・・・・・・・・・・・・8,769 ・・・・・・・・・・13,861・・・・・・・・・・112 ・・・・・・・・・244
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 2週連続トップの「マイティ・ソー バトルロイヤル」は350万人に達しましたが、まあ500万人超えの中ヒットくらいかな? 今年の秋夕の勝者「犯罪都市」はずいぶん粘ってます。
 今回の新登場は2・4・6・7・8・10位の6作品です。
 2位「ブラザー」は、韓国のコメディ。ヒョン・ソッポン(マ・ドンソク)は、インディ・ジョーンズを夢見て、遺物発掘に全財産をかけるものの、現実は、えるばかりの借金と使い道のない装備ばかり。ソッポンの弟のチュボン(イ・ドンフィ)は、 頭脳明晰なうえに家門一の輝く外ヅラで業績のある建設会社に勤めていましたが、一瞬のミスで解雇されるという危機に陥ってしまいます。そんな状態で3年振りに安東の本家に強制的に帰らされたソッポンとチュボンは、ある日事故を起こして文化財庁の女性職員オ・ロラ(イ・ハニ)を轢いてしまいます。ところがそのオ・ロラ(オーロラ?)という女性、事故のためか元々なのか、わけのわからない言葉と突発的な行動で兄弟の心をつかみ、彼らの人生にまで入り込んで彼らに秘密(?)を教えてくれるようになります。彼女の言葉に惑わされたソクポンとチュボンは、うんざりしていた安東が逆に<大当たり>に見え始めます・・・。原題は「부라더」です。
 4位「沈黙」は、韓国の犯罪・スリラー。財力と愛、この世の全てを掌握するイム・テサン(チェ・ミンシク)の婚約者である有名な歌手のユナ(イ・ハニ)が殺害される事件が起きました。容疑をかけられたのはテサンの娘のイム・ミラ(イ・スギョン)。人々の関心が集まる中、イム・テサンは、殺害の起きた夜の7時間のことを覚えていないミラを無罪にするために事件を追い始めます。そしてミラの無罪を信じてかばってくれる若い弁護士チェ・フィジョン(パク・シネ)を選任します。しかし、ミラの記憶がないその夜のCCTV映像を持っているというユナのファンのキム・ドンミョン(リュ・ジュニョル)の登場により、事件は思わぬ方向に向かい始めます・・・。原題は「침묵」です。
 6位「ジグソウ:ソウ・レガシー」は、アメリカのホラー。日本でも11月10日公開で、すでに諸情報が流されているので内容紹介等は省略します。韓国題は「직쏘」です。
 7位「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」は、2015年製作の中国の3DCGアニメ。国産アニメとしては歴代1位の興行収入を記録した大ヒット作とのことです。ベースはもちろんあの「西遊記」ですが・・・。妖怪の存在に脅かされている長安の町に暮らす孤児の少年リュウアーは、ある日妖怪に襲われていた女の子を助ける途中で五行山に迷い込みます。その五行山には、孫悟空が500年間閉じこめられていました。ところが、その封印を偶然リュウアーが解いてしまい、孫悟空を目覚めさせてしまいます。しかし、本来のパワーを発揮できないままの悟空は、やがてリュウアーや猪八戒と共に長安を目指して旅に出ることに。そして彼らの行く手には、もちろん有象無象の妖怪どもが待ちかまえています・・・。韓国題は「신서유기:몽키킹의 부활」。日本公開は1月13日です。
 8位「ONCE ダブリンの街角で」は、2006年製作のアイルランドのラブストーリー。韓国・日本とも2007年に公開されていて、今回はその再上映です。韓国題は「원스」です。
 10位「メソッド」は、今年の第22回釜山国際映画祭でも上映された韓国のドラマ。タイトルのメソッドとは、1940年代にニューヨーク確立されたスタニフスキーの流れを汲む演技法のことです。この作品も、演技に没入する2人の舞台俳優の物語です。舞台のために自分を捨てる俳優ジェハ(パク・ソンウン)と、演技のために自分を丸ごと投じるアイドルスターのヨンウ(オ・スンフン)。彼らが演技に没頭していくと、ジェハの長年の恋人の画家ヒウォン(ユン・スンア)の関係は危うくなってゆき、そして2俳優の錯綜した関係は、世間を驚かせる完璧なスキャンダルにつながっていきます・・・。原題は「메소드」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(33)・・君の膵臓をたべたい(日本) ・・・・・・10/25・・・・・・・・・・・74,715 ・・・・・・・・・・345,551 ・・・・・・・・・2,739・・・・・・・・・207
2(新)・・西遊記 ヒーロー・イズ・バック・・11/02・・・・・・・・・・・13,209 ・・・・・・・・・・・13,983・・・・・・・・・・・104・・・・・・・・・212
3(7)・・once ダブリンの街角で・・・・2007/09/20・・・・・・・・・・・・・13,140 ・・・・・・・・・・255,422 ・・・・・・・・・1,765・・・・・・・・・147
4(新)・・メソッド(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・11/02・・・・・・・・・・・・8,769 ・・・・・・・・・・・13,861・・・・・・・・・・・112・・・・・・・・・244
5(新)・・頭脳ゲーム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/02・・・・・・・・・・・・5,709 ・・・・・・・・・・・10,188・・・・・・・・・・・・81・・・・・・・・・200

 今回は1位以外の4作品すべてが新登場です。
 2位「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」、3位「once ダブリンの街角で」、4位「メソッド」については上述しました。
 5位「頭脳ゲーム」は、今年大ヒットしたタイ映画で、9月開かれた<アジアフォーカス・福岡国際映画祭>でも上映された作品。高校生のカンニングという、韓国でも(日本でも?)リアルなテーマです。主人公のリンは超成績優秀な女の子。教師である父は彼女の将来を考え、名門高校に入れようとその女性校長のところにやってきます。彼女が学費などをその場で暗算で計算するのを見て、校長は喜んで彼女の入学を認めました。入学後リンは友人の金持ちの娘に頼み込まれてカンニングを引き受け、見事成功。礼金を受け取ります。その後それを聞きつけた友人たちの求めでカンニングの規模は拡大して手口も巧妙になり、そしてリンの預金も増えていきます。しかし、ある時隣席の秀才男子バンクに見つかり、先生にチクられてしまいますが、それでもしたたかな彼女はそれでもめげず、さらなる大がかりなアイディアで、・・・って、うーむ、たしか現実のニュースで読んだことがあったような・・・。あれは中国の話だった? 韓国題は「배드 지니어스」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [11月10日(金)~11月12日(日)]

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▸私ヌルボ、映画が終わった時拍手が自然に沸き起こったという作品は、試写会・特別上映や子供の頃の東映時代劇を別にするとインド映画の「ラジュー出世する」(1992)と「ウォーターボーイズ」(2001)の2作品だけでした。ところが先週の11月9日、思いがけなくも3つ目の拍手映画を経験しました。「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」です。シネマ・ジャックの木曜の12:30の回で、15分前に行ったら全96席中の№80。そのすぐ後に満席になりました。米軍統治下の戦後の沖縄で米軍の圧政と堂々とわたり合い、本土復帰をめざして戦い続けた(在任11ヵ月の)元那覇市長・瀬長亀次郎にまつわるドキュメンタリーです。当時(1950~60年代)の沖縄闘争史では最左翼に位置づけられる人物ですが、「右」寄りの人でも、「気骨ある」というべき彼の人間的魅力に魅かれる人は多いのでは、と思います。「気骨ある」といえば、今年前半の心に残るドキュメンタリー「抗い 林えいだい」の林えいだいさん(今年9月1日逝去)もそうでしたねー・・・。
 ※個人的なことですが、大学に入ってまもなくオリエンテーションで(?)先輩から教わった歌が「沖縄を返せ」でした。当時の日共系(民青)は民族主義の傾向がずいぶん色濃かったからなー。当時は「♪民族の怒りに燃ゆる島」とあったのを今は「♪県民の怒りに燃ゆる島」と変えて歌っているそうですが・・・。いずれにしろ、その頃の沖縄の祖国復帰運動に対しては<本土>の側もずいぶん熱いものがあったように思います。今、沖縄の基地闘争に対しては逆に<冷たさ>さえ感じられます。(もし沖縄で<独立運動>が高まれば弾圧しそう??)

▸一昨日(12日)「密偵」を観てきました。なるほど、なかなか凝っていて、昨年大ヒットしただけのことはある、と思いました。もちろん時代設定からして<反日>(というより<抗日>)の要素はあっても、それは昨年の「暗殺」同様それは作品を構成する要素の一部といった感じ。そんな政治的主張よりも、エンタメ作品として楽しめるのではないでしょうか。なお、この時代の義烈団の存在は近年大きくなってきているようですが、「暗殺」ではその実在の首領・金元鳳(キム・ウォンボン)が登場していたのに対して、コチラのイ・ビョンホン扮する義烈団長の名前はチョン・チェサンとなっていたので、「えっ!? なんで?」といった感じ。まあ史実とつき合わせるとツッコミどころはいろいろありますが・・・。

▸8月にシネマヴェーラ渋谷で観た1974年の東映映画「従軍慰安婦」はなかなか興味深い映画で、これまた「左」「右」や日韓を問わずオススメしたいと思いましたが、来週20(月)・21(火)の両日横浜シネマリンの特集企画の中で上映されます。(→コチラ。) 他の上映作品もおもしろそうです。
 なお、横浜シネマリンでは現在韓国のドキュメンタリー「きらめく拍手の音」を上映しています。また12月30日からは日本・韓国合作の朴壽南監督「沈黙-立ち上がる慰安婦」が上映されます。(東京では12月2日からアップリンク渋谷で。あ、大阪では23日(木・祝)生野区KCC会館でこの映画と共に韓国映画「鬼郷」の上映会があります。→コチラ参照。)
     「朝鮮日報」11月11日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「ゴッホ~最期の手紙~」
  ゴッホの魔法が息づく ★★★☆
 「ワーズ・アンド・ピクチャーズ」
  文学より、美術より、愛だ ★★★
 「支度」
  懐かしく呼ぶ名‘オンマ’ ★★☆
 「ベンディング・ジ・アーク」
  “楽観主義は道徳的選択” ★★★☆
 「ミオク」
  女戦士の性格付け、残念 ★★☆
 「リビング・ボーイ・イン・ニューヨーク」
  愛を説明したいワナに ★★☆
 「ワーズ・アンド・ピクチャーズ」は2013年のアメリカのラブロマンス(日本未公開)。かつて文壇で評判になった詩人だが今酒に酔って失策を犯し教職を失いそうな男と、ニューヨークで成功した後美術教師として赴任した女性の文学と美術をめぐる対立(?)と愛の物語。「ベンディング・ジ・アーク」は、ハイチで30年にわたり無償医療活動を続けて<21世紀のシュヴァイツアー>ともいわれる医師にして人類学者のポール・ファーマーを撮ったアメリカのドキュメンタリー(日本未公開)。他の4作品は後の記事中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(11月14日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) ルター  9.55(175)
②(3) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.38(588)
③(2) ビューティフル・トゥモロー(韓国)  9.36(667)
④(6) テンポガールズ(韓国)  9.36(243)
⑤(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.33(12,163)
⑥(7) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(2,687)
⑦(-) ゴッホ~最期の手紙~  9.31(585)
⑧(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.30(229)
⑨(-) 支度(韓国)  9.29(625)
⑩(9) 犯罪都市(韓国)  9.23(23,620)

 今回の新登場は⑦と⑨の2作品です。
 ⑦「ゴッホ~最期の手紙~」は、日本でも11月3日公開されています。韓国題は「러빙 빈센트」です。
 ⑨「支度」については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(2) ブレードランナー 2049  8.22(9)
③(-) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
④(3) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑤(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑥(6) マザー!  7.25(4)
⑦(7) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)
⑧(8) マージョリー・プライム  7.00(3)
⑨(9) テンポ・ガールズ(韓国)  7.00(1)
⑨(9) アイ・アム・ヒース・レジャー  7.00(1)
⑨(9) スパ・ナイト  7.00(1)

 ③「ゴッホ~最期の手紙~」だけが今回の新登場ですが、この作品については上述しました。。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月10日(金)~11月12日(日) ★★★

         「マイティ・ソー バトルロイヤル」が3週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・マイティ・ソー バトルロイヤル・・10/25・・・・・・・・465,780・・・・・・・・4,283,020 ・・・・・・・34,731 ・・・・・・・・・856
2(新)・・ハッピー・デス・デイ・・・・・・・・・11/08 ・・・・・・・・・412,409 ・・・・・・・・・506,749 ・・・・・・・・4,152 ・・・・・・・・・714
3(2)・・ブラザー(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・307,215・・・・・・・・1,282,373 ・・・・・・・10,231 ・・・・・・・・・728
4(3)・・犯罪都市(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・174,017・・・・・・・・6,677,304 ・・・・・・・54,696 ・・・・・・・・・540
5(新)・・ミオク(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・139,692 ・・・・・・・・・192,994 ・・・・・・・・1,563 ・・・・・・・・・635
6(4)・・沈黙(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・・61,046 ・・・・・・・・・468,934 ・・・・・・・・3,744 ・・・・・・・・・427
7(83)・・支度(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・56,434 ・・・・・・・・・・74,888・・・・・・・・・・567 ・・・・・・・・・469
8(81)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・40,408 ・・・・・・・・・・50,654・・・・・・・・・・420 ・・・・・・・・・271
9(26)・・劇場版 動物戦隊・・・・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・36,359・・・・・・・・・・・40,731・・・・・・・・・・313 ・・・・・・・・・370
        ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊(日本)
10(5)・・君の膵臓をたべたい(日本)・・・・10/25・・・・・・・・・・・35,257 ・・・・・・・・・411,145 ・・・・・・・・3,280 ・・・・・・・・・159
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 数字的にはイマイチですが、韓国映画が5作品入ったのは久しぶりです。どこまで粘る?「犯罪都市」、700万人にも手が届きそう。
 今回の新登場は2・5・7・8・9位の5作品です。
 2位「ハッピー・デス・デイ」は、アメリカのホラー。前夜のどんちゃん騒ぎの翌朝8月18日、女子大生のツリー(ジェシカ・ローズ)は同じ寮のカーター・デイヴィス(イズラエル・ブルサード)の部屋で目を覚まします。その日は彼女の誕生日で夜はパーティーの予定。ところがその会場に向かう途中、彼女は大学のマスコットのお面をつけた人物に殺されてしまいます。ふと気が付くと(って死んだはずなのに)、ツリーはカーターの部屋で目を覚まし、日にちはやはり8月18日の朝。今度は同じ過ちを繰り返すまいと心に誓って今度は別の道を行くと、また別の所でお面の人物に殺され、そしてまた目が覚めると8月18日のカーターの部屋。そして今度こそは・・・と、結局はその繰り返し。で、どうすればこの悲惨なループから抜け出せるのか、カーターに話してその知恵を借りたりもしますが・・・。
韓国題は「해피 데스데이」です。
 5位「ミオク」は、韓国の犯罪・アクション。犯罪組織を財界の有力企業に育てた女性アンダーボスのナ・ヒョンジョン(キム・ヘス)は、新たなスタートを夢見て引退を考えます。しかし彼女のためならどんなこともやってきた組織のフィクサー、イム・サンフン(イ・ソンギュン)はそんな彼女を理解できません。一方、成長株の検事チェ・デシク(イ・ヒジュン)は、ナ・ヒョンジョンに自分の致命的な弱点をつかまれて窮地に追い込まれますが、イム・サンフンを利用して逆襲を企てます・・・。破局に向かって突き進むような3人、勝者ははたして・・・。原題は「미옥」です。
 7位「支度」は、韓国のドラマ。エスン(コ・ドゥシム)は、知的障碍者の息子インギュ(キム・ソンギュン)の世話を30年続けてきました。インギュは今7歳児のような30歳。そしてエスンは自分が息子と共に暮らせる時間があまり残されていないことを自覚します。いずれ自分の死後に残されることになるインギュのために、エスンはなチェックリストを作り、長女のムンギョン(ユソン)と町の人々の力を借りて、ひとつずつリストの空欄を埋めて行き始めるのでしたが・・・。原題は「채비」。「支度」と訳すか、それとも「準備」の方がいいのか、迷うところ。
 8位「ゴッホ~最期の手紙~」は、上述の通り日本でも11月3日公開されています。
 9位「劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊」は、およそ40年の歴史があるシリーズで、今作は通算40作目の到達と放送2000回突破記念作品で日本では今年1月公開。歴代のレッドが勢揃い!とのことですが、私ヌルボは全然語る資格ナシ。韓国題は「극장판 파워레인저: 애니멀포스 VS 닌자포스 미래에서 온 메시지」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(35)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・・40,408 ・・・・・・・・・・・50,654 ・・・・・・・・・・・420・・・・・・・・・271
2(1)・・君の膵臓をたべたい(日本) ・・・・・・・10/25・・・・・・・・・・・35,257 ・・・・・・・・・・441,145 ・・・・・・・・・3,280・・・・・・・・・159
3(43)・・リビング・ボーイ・イン・ニューヨーク・・11/02・・・・・・14,795 ・・・・・・・・・・・21,830・・・・・・・・・・・182・・・・・・・・・158
4(3)・・once ダブリンの街角で・・・・・・2007/09/20・・・・・・・・・・・・4,458 ・・・・・・・・・・266,567 ・・・・・・・・・1,855・・・・・・・・・・63
5(4)・・メソッド(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・11/02・・・・・・・・・・・・2,299 ・・・・・・・・・・・22,599・・・・・・・・・・・184・・・・・・・・・・39

 今回は1・3位の2作品が新登場です。
 1位「ゴッホ~最期の手紙~」については上述しました。
 3位「リビング・ボーイ・イン・ニューヨーク」(仮)は、アメリカのラブロマンス。「(500)日のサマー」のマーク・ウェブ監督の新作です。青年トーマス(カラム・ターナー)は、大学卒業後実家を離れてニューヨークで暮らしています。作家希望といってもチャンスは訪れず、片思いしているミミ(カーシー・クレモンズ)とは単に良い友だちというだけのこと。そんな日々が続いていたところが、ある日出版社で働く父親イーサン(ピアース・ブロスナン)と浮気相手ジョアンナ(ケイト・ベッキンセイル)の不倫現場を目撃してしまいます。彼はジョアンナに接近して父と別れるように説得を試みるも、彼女に振り回されるばかり。同じアパートに住むジェラルド(ジェフ・ブリッジス)からいろいろアドバイスを受けたりもしますが、どうもこの男も謎めいていて・・・。こうしてトーマスの毎日も平凡ではなくなっていく、のかな? 原題は「The Only Living Boy in New York」ですが、とりあえず韓国題「리빙보이 인 뉴욕」同様簡略化して仮題にしておきました。日本公開は未定のようです。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [11月17日(金)~11月19日(日)]

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▸一昨日(19日)観た「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」は期待以上! ストップモーション・アニメで感動したのは、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(1993)以来か。アチラがクレイアニメだったのに対して、これはとても精緻な折り紙。それももちろん日本人以上に日本愛に満ち溢れた(笑)物語に直結しています。吉田兄弟の三味線も見事。ラストではジョージ・ハリスンの「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」を弾いています。・・・と、主に視覚・聴覚の面で強く印象に残りました。まあちょっと予告編を見てみてください。(→YouTube。)

▸11月12日に「密偵」を観た時に目に留まったのがイ・ジョンチュル警部(ソン・ガンホ)が京城の地図を見る場面。しかし「どんな地図だろ?」と確認するには映っている時間が短すぎて全然わからず。ところが、わかる人にはわかるのですね。何か調べ方があるのでしょうか?
 そしてこの小森アレクサンドルさんのツイート(→https://twitter.com/myondon86/status/932244960409038848)で上右の画像を拡大すると、1920年代末というメモがある「京城市街地圖」で、細かな文字は読みづらいものの、なかなかの解像度。何かに使えそうなので保存させていただきました。

▸いよいよ映画賞の季節です。青龍映画賞授賞式は今年は11月25日。慶熙大学校平和の殿堂で開催され、SBSで中継放送されます。※平和の殿堂、2015年の春に行って写真だけ撮って来たな。(→コチラ参照。)
 すでに10月の末に決まった2つの映画賞の主な結果は次の通り。
《大鐘賞2017》10月25日発表(→コチラ参照。)
 ◆最優秀作品賞:タクシー運転手 ◆監督賞:イ・ジュンイク(朴烈) ◆主演男優賞:ソル・ギョング(不汗党[ごろつき集団]: 悪い奴らの世界) ◆主演女優賞:チェ・ヒソ(朴烈) ◆助演男優賞:ペ・ソンウ(ザ・キング) ◆助演女優賞:キム・ソジン(ザ・キング) ◆新人男優賞:パク・ソジュン(青年警察) ◆新人女優賞:チェ・ヒソ(朴烈)
《韓国映画評論家協会賞2017》10月26日発表 (→コチラ参照。)
 ◆最優秀作品賞:南漢山城 ◆監督賞:ファン・ドンヒョク(南漢山城) ◆主演男優賞:ソル・ギョング(不汗党:悪い奴らの世界) ◆主演女優賞:ナ・ムニ(アイ・キャン・スピーク) ◆助演男優賞:ユ・ヘジン(タクシー運転手) ◆助演女優賞:チョン・ヘジン(不汗党:悪い奴らの世界) ◆新人男優賞:パク・ソジュン(青年警察) ◆新人女優賞:チェ・ヒソ(朴烈)
 上記2つの映画賞、ずいぶん重なってますが、青龍賞ははたして・・・。
    「朝鮮日報」11月18日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「ジャスティス・リーグ」
   純粋な初対面レベルか ★★★


 「7号室」
   弱者の肖像、悲しい笑い ★★★



 「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」
   彼らの戦い、現在進行形 ★★☆


 3作品とも以下の記事の中で紹介しています。 
        ★★★ NAVERの人気順位(11月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) ルター  9.44(188)
②(-) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.41(125)
③(2) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.38(638)
④(-) アイ・アム・ホープマン(韓国)  9.36(14)
⑤(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.33(12,279)
⑥(3) ビューティフル・トゥモロー(韓国)  9.33(692)
⑦(4) テンポガールズ(韓国)  9.31(277)
⑧(6) 貯水池ゲーム(韓国)  9.30(2,700)
⑨(8) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.30(229)
⑩(-) 彼らが本気で編むときは、(日本)  9.28(50)

 今回の新登場は②④⑩の3作品です。
 ②「劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』」は、前作「ハイキュー!! 勝者と敗者」も高評価でしたが、それを上回る数字。日本ではそんなに話題にはなっていなかったようですが・・・。(観てませんけど・・・。) 韓国題は「하이큐!! 재능과 센스」です。
 ④「アイ・アム・ホープマン」は、韓国のドキュメンタリー。舞台はカンボジアの首都プノンペンのスラム。そこで献身的な活動を続ける韓国人宣教師イム・マノのミッションの話です。2008年ホープスクールという学校を建て、校長として、本やおもちゃや勉強などと無縁だった子どもたちを集め、過酷な状況の環境の中、教育を通じて愛と希望を追求してきました。その8年間の記録です。原題は「아이엠호프맨」です。
 ⑩「彼らが本気で編むときは、」は、日本国内同様なかなかの好評です。韓国題は「그들이 진심으로 엮을 때」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(2) ブレードランナー 2049  8.22(9)
③(3) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
④(4) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑤(-) シリアからの叫び声  7.50(4)
⑥(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑦(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑧(6) マザー!  7.25(4)
⑨(-) バトル・オブ・ザ・セクシーズ  7.20(5)
⑩(9) テンポ・ガールズ(韓国)  7.00(1)
⑩(9) アイ・アム・ヒース・レジャー  7.00(1)
⑩(9) スパ・ナイト  7.00(1)

 ⑤と⑨の2作品が今回の新登場です。
 ⑤「シリアからの叫び声」(仮)は、アメリカのドキュメンタリー。<アラブの春>に触発されて2011年シリアでも40年間続いたアサド父子の独裁政権に対する抗議が展開されましたが、政府は反政府勢力を弾圧し、以後内戦が本格化し、現時点ではIS勢力はほぼ駆逐されたものの、米ロをはじめとする諸国の直接的な介入に翻弄される中、肝心のシリア人の意思と生活は二の次にされ、食糧供給の不備、化学兵器の使用、病院や学校への空爆等々、数々の困難を強いられてきました。そんな中、ロシア生まれのアメリカ人エフゲニー・アフィネエフスキー監督は、これまで重ねてきた自由闘技家、活動家、ジャーナリスト、武装した軍人、難民、子供の一部とのインタビューや、シリア人が撮影した映像をドキュメンタリーとしてまとめたのがこの作品です。韓国題は「시리아의 비가(悲歌): 들리지 않는 노래」です。原題「Cries from Syria」を直訳して仮題としました。日本公開は未定のようです。
 ⑨「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」(仮)は、英米合作のコメディ。原題「Battle of the Sexes」の<Sexes>とは、狭義の(?)セックスではなく、<性差>をテーマにした作品です。具体的には、実際に1973年に行われたテニスの男女対決に基づく作品。当時は、賃金格差等社会的な女性差別に抗議する<ウーマンリブ>の運動がアメリカ、そして日本でも高まった時代でした。女子テニス界でもランキング1位の人気選手ビリー・ジーン・キング(エマ・ストーン)は、男子テニスの約15%しかない賞金額に抗議して直接世界女子テニス協会を設立して独自に大会を開催して話題を集めます。そんな彼女に挑戦状を突きつけたのが、かつてウィンブルドン選手権や全米選手権で
優勝したこともある当時55歳のボビー・リッグス(スティーブ・カレル)でした。彼は単に元チャンピオンというだけでなく、極端な女性差別主義者で、いろんなパフォーマンスをやったりして注目されていました。そしてこの1973年9月20日、テキサス州ヒューストンで両者の試合が行われました。“The Battle Of The Sexes”と銘打たれたこの試合会場には3万人を超える観客が集まり、テレビ中継はアメリカだけで50万人が見たといわれます。この作品については、町山智浩氏がTBSラジオ「たまむすび」で大変興味深く語っています。(→コチラ。) それによると、この作品は実は「ヒラリー対トランプの選挙戦のメタファー」(監督談)なのだそうです。韓国題は「빌리 진 킹: 세기의 대결」。日本公開は未定のようです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月17日(金)~11月19日(日) ★★★

         日本より一足先に公開の「ジャスティス・リーグ」が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ジャスティス・リーグ・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・822,144・・・・・・・・1,141,976 ・・・・・・・・9,587・・・・・・・・1,308
2(2)・・ハッピー・デス・デイ・・・・・・・・・・11/08 ・・・・・・・・・291,547・・・・・・・・1,037,947 ・・・・・・・・8,354 ・・・・・・・・・691
3(1)・・マイティ・ソー バトルロイヤル・・10/25・・・・・・・・168,258・・・・・・・・4,592,439 ・・・・・・・37,196 ・・・・・・・・・574
4(52)・・7号室(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・156,745 ・・・・・・・・・271,150 ・・・・・・・・2,110 ・・・・・・・・・562
5(3)・・ブラザー(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・・70,993・・・・・・・・1,452,377 ・・・・・・・11,508 ・・・・・・・・・491
6(4)・・犯罪都市(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・63,451・・・・・・・・6,812,281 ・・・・・・・55,782 ・・・・・・・・・381
7(8)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・38,932 ・・・・・・・・・121,768・・・・・・・・・・981 ・・・・・・・・・201
8(7)・・支度(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・・18,186・・・・・・・・・・30,506・・・・・・・・・・957 ・・・・・・・・・158
9(9)・・劇場版 動物戦隊・・・・・・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・・16,401・・・・・・・・・・60,484・・・・・・・・・・461 ・・・・・・・・・227
        ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊(日本)
10(10)・・君の膵臓をたべたい(日本)・・・10/25・・・・・・・・・・・14,398 ・・・・・・・・・443,843 ・・・・・・・・3,538 ・・・・・・・・・133
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・4位の2作品だけという少なさ。これまでにあったかな?
 1位「ジャスティス・リーグ」は、
日本でも11月23日公開。しかし、これだけスーパーヒーローたちを結集させちゃうと今後企画がタイヘンなのでは? 韓国題は「저스티스 리그」です。
 4位「7号室」は、韓国のブラックコメディ。トゥシク(シン・ハギュン)はソウルにある潰れかけのDVD房のオーナー。なかなか買い手がつかなかった店に奇跡的に買い手が現れた時に、彼は<事故>を起こしてしまいます。それを隠蔽しようと、彼は死体を7号室に隠して鍵をかけます。一方、そのDVD房で学資による借金を返そうとバイトをしているのがテジョン(EXOのD.O.)。彼は借金を解決してもらえるという条件で麻薬を7号室に一時的に隠していたのですが、いつも開いていた7号室に鍵がかけられてあわててしまいます。2人の男の生死がかかった問題の部屋7号室はその後どうなる? 原題は「7호실」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・・38,932 ・・・・・・・・・・121,768・・・・・・・・・・・981・・・・・・・・・201
2(2)・・君の膵臓をたべたい(日本)・・・・・・・10/25・・・・・・・・・・・14,398 ・・・・・・・・・・443,843 ・・・・・・・・・3,538・・・・・・・・・133
3(48)・・ホーム・アゲイン ・・・・・・・・・・・・・・11/16 ・・・・・・・・・・・5,394・・・・・・・・・・・・・7,416・・・・・・・・・・・・59・・・・・・・・・177
4(61)・・ベンジャミン・バトン 数奇な人生・・2007/09/20・・・・・2,570 ・・・・・・・・・1,744,117 ・・・・・・・・11,459・・・・・・・・・・44
5(55)・・彼らが本気で編むときは、(日本)・・11/16 ・・・・・・・・・・1,889・・・・・・・・・・・・・3,355 ・・・・・・・・・・・・26・・・・・・・・・・55

 今回は3・4・5位の3作品が新登場です。
 3位「ホーム・アゲイン」(仮)は、アメリカのロマンチックコメディ。数年前になくなった映画監督のジョン・キニーの娘アリス(リース・ウィザースプーン)は、ミュージックプロデューサーの夫と別居中。彼女は40歳の誕生日の時、2人の娘イザベルとロージーと一緒にロサンゼルスの亡父の家に引っ越してきました。インテリアデザインのビジネスを始めた彼女は、ある日友達と飲みに行って、3人の若い男性ハリー(ピコ・アレキサンダー)、ジョージ、テディと知り合います。そして、友達と3人の若い男性と意気投合しお酒を飲み始めるのですが、その後紆余曲折の末、彼らはアリスの家にしばらく滞在することに。平凡な日常に割り込んだ元々見知らぬ男たちがちょっと煩わしいものの、忙しい自分に代わって子供の世話をしてくれたり、時には友だち、時には恋人みたいで、自然と頼ることになりますが、いわば<人生の岐路>にあって彼女の選択ははたして・・・。原題は「Home Again」ですが、韓国題は「러브, 어게인(ラブ、アゲイン)」。日本公開は未定のようです。
 4位「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は、ブラッド・ピット主演の旧作の再上映です。韓国題は「벤자민 버튼의 시간은 거꾸로 간다」です。
 5位「彼らが本気で編むときは、」については上述しました。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [11月24日(金)~11月26日(日)]

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▸10月21日からユーロスぺースで上映されていたヨン・サンホ監督によるアニメ「我は神なり」を、やっと最終日の11月24日観てきました。21:00~の1回だけで、横浜に帰る時間も気になりますが、首都圏では他に上映館なさそうだし、致し方なし。ヨン・サンホ監督、「新感染 ファイナル・エクスプレス」はなかなか高評価のようですが、その前日談のアニメ「ソウル・ステーション/パンデミック」はそれほどでもなく、この「我は神なり」も2013年韓国公開で、いくつかの映画賞を受賞したものの、興行的には観客動員数は2万2千人ほどに終わった作品で、それが4年も経った今年なんで日本で公開するの?という感じ。で、あまり期待度は高くなかったのですが、そのためか「意外と良かった」感あり。あらためて<NAVER映画>を見ると、評論家・記者7人の平均評点は7.48という高ポイントだったことを今知りました。物語の舞台はダム建設のため水没する予定の村で、補償金を狙った怪しげな新興宗教に熱を上げる村人たちと、その宗教の嘘を見抜く極悪人・・・といったドロドロした物語。パンフの中に、監督の言として、かつては「温かくて人情が厚い」というイメージだった韓国の村が「殺人の追憶」(2003)以降不気味なイメージが台頭し始めた、ということが記されていました。なるほど、と「黒く濁る村」(2010)とか「哭声」(2016)等を思い出した次第。

▸先週の続きで、青龍映画賞の情報です。
《青龍映画賞2017》11月25日。(→コチラ参照。)
 ◆最優秀作品賞:タクシー運転手 ◆監督賞:キム・ヒョンソク(アイ・キャン・スピーク) ◆主演男優賞:ソン・ガンホ(タクシー運転手) ◆主演女優賞:ナ・ムニ(アイ・キャン・スピーク) ◆助演男優賞:チン・ソンギュ(犯罪都市) ◆助演女優賞:キム・ソジン(ザ・キング) ◆新人男優賞:ト・ギョンス(兄貴) ◆新人女優賞:チェ・ヒソ(朴烈)
 「朝鮮日報」系の「スポーツ朝鮮」主催で、「朝鮮日報」(韓国語版)にはナ・ムニの大きな写真が載ってます(→コチラ)が、日本語版のサイト(→コチラ)では最後にちょっとだけ。もしかして、日本に対して<配慮>?
    「朝鮮日報」11月25日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「光」
   愛すれば、絶対この映画! ★★★☆


 「チェイサー」
   ママを笑って見ないで ★★★



 「クン」
   企みは始めたが、さて? ★★☆


 「ある天文学者の恋文」
   愛、記憶してしまいすか? ★★☆

 「光」は今年5月公開の河瀨直美監督作品。「チェイサー」は日本ではすでに9月に公開。他の2作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(11月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) 青い夕焼け(韓国)  9.71(31)
②(-) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.50(16)
③(4) アイ・アム・ホープマン(韓国)  9.48(23)
④(1) ルター  9.40(200)
⑤(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.34(12,407)
⑥(6) ビューティフル・トゥモロー(韓国)  9.33(704)
⑦(3) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.32(671)
⑧(8) 貯水池ゲーム(韓国)  9.29(2,705)
⑨(2) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.29(181)
⑩(7) テンポガールズ(韓国)  9.24(296)

 今回の新登場は①と②の2作品です。
 ①「青い夕焼け」は韓国のドラマ。
65歳になるキム・ナム(パク・インファン)は、もっぱら写真を撮ってこれまでの人生を生きてきました。しかしカメラが普及するにつれ自分の存在価値が薄くなったことを感じています。そのうえ認知症の症状まで出て来て、人生が残り少ないことを自覚します。そんな中、楽天的で陽気な町の楽士タルチュ(ナム・キョンウプ)、少女の品性を持ったビデオ店主ウンニョ(オ・ミヒ)と出会い、友だちになって、彼らと共に旅に出ます。それは、この旅が最後であることを予感したナムが、何十年もの間受け取りに来なかった写真をその所有者に渡そうというものだったのですが・・・。原題は「푸른노을」です。
 ②「牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]」は、日本では今年3月公開されました。韓国題は「고령가 소년 살인사건」です。

     【記者・評論家による順位】

①(-) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(2) ブレードランナー 2049  8.22(9)
④(-) 君の名は。(日本)  7.55(11)
⑤(3) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑥(4) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑦(5) シリアからの叫び声  7.50(4)
⑧(7) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑨(9) バトル・オブ・ザ・セクシーズ  7.20(5)
⑩(-) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)

 ①と⑩の2作品が今回の新登場です。
 ①「牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]」については上述しました。
 ⑩「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン」は、日本では今年7月に公開されています。韓国題は「조용한 열정」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月24日(金)~11月26日(日) ★★★

         ヒョンビン主演の「クン」が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(12)・・クン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/22 ・・・・・・・1,212,310・・・・・・・・1,689,345 ・・・・・・・13,486・・・・・・・・1,314
2(1)・・ジャスティス・リーグ・・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・258,498・・・・・・・・1,621,622 ・・・・・・・13,398 ・・・・・・・・・748
3(2)・・ハッピー・デス・デイ・・・・・・・・・・11/08 ・・・・・・・・・146,051・・・・・・・・1,305,747 ・・・・・・・10,438 ・・・・・・・・・543
4(3)・・マイティ・ソー バトルロイヤル・・10/25・・・・・・・・・99,014・・・・・・・・4,752,688 ・・・・・・・38,453 ・・・・・・・・・484
5(7)・・ゴッホ~最期の手紙~・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・48,797 ・・・・・・・・・201,320 ・・・・・・・・1,621 ・・・・・・・・・202
6(新)・・ラビット・スクール 金の卵の守護者・・11/23 ・・29,659 ・・・・・・・・・・34,022・・・・・・・・・・252 ・・・・・・・・・314
7(5)・・犯罪都市(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・23,448・・・・・・・・6,861,916 ・・・・・・・56,179 ・・・・・・・・・227
8(4)・・7号室(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・・18,932 ・・・・・・・・・334,288 ・・・・・・・・2,582 ・・・・・・・・・301
9(新)・・ジャングル・ブック&ピーター・パン・・11/23 ・・・・18,873 ・・・・・・・・・・20,487・・・・・・・・・・151 ・・・・・・・・・250
        クリスマス・スペシャル
10(新)・・謀逆-反乱の時代(韓国)・・・・・11/23・・・・・・・・・・・13,616 ・・・・・・・・・・21,657・・・・・・・・・・163 ・・・・・・・・・355
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・6・9・10位の4作品です。
 1位「クン」は、韓国の犯罪物。タイトルの<クン>とは、ある事柄を職業としたり、 その事柄を専門的・習慣的に行う人を意味する接尾辞<꾼>のことです。<술>(スル=酒)+꾼だとスルクン、つまり<酒飲み>のこと。この映画に即して言えば、詐欺師のことはサギクン(사기꾼)と言います。以下あらすじ。大韓民国を騒然とさせた<稀代の詐欺師>チャン・ドゥチルが突然死亡したというニュースが発表されます。しかし、「彼はまだ生きている。彼を庇護した権力者たちが意図的に解放したのだ」という噂が出回ります。そんな中、詐欺師だけを選んで欺く詐欺師のジソン(ヒョンビン)は、チャン・ドゥチルがまだ生きていると言って事件担当の検事パク・ヒス(ユ・ジテ)に彼を捕まえようと働きかけ、パク検事の非公式調査ルートである詐欺師3人組コ・ソクトン(ペ・ソンウ)、チュンジャ(ナナ)、キム課長(アン・セハ)まで合流させて、チャン・ドゥチルの腹心クァク・スンゴン(パク・ソンウン)に接近するため新しい作戦を組み始めます。しかし、パク検事はチャン・ドゥチル検挙ではなく、他の目的のために密かに別の作戦を立てます。ジソンはこれに気づき、他の詐欺師たちも互いにだまされないために、それぞれ独自の計画を立て始めますが・・・。
 6位「ラビット・スクール 金の卵の守護者」(仮)は、ドイツのアニメ。ヒップホップを楽しむ都会のマックスは偶然の事故で深い森の中のラビット・スクールに行くことになります。そこは黄金の卵を守る守護者になろうとウサギたちでいっぱい。そこから抜け出して1日も早く帰りたいマックスですが、学校の外にはキツネたちが虎視眈々とウサギを狙っています。マックスは友だちもできて学校生活に適応していきますが、それでも都会が懐かしく、チャンスを逃さず帰るのに成功! しかし、ラビット・スクールと黄金の卵を狙うキツネたちの陰謀を知って急いで森に戻ることに・・・。はたしてマックスは友人と力を合わせて学校と金の卵を無事に守れるでしょうか? 韓国題は「래빗 스쿨」です。
 9位「ジャングル・ブック&ピーター・パン クリスマス・スペシャル」(仮)は、なんと、オオカミに育てられた少年モーグリとピーター・パンとサンタクロースが一挙に登場するというインドのアニメ。クリスマスにサンタクロースが誘拐され、彼のソリが墜落します。誘拐犯人がフック船長であるということを知ったピーターはサンタを救うために危険を冒して冒険に臨みます。一方、モーグリもサンタのソリが墜落して散乱したプレゼントを取り戻すためにジャングルを後にします・・・。うーむ、なんだかすごいゾ(笑)。 韓国題は「피터와 모글리의 크리스마스 어드벤처」です。
 10位「逆謀-反乱の時代」は、韓国の時代劇アクション。1728年(英祖4年)、 内禁衛の司正から義禁府の捕卒に左遷させられた名うての剣士キム・ホ(チョン・ヘイン)は、王座を狙う逆賊のイ・インジャ(キム・ジフン)と首都防衛担当の御営庁で王を亡き者にしようとしている5人組の武士集団による謀反の企てを知ることになります。しかし、すでに宮廷内は奸臣たちが何人もいて、キム・ホはただ1人で逆賊に立ち向かい、王を守らなければならないのですが・・・。(史実に基づく物語ではなく、その<隙間>に創作した物語です。) 原題は「역모-반란의 시대」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・・48,797 ・・・・・・・・・・201,320・・・・・・・・・1,621・・・・・・・・・202
2(2)・・君の膵臓をたべたい(日本)・・・・・・・10/25・・・・・・・・・・・・6,727 ・・・・・・・・・・457,135 ・・・・・・・・・3,642・・・・・・・・・101
3(新)・・ある天文学者の恋文 ・・・・・・・・・・・11/23 ・・・・・・・・・・・2,377・・・・・・・・・・・・・3,626・・・・・・・・・・・・28・・・・・・・・・・72
4(新)・・牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]・・11/23・・1,566 ・・・・・・・・・・1,793・・・・・・・・・・・・29・・・・・・・・・・・7
5(49)・・29+1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/23 ・・・・・・・・・・・1,282・・・・・・・・・・・・・2,205・・・・・・・・・・・・16・・・・・・・・・・62

 3・4・5位の3作品が新登場です。
 3位「ある天文学者の恋文」は、日本では2016年9月公開のイタリア映画。あのジュゼッペ・トルナトーレ監督作品ですが、あまり話題にはならなかった? 私ヌルボは観てません。韓国題は「시크릿 레터」です。
 4位「牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]」については上述しました。
 5位「29+1」は、今年の第12回大阪アジアン映画祭で観客賞を受賞した香港映画。タイトルの「29+1」というのは、間もなく30歳を迎える女性の年齢の意味。まあ、いろいろとむずかしい時期。主人公のクリスティ(クリッシー・チャウ=周秀娜)は、まさに1ヵ月後に30歳の誕生日を迎えるキャリアウーマンです。しかし大台に乗ったら終わりとばかりに焦っているばかりか、順調だった仕事もストレスが増大し、長年つき合ってきた彼氏(ベン・ヨン=楊尚斌)とも歯車が噛み合わなくなってきた上、父親の突然の死。更には突如アパートを追い出されますが、家主の親戚のジョイス(ジョイス・チェン=鄭欣宜)がパリ旅行で不在の間彼女の家に住まわせてもらうことに。その間たまたまジョイスの日記を読み、偶然にも自分と同じ誕生日だと知ります。ジョイスはキャリアもなければ仕事はバイトで収入も多くはなく、性格も正反対。しかし幼なじみの男友だち(ベビージョン・チョイ=蔡瀚億)もいたりして実に楽しそうに生きてるようで、クリスティは魅かれていきます・・・。元々はキーレン・パン(彭秀慧)監督が一人芝居で演じてきた舞台作品を2人の俳優に分けて映画化した作品とのこと。韓国題は「나의 서른에게」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [12月1日(金)~12月3日(日)]

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▸11月29日韓国文化院で「ハナ ~奇跡の46日間~」を観てきました。予約不要の昼の部(15:00~)で、3~4割程度の入りだったかな? この映画は1991年幕張メッセで開かれた第41回世界卓球選手権大会で、南北朝鮮が統一チームで出場し、女子団体で中国を決勝で破ったという事実に基づいたフィクション、・・・ということは知っていましたが、実は観たのは初めて。で、翌30日図書館で当時(1991年)の決勝翌朝(4月30日)の毎日新聞を見てみました。

 なるほど、「涙、涙・・・「統一コリア」」の見出しと、抱き合う南北の選手の写真が目を引きます。ソウルの街でも「イギョッタ(勝った)」と大歓声がわき上がったという記事も載っています。
上の写真と記事は社会面を見ると・・・。
      あれ? 大きな写真は韓国のエースでハ・ジウォンが演じた主役・玄静和(ヒョン・ジョンファ)選手ではなく、ペ・ドゥナが演じた北朝鮮のエース・リ・プニ選手でもなく、彼女たちに次ぐ準主役の北朝鮮選手リュ・スンボクではないですか。そして試合結果を見ると勝利の立役者はシングルスで2勝した彼女だったのですね。まあいろんなことを<配慮>した結果ということでしょうが、事実とフィクションの見極めはやっぱりむずかしいということです。

▸実は4日(月)からソウルに来ています。それが丸1日記事が遅れた理由。
 今回も、私ヌルボの定番の20時過ぎ羽田発のアシアナ機。機内では、タダの韓国紙を読むのがふつうですが、今回たまたま前の座席の客が観ている映画の画面がチラッと目に入りました。どうも「軍艦島」のようだぞ、と思って韓国映画のリストを見ると案の定ありました。その他「朴烈」なども。これまでは2時間ちょっとのフライトでは時間的に無理だろうと、全然無視してきましたが、日本での上映予定のなさそうな作品はこういう機会に観ておくのが賢い選択かなと思った次第です。(それにしても、ソウルは寒いな・・・。)

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(11月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) ハンドル・ウィズ・ケア  9.91(11)
②(-) 息子のところへ行く道(韓国)  9.63(30)
③(3) アイ・アム・ホープマン(韓国)  9.50(26)
④(1) 青い夕焼け(韓国)  9.49(41)
⑤(6) ビューティフル・トゥモロー(韓国)  9.35(737)
⑥(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.34(12,519)
⑦(4) ルター  9.33(208)
⑧(7) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.32(700)
⑨(10) テンポガールズ(韓国)  9.25(310)
⑩(-) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.22(1,709)

 今回の新登場は①と②の2作品です。
 ①「ハンドル・ウィズ・ケア」(仮)はノルウェーのドラマ。英題の「Handle with Care」は「取り扱い注意」という意味。物語の主人公はキエティルという男。最愛の妻がこの世のすべてという彼は、その妻の説得で幼い男の子ダニエルを養子にします。ところがその後予期せぬ事故で妻を亡くしてしまいます。ダニエルに良いお父さんになってやることができないと感じた彼は、ダニエルの実の母を探してみることに決めますが、旅程が長くなるとともに、だんだん自分でもわからない感情にとらわれます・・・。韓国題は「나는 아들을 사랑하지 않는다(私は息子を愛していない)」。日本公開は未定のようです。
 ②「息子のところへ行く道」は、韓国のドラマ。聞くことも話すこともできないポヒョン(キム・ウンジュ)とソンナク(ソ・ソングァン)の障碍者夫婦は、将来のためと考えて一人息子(イ・ロウン)をしばらくの間田舎の母に預けます。しかし、離れて暮らしているとその分息子との心の距離が縮まらず、夫婦はもっと近づこうとするものの、息子は自分の話を聞いてくれない親がただもどかしく思ってしまいます・・・。原題は「아들에게 가는 길」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(-) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
③(3) ブレードランナー 2049  8.22(9)
④(-) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
⑤(5) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑥(8) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑦(9) バトル・オブ・ザ・セクシーズ  7.20(5)
⑦(9) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)
⑨(-) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)
⑩(-) テンポガールズ(韓国)  7.00(1)
⑩(-) ビッグ・バッド・フォックス  7.00(1)

 ④と⑩「ビッグ・バッド・フォックス」の2作品が今回の新登場です。
 ①「オン・ボディー・アンド・ソウル」(仮)は、今年2月ベルリン国際映画祭で金熊賞を獲得したハンガリーの女性監督イルディゴ・エンエディによる風変わりなラブストーリー。ブダペストにある畜殺場で働くエンドレは愛に倦んだ初老の男。その彼が牡鹿となって雪が深く降り積もった森の中で雌と一緒に走り回り夢を見ます。そんなある日、会社に新しい品質検査官のマリアという若い女性が入ってきて、彼の部下になります。ところがその後、エンドレは偶然、自分同様孤独をかこつ身の彼女も牝鹿となって同じような夢を見るという事実を知ることになります。しかし共に孤独をかこつ身の2人、物語は容易には進展しない、のかな? 韓国題は「우리는 같은 꿈을 꾼다」。日本公開は、え、未定なの?
 ⑩「ビッグ・バッド・フォックス」(仮)は、フランスのアニメ。アニメ関係の多くの映画賞にノミネートされ注目された作品のようです。英題そのままの仮題からわかるように、主人公はキツネ。しかし誰も彼を恐れることはなく、たびたび狩りに失敗するというなさけないキツネ。そこで企んだのは、牝鶏の卵をこっそり盗んで、孵化したら食ってしまおうという計画。ところが、予想と違って卵から孵ったヒヨコ三銃士がキツネママと呼んでチョロチョロついて回るのです・・・! 韓国題は「빅 배드 폭스」。日本公開は不明、かな?

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月1日(金)~12月3日(日)) ★★★

         韓国映画「クン」が2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・クン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/22 ・・・・・・・・・671,659・・・・・・・・2,996,004 ・・・・・・・23,406・・・・・・・・1,006
2(82)・・記憶の夜(韓国)・・・・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・396,041 ・・・・・・・・・569,750 ・・・・・・・・4,358 ・・・・・・・・・751
3(72)・・オリエント特急殺人事件 ・・・・11/29 ・・・・・・・・・332,834 ・・・・・・・・・489,041 ・・・・・・・・3,773 ・・・・・・・・・707
4(20)・・必ず捕まえる(韓国)・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・171,874 ・・・・・・・・・276,474 ・・・・・・・・2,087 ・・・・・・・・・565
5(2)・・ジャスティス・リーグ ・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・・55,830・・・・・・・・1,754,594 ・・・・・・・14,391 ・・・・・・・・・416
6(88)・・イフ・オンリー ・・・・・・・・・2004/10/29・・・・・・・・・・49,994 ・・・・・・・・・932,780 ・・・・・・・・6,101 ・・・・・・・・・168
7(5)・・ゴッホ~最期の手紙~・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・36,221 ・・・・・・・・・275,634 ・・・・・・・・2,195 ・・・・・・・・・187
8(4)・・マイティ・ソー バトルロイヤル・・10/25・・・・・・・・・33,675・・・・・・・・4,823,191 ・・・・・・・38,989 ・・・・・・・・・228
9(3)・・ハッピー・デス・デイ・・・・・・・・・・11/08 ・・・・・・・・・・21,117・・・・・・・・1,372,133 ・・・・・・・10,929 ・・・・・・・・・273
10(6)・・ラビット・スクール 金の卵の守護者・・11/23 ・・12,525 ・・・・・・・・・・50,578・・・・・・・・・・372 ・・・・・・・・・126
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・3・4・6位の4作品です。
 2位「記憶の夜」は、韓国のミステリー。新しい家に引っ越して来たその夜に何者かによって拉致されたユソク(キム・ムヨル)は、19日後に全ての記憶を失って帰って来ます。帰って来てからのユソクは何だか変わってしまったような・・・。弟のチンソク(カン・ハヌル)は毎晩姿をくらますユソクを追って行き、そして衝撃的な事実を知ることになります・・・。原題は「기억의 밤」です。
 3位「オリエント急行殺人事件」は、日本でも12月8日公開で、すでに諸情報が流されているので内容紹介等は省略します。韓国題は「오리엔트 특급 살인」。急行じゃなく特急なのか。
 4位「必ず捕まえる」は、韓国のスリラー。30年前の迷宮入りの事件と同じ手法で再び殺人事件が起きます。町を良く知る古株のシム・ドクス(ペク・ユンシク)は、事件をよく知っている元刑事のパク・ピョンダル(ソン・ドンイル)と意気投合し、勘を頼りに犯人を追います・・・。原題は「반드시 잡는다」です。
 6位「イフ・オンリー」は、アメリカのラブロマンスですが、2004年韓国公開の再上映。日本では公開されていません。以下あらすじ。目の前で愛する恋人のサマンダ(ジェニファー・ラブ・ヒューイット)を失ったイアン(ポール・ニコルズ)は、翌朝自分の隣で寝ているサマンダを見て驚きます。しかし喜びもつかの間、決まった運命は変えることができないということを悟った彼は、手遅れになる前に自分の本当の愛を伝えることを心に決めます・・・。韓国題は「이프 온리」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・・36,221 ・・・・・・・・・・275,634 ・・・・・・・・・2,195・・・・・・・・・187
2(2)・・ラビット・スクール・・・・・・・・・・・・・・11/23 ・・・・・・・・・・12,525 ・・・・・・・・・・・50,578・・・・・・・・・・・372・・・・・・・・・126
3(新)・・ビッグ・バッド・フォックス・・・・・・11/30 ・・・・・・・・・・11,959 ・・・・・・・・・・・13,432・・・・・・・・・・・102・・・・・・・・・219
4(3)・・ジャングル・ブック&ピーター・パン・・11/23・・・・・・・・・4,601 ・・・・・・・・・・・27,128・・・・・・・・・・・198・・・・・・・・・・57
        クリスマス・スペシャル
5(新)・・スクール・オブ・ロック・・・・・・・2004/2/27 ・・・・・・・・・・・2,441・・・・・・・・・・・32,098 ・・・・・・・・・・・206・・・・・・・・・・78

 3・5位の2作品が新登場です。
 3位「ビッグ・バッド・フォックス」については上述しました。
 5位「スクール・オブ・ロック」は、日本でも2004年に公開されたアメリカ映画の再上映です。韓国題は「스쿨 오브 락」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [12月8日(金)~12月10日(日)]

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▸12月8日(金)の夜韓国から帰国。出国(4日)の頃の日本も寒かったけどソウルはもっと寒く、帰国後は12日朝のソウルで零下12度と、さらに寒くなって寒波警報まで出た模様です。
 先週の記事で飛行機内での映画鑑賞のことを書きましたが、その続き。帰路で韓国映画のリストの中から「朴烈」を選んで観てみました。(※朴烈事件→ウィキペディア) ただ問題点が2つ。まず129分という長さ。機内アナウンスによる中断を考えると時間が足りません。2つ目の問題は、日本語字幕がなく英語だけ。しかし、途中は早送りで対応し、言葉の問題は内容上全体の3割以上(?)は日本語のセリフだったので何とかわかりました。
 感想は、①なかなか見応えがあった。多くの映画賞を受賞したのもうなづける。②とくに朴烈の恋人(内縁の妻)金子文子を演じたチェ・ヒソに注目! 大鐘賞の主演女優賞と新人女優賞、青龍映画賞の新人女優賞、韓国映画評論家協会賞の新人女優賞等々、多数の賞を獲得しただけのことはあります。金子文子は9歳の時朝鮮忠清北道の叔母の家に引き取られ、養子となるが無理解な待遇を受け続け、その間1919年独立運動の光景を目撃し、朝鮮人の立場を自らの境遇と重ねて共感し感動したとのことで、本作品でもチェ・ヒソは日本語と韓国語で話しています。その日本語の発音が自然なことに驚きました。後でいくつかの記事を読むと、幼い頃大阪に住んでいて韓国人の小学校に通い、5年生の時に「沈清伝」で沈清を演じたことが強く記憶に残って、延世大学校の時に演劇サークルに入ったとか。なお中学校の頃はアメリカで過ごし、大学時代は第2外国語でイタリア語を選択し、また映画界に入ってからは中国に進出するために中国を学んでいて、5カ国語に堪能なのだそうです。③在日の俳優金仁友(キム・イヌ)さんが準主役というべき悪役の水野錬太郎を演じています。朝鮮総督府政務総監を務めた後、加藤友三郎内閣で内務大臣となり、加藤首相死去直後の9月1日に起こった関東大震災に際してはがあったため、後任の内相(=後藤新平)が決まる2日までの短い間ですが陣頭指揮に当たった人物です。上記のチェ・ヒソとは、同じイ・ジュニク監督の「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯~」(原題:ドンジュ)でも共演していました。④決して<反日映画>とは言えない。たしかに朝鮮人にとって発音が難しい「12円50銭と言ってみろ!」と誰何する場面や惨殺の場面等もあり、史実として疑問な部分もありますが、社会的弱者、とくに朝鮮人関係の事件を数多く担当した弁護士・布施辰治も山野内扶が演じて「正義を愛する日本人もいるということを知ってほしい」(意訳)といったセリフもあります。(布施辰治のことは多くの日本人に知ってほしいと思います。)
 この「朴烈」については、→コチラのイ・ジュニク監督のインタビュー記事にとてもよくまとめられています。(それにしても、「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯~」同様日本でも公開されないかな?)
    「朝鮮日報」11月25日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「メアリと魔女の花」
   赤毛のアン、魔法学校へ ★★★



 「初めての行程」
   青春の生とは‘初歩運転’ ★★★



 「記憶の夜」
   前半部以降は混沌の夜 ★★☆

 3作品とも以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(12月12日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(6) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.34(12,615)
②(8) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.32(727)
③(7) ルター  9.32(210)
④(2) 息子のところへ行く道(韓国)  9.31(48)
⑤(-) ウィークエンド(韓国)  9.23(191)
⑥(-) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.22(991)
⑦(4) 青い夕焼け(韓国)  9.21(52)
⑧(-) ゴッホ~最期の手紙~  9.20(3,273)
⑨(-) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.20(236)
⑩(-) プレス(韓国)  9.18(11)

 今回の新登場は⑥と⑩の2作品です。
 ⑥「ポロロ劇場版 恐竜島大冒険」については後述します。
 ⑩「プレス」は、韓国のドラマ。プレスといっても報道関係ではなく、金属加工の方。ヨンイル(チン・ヨンウク)は20年間の刑務所暮らしを終え、出所してプレス工場で働いています。単純に繰り返される毎日を過ごしていた彼のところに若い女性ポラ(モク・キュリ)が訪ねて来ます。彼女が関わっている社会適応プログラムへの参加の呼びかけですが、最初は面倒くさくて敬遠していた彼も、その後彼女の熱意を感じて参加することにしました。人間関係の中でたがいの感情を理解し、世の中を学んでいくことにより彼は暖かさを感じるようになります。ところがある日、ポラが別の参加者を紹介し、ヨンイルはその彼に嫉妬心を覚えます・・・。原題は「프레스」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(4) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
③(5) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
④(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑤(6) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑥(7) バトル・オブ・ザ・セクシーズ  7.20(5)
⑥(7) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)
⑧(-) 七月と安生  7.17(6)
⑨(9) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)
⑩(10) ビッグ・バッド・フォックス  7.00(1)

 ⑧「七月と安生」が今回の新登場です。今年の大阪アジアン映画祭でも上映されたドラマで、安妮寶貝(アニー・ベイビー)という中国の人気作家のネット小説の映画化作品とのことです。1990年代後半、江蘇省の地方都市の中学校で偶然のように出会った林七月(馬思純.マー・スーチュン)と李安生(周冬雨.チョウ・ドンユィ)という13歳の少女2人のその後14年間の物語。正反対の性格なのに親友になった彼女たちは別の高等学校に進学しますが、7月は同級生の蘇家明(李程彬.トビー・リー)を好きになったことから2人の関係は微妙なものになり、20歳で大人になることは別れを学ぶことだと知り、その後27歳になった2人は・・・という哀切な青春を描いた作品。なお、主演の2人は2016年台湾の金馬奨で主演女優賞を受賞しています。韓国題は「안녕, 나의 소울메이트」。日本でも一般公開してほしいものですが、はたして?

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月8日(金)~12月10日(日)) ★★★

         「クン」が3週連続1位で400万人に近づく

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・クン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/22 ・・・・・・・・・418,141・・・・・・・・3,722,751 ・・・・・・・29,112 ・・・・・・・・・856
2(2)・・記憶の夜(韓国)・・・・・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・310,749・・・・・・・・1,105,696 ・・・・・・・・8,546 ・・・・・・・・・740
3(29)・・ポロロ劇場版 ・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・299,088 ・・・・・・・・・324,239 ・・・・・・・・2,485 ・・・・・・・・・803
       恐竜島大冒険(韓国)
4(新)・・メアリと魔女の花(日本)・・・・・12/07 ・・・・・・・・・267,674 ・・・・・・・・・309,992 ・・・・・・・・2,425 ・・・・・・・・・751
5(3)・・オリエント特急殺人事件 ・・・・・11/29 ・・・・・・・・・144,186 ・・・・・・・・・772,639 ・・・・・・・・5,968 ・・・・・・・・・565
6(新)・・アメリカン・アサシン ・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・118,669 ・・・・・・・・・152,785 ・・・・・・・・1,218 ・・・・・・・・・528
7(4)・・必ず捕まえる(韓国)・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・48,968 ・・・・・・・・・413,829 ・・・・・・・・3,103 ・・・・・・・・・397
8(87)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・2016/11/15 ・・・・・・・・・・38,926・・・・・・・・3,552,085 ・・・・・・・29,674 ・・・・・・・・・247
9(6)・・イフ・オンリー ・・・・・・・・・・2004/10/29・・・・・・・・・・25,229 ・・・・・・・・・986,996 ・・・・・・・・6,540 ・・・・・・・・・158
10(7)・・ゴッホ~最期の手紙~・・・・・・・11/09・・・・・・・・・・25,025 ・・・・・・・・・325,276 ・・・・・・・・2,585 ・・・・・・・・・157
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 3週連続トップの「クン」以下3位までが韓国映画。といっても、数字的にはそんな高いレベルではありません。
 今回の新登場は3・4・6位の3作品です。8位の「ラ・ラ・ランド」はもちろん約1年前のヒット作の再上映です。
 3位「ポロロ劇場版 恐竜島大冒険」は、2003年に始まった人気TVアニメ「ポンポン ポロロ」の主人公ポロロが活躍するアニメ。冬休みなどの時期になると劇場版も公開されて、もう8作めくらいになるかな? 今作は、
ポロロと仲間たちがは森の中で卵形の飛行船の中で眠っている子供の恐竜アローを発見するところから始まります。しかし、名前のほかは何も覚えていないアローのために宇宙船を直している間に飛行船が点滅し、ポロロの仲間の少年恐竜クロンとアローを載せたまま遠くに消えてしまいます。2人(人か?)を救うためにポロロたちは飛行船を追って恐竜の島に向かいますが・・・。原題は「뽀로로 극장판 공룡섬 대모험」です。
 4位「メアリと魔女の花」は、上掲の「朝鮮日報」では★3つついてますね。私ヌルボは観てないので、評価しようがありません。韓国題は「메리와 마녀의 꽃」です。
 6位「アメリカン・アサシン」は、アメリカのアクション。婚約者と旅行中、突如現れたテロリストによる無差別銃撃で婚約者を失ったミッチ(ディラン・オブライエン)は、それ以来復讐を果たすため自分を鍛えます。そんな彼の能力に注目したCIAは、彼を新入要員に抜擢します。最高のトレーナーのスタン・ハーレー(マイケル・キートン)による厳しい訓練を耐え抜いたミッチは、いよいよ世界を脅かす1級テロリストのゴースト(テイラー・キッチュ)を除去する作戦に投入され、そしてゴーストが企てていた第3次世界大戦を阻止するための極秘任務を任せられることになりますが・・・。韓国題は「어쌔신:더 비기닝」。日本でも公開されますが、期日は未定のようです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・25,025 ・・・・・・・・・・325,276 ・・・・・・・・・2,585・・・・・・・・・157
2(新)・・七月と安生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・8,403 ・・・・・・・・・・・14,186・・・・・・・・・・・114・・・・・・・・・165
3(27)・・山上の垂訓 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・8,352 ・・・・・・・・・・・13,544・・・・・・・・・・・・84・・・・・・・・・・67
4(14)・・帰って来る(韓国)・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・3,388・・・・・・・・・・・・・6,987・・・・・・・・・・・・47・・・・・・・・・・58
5(25)・・初めての行程(韓国)・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・1,586・・・・・・・・・・・・・3,237・・・・・・・・・・・・27・・・・・・・・・・47

 1位以外の4作品がすべて新登場です。
 2位「七月と安生」については上述しました。
 3位「山上の垂訓」は、キリスト教の神に対する疑問を明らかにしようという作品。洞窟の中に集まった8人の青年たちが、「天国は本当に存在するのだろうか?」「善良に生きれば、本当に天国に行くことができるのだろうか?」「神は善悪の実をなぜ作って私たちに困難な判断に陥れたのか?」「神はなぜ私の苦痛を救ってくれないのだろうか?」 誰も明快に言ってくれなかったこれらの難解な問いが徐々に論理的に解明されていきます・・・。韓国題は「산상수훈」です。
 4位「帰って来る」は、韓国のドラマ。今年の全州国際映画祭に招請され、またモントリオール国際映画祭のファースト・フィルム・ワールド・コンペティション部門部門で金賞を受賞した作品です。舞台は人里離れたところにあるマッコリの店。そこは心の中に懐かしさを抱いた人たちの避難所です。そしてそこのマッコリを飲むと懐かしい人が帰ってくるという板が懸けられ、再び会えるという呪文を唱えます。そんなある日、チュヨンというソウルから来た若い女性もこのマッコリ店を探してやって来ます・・・。原題は「돌아온다」です。
 5位「初めての行程」は、韓国のドラマ。つき合って7年目のカップルのスヒョン(チョ・ヒョンチョル)とジヨン(キム・セビョク)は結婚を考えるようになる。美術講師と放送局の契約社員という現実と、結婚をごり押しするジヨンの母、スヒョンの複雑な家庭事情。不確実な未来に向かって歩いて行かなければならない、今この時代の、このカップルの行方は・・・。原題は「초행(初行)」です。

        
 左=水野錬太郎(キム・イヌ)「地震に乗じて朝鮮人が火をつけ・・・」
 右=金子文子(チェ・ヒソ)「9歳の時祖母の家に行って女中のような暮らしを・・・」
        
 左=朴烈(イ・ジェフン)「朝鮮人としてしなければならないことが大逆なら・・・」
 右=布施辰治(山野内扶)「幸徳秋水の大逆事件のように・・・」

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [12月15日(金)~12月17日(日)]

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▸先週の記事で、アシアナ機内で観た「朴烈」のことを少し詳しく書きました。その中で気になっていたことは、はたして金子文子はあんな流暢に朝鮮語を話せたのか、という疑問。→コチラのブログ主さんも同じ疑問を持ったとのこと。その後金子自身の手記「何が私をかうさせたか」、瀬戸内晴美「余白の春」等に目を通してみましたが、確かな記述はないものの、話せたとしてもほんの少し程度だったのではと思われます。

▸12月6日の「朝鮮日報」に<정치 영화냐 판타지냐… 연말 극장가 4강 대결(政治映画かファンタジーか・・・年末劇場街4強対決)>という見出しの記事が載っていました。(→コチラ.韓国語) その<4強>というのが次の作品です。

 「鋼鉄の雨」(左)はウェブトゥーンが原作。北朝鮮で起こったクーデターに続く南北間の混乱した状況下での核問題がらみのアクション。まさに現実の状況にもつながる点が強みとなるか、逆に弱点ともなるか? 12月13日の「朝鮮日報(日本語版)」には、<南北で核を共同所有? いくら映画とは言え…>という批判的な記事がありました。(→コチラ。) 内容についてももかなり詳しく書かれています。
 「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(右)は日本より1日早く14日公開。
 「鋼鉄の雨」も同じ日に公開されましたが、これまでのところは「鋼鉄の雨」の圧勝。

 「神と一緒に」(左)もチュ・ホミンのウェブトゥーンが原作。前・後編で製作費400億ウォンを超えるという超大作で、公開日は20日。火災現場で命を失った消防士ジャホン(チャ・テヒョン)が49日の間あの世で七大地獄を廻って・・・という物語。他にもハ・ジョンウ、イ・ジョンジェ、チュ・ジフン等の豪華な出演陣です。この原作は私ヌルボも夢中になって読みました。ホントにおもしろかった! が、実写版はどうかな? 「鋼鉄の雨」と逆に、現実から離れすぎてる?
 「1987」(右)は27日の公開。1987年の民主化抗争の起爆剤となったソウル大生・朴鍾哲(パク・ジョンチョル)拷問致死事件をめぐって真実を隠蔽しようとする勢力と命をかけて真実を知らせようとする人々の物語。こちらもキム・ユンソク、カン・ドンウォン、ソル・ギョング、そしてハ・ジョンウも出演しています。あ、上の画像の左側は良心的な看守役のユ・ヘジン、右は大学生役のキム・テリですね。
 これらの韓国映画3作品はぜひ観てみたい・・・って、いつのことになるのかな?

▸15日に観た「ブレードランナー 2049」は期待通り。35年前の第1作同様、いや、さらに緻密(?)な未来都市は猥雑そのもの。とくに無数の廃棄物が広がった光景はさながら私ヌルボの散らかった部屋を見るがごとし、でした。※→8月22日の記事で画像を載せましたが、<행운(幸運)>というハングルが裏向きに掲げられている建物はとりたてて韓国云々ということではありませんでした。

▸今年も残すところ10日あまり。見逃した映画を集中的に観なくっちゃ。近所の横浜シネマリンで23日から上映の「立ち去った女」は絶対! 台湾映画「星空」はシネマ・ジャック&ベティか。(下北沢トリウッドで上映中。)
 韓国映画では、9日からシネマート新宿で公開されている「ありふれた悪事」(原題:보통사람(普通の人)はどうするかな?
 しかし仕事もあり、飲み会等も目白押しの日々が続きます。今年をあと半月ほど延長してほしいよ~!     「朝鮮日報」11月11日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「チューリップ・フィーバー」
  若く優雅な19の愛★★★
 「三度目の殺人」
  見慣れない、冷たい是枝 ★★★☆
 「鋼鉄の雨」
  豪快な活劇、危険な結末 ★★★
 「メリー・クリスマス ミスター・モ」
  白黒の温かい聖誕風景 ★★☆
 是枝裕和監督の「三度目の殺人」、日本のファンの評価は分かれるようですが、私ヌルボは観てないのでなんとも・・・。他の3作品は後の記事中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(12月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.34(12,726)
②(3) ルター  9.33(212)
③(2) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.31(750)
④(5) ウィークエンド(韓国)  9.23(171)
⑤(-) アイ・アム・ホープマン(韓国)  9.22(36)
⑥(8) ゴッホ~最期の手紙~  9.20(3,611)
⑦(6) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.20(1,698)
⑧(-) モーディー  9.17(2,625)
⑨(9) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.14(268)
⑩(-) オールド・マリン・ボーイ(韓国)  9.18(11)

 今回の新登場は⑩「オールド・マリン・ボーイ」だけです。60kgの潜水服を着て水深30mの海中に身を投じる潜水士を取材・撮影した韓国のドキュメンタリー。原題は「올드마린보이」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(-) スター・ウォーズ/最後のジェダイ  8.00(6)
③(2) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
④(3) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑤(-) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国)  7.33(15)
⑥(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑦(6) バトル・オブ・ザ・セクシーズ  7.20(5)
⑦(6) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)
⑨(8) 七月と安生  7.17(6)
⑩(-) 鋼鉄の雨(韓国)  7.00(10)

 ②⑤⑩の3作品が今回の新登場です。
 ②「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は、日本でも12月15日公開されています。韓国題は「스타워즈:라스트 제다이」です。
 ⑤「メリー・クリスマス ミスター・モ」は、韓国のブラックコメディ。ある日がんの宣告を受けたミスター・モ(キ・チュボン)は、一世一代の計画を立てて、映画監督である息子スデバン(オ・ジョンファン)とそのガールフレンドのイェウォン(コ・ウォニ)を呼びます。わけもわからずにやって来た彼らに、ミスター・モは自作のシナリオを渡します。そのタイトルは「私製爆弾を呑み込んだ男」。「映画監督は映画を撮らなくちゃ」。チャップリンが好きだった妻と若い時の自分の夢、そしてひとり残る息子と友人たちのために最後のプレゼントを用意するのですが・・・。はたしてミスター・モのクリスマスは彼の生のクライマックスになるでしょうか? 原題は「메리 크리스마스 미스터 모」です。
 ⑩「鋼鉄の雨」については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月15日(金)~12月17日(日)) ★★★

         「鋼鉄の雨」が「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に圧勝

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(69)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・1,378,367・・・・・・・・1,628,961 ・・・・・・・13,227 ・・・・・・・1,389
2(新)・・スター・ウォーズ/最後のジェダイ・・12/14・・・522,826 ・・・・・・・・・639,049 ・・・・・・・・5,640 ・・・・・・・1,093
3(3)・・ポロロ劇場版 ・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・178,058 ・・・・・・・・・558,155 ・・・・・・・・4,421・・・・・・・・・661
       恐竜島大冒険(韓国)
4(4)・・メアリと魔女の花(日本)・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・98,658 ・・・・・・・・・493,436 ・・・・・・・・3,769 ・・・・・・・・・512
5(2)・・記憶の夜(韓国)・・・・・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・84,839・・・・・・・・1,353,595 ・・・・・・・10,406 ・・・・・・・・・478
6(1)・・クン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/22 ・・・・・・・・・・78,032・・・・・・・・3,992,616 ・・・・・・・31,130 ・・・・・・・・・529
7(78)・・リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜・・12/14・・・・・35,699 ・・・・・・・・・・40,142・・・・・・・・・・311 ・・・・・・・・・207
       クリスマススターをつくろう!(日本)
8(新)・・チューリップ・フィーバー ・・・12/14 ・・・・・・・・・・22,409 ・・・・・・・・・・32,043・・・・・・・・・・260 ・・・・・・・・・359
9(5)・・オリエント特急殺人事件 ・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・16,079 ・・・・・・・・・855,662 ・・・・・・・・6,577 ・・・・・・・・・150
10(10)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・11,765 ・・・・・・・・・352,591 ・・・・・・・・2,800 ・・・・・・・・・・91
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 冒頭で紹介した年末の注目4作品中まず登場した2作品が1・2位。しかし数字を見ると韓国映画「鋼鉄の雨」が「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の2倍以上の観客動員数で圧勝。やっぱり北朝鮮をめぐる状況が作用したのかな?
 今回の新登場は1・2・7・8位の4作品です。
 1位「鋼鉄の雨」は、韓国のアクション。Netflixでは英題の「STEEL RAIN」を仮題としているので、邦題もそうなるかも・・・。クリスマスを目の前にしたある日、北朝鮮でクーデターが起きます。「委員長」とよばれる北朝鮮の第1権力者と精鋭要員のオム・チョルウ(チョン・ウソン)が韓国に亡命して来ます。その間、北朝鮮は韓国とアメリカに対し宣戦を布告し、韓国は戒厳令を宣布します。この時、「委員長」等の亡命の情報を入手した外交安保首席クァク・チョルウ(クァク・ドウォン)は戦争を防ぐために、彼らに緊密なアプローチを試みますが・・・。原題は「강철비」です。
 2位「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は、上述のように日本でも1日遅れで公開しました。
 7位「リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜 クリスマススターをつくろう!」は、テレビ東京製作のTVアニメシリーズですが、日本では劇場公開はありません。韓国でもほぼ1年遅れで今年5月から放映されています。(週2回だからいずれ追いつく?)
りっぷやすみれたちは、先輩のティンクルフェアリルであるスピカやシリウスたちとツリーを飾るクリスマスの星を作っているうち、友だちと争いを繰り広げることに・・・等々、クリスマスの準備中にいろんな混乱が・・・。はたしてリトルフェアリルの妖精たちは幸せなクリスマスを迎えられるのかな?というお話。韓国題は「극장판 숲의 요정 페어리루 ~크리스마스의 기적:마법의 날개~」。「劇場版 森の妖精 フェアリル ~クリスマスの奇跡:魔法の翼~」か。
 8位「チューリップ・フィーバー」(仮)は、英米合作のラブロマンス、というか不倫劇。17世紀のオランダが舞台です。若くて美しい女性ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)は孤児院育ちですが、年の離れた資産家コールネリス(クリストフ・ヴァルツ)の後妻としてお屋敷住まいの身となります。コールネリスは、子供が生まれることを強く望み、2人の肖像画を描かせるため才能はあるが売れない若い画家ヤン(デーン・デハーン)を雇いますが、このヤンとソフィアはいつしかひそかに愛し合う仲に・・・。ヤンは駆け落ちの資金を得るため当時のチューリップブームに乗じて投機しますが・・・。韓国題は「튤립 피버」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・チューリップ・フィーバー ・・・・・・12/14 ・・・・・・・・・・22,409 ・・・・・・・・・・・32,043・・・・・・・・・・・260・・・・・・・・・359
2(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・11,765 ・・・・・・・・・・352,591 ・・・・・・・・・2,800・・・・・・・・・・91
3(57)・・Love Letter(日本) ・・・・・・・・・・1999/11/20 ・・・・・・・・・・11,074・・・・・・・・・・・93,632・・・・・・・・・・・717・・・・・・・・・110
4(3)・・山上の垂訓 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・2,416 ・・・・・・・・・・・23,550・・・・・・・・・・・157・・・・・・・・・・27
5(4)・・帰って来る(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・1,672 ・・・・・・・・・・・10,833・・・・・・・・・・・・70・・・・・・・・・・14

 1・3位の2作品が新登場です。
 1位「チューリップ・フィーバー」については上述しました。
 3位「Love Letter」は、韓国では初公開以降、日本以上に長く人気を保ってきた岩井俊二監督作品の3度目の再上映です。主演の中山美穂の「お元気ですかー」というセリフは日本語のまま韓国でよく知られています。韓国題は「러브레터」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [12月22日(金)~12月24日(日)]

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▸20~26日の1週間で映画7本鑑賞。うち日本映画はドキュメンタリー「獄友」の試写会(at日比谷図書館)のみ。その間飲み会2回と、学生時代の友人2人と共に大森方面歴史散歩、そして仕事関係の会議とかもあって、密度の濃い日々でした。
 外国映画6本中5本は「立ち去った女」「ドリーム」「星空」「否定と肯定」「女神の見えざる手」と、女性が主人公。中でも「否定と肯定」と「女神の見えざる手」にはいろいろ考えさせられました。社会的問題を扱った作品ですが、<正義>を主張するにもその戦略・戦術が決定的というほど大きな要素を占めるとは・・・。そして<正義>を追求する<有能な>主人公たちの仕事に対する姿勢自体からして<戦い>そのもの。アメリカ(イギリスもか)が、そんなにもディベートが大きな意味を持つ社会だということがよくわかりますが、それって国際社会一般のことになってるのかな? もしかして日本も? よくわかりませんが、私ヌルボの性には合わないなー・・・。
 なお「否定と肯定」の中でしばしば出てきた<歴史修正主義>という言葉は<厄介>だと思います。たとえば今、慰安婦問題について多数派の日本人が思っていることを語ると、いずれは<歴史修正主義者>として指弾されるかも・・・。実際、批判されても仕方ないような日本人も多いから問題ではあるんですけどねー・・・。(<歴史修正主義>&<慰安婦>で検索してみてください。)
 「ドリーム」(←やっぱりひどいタイトルだな(笑))について。観た人の評点が一番高いのはわかります。しかし私ヌルボ、最初の感想は「この作品が40年前に作られていたらすごいのに、人種差別反対も女性差別反対もとっくに常識となってるのに、なんで今?」という疑問。その後映画館内の掲示物を見たら「なぜ今この映画が公開されたのか。それは重要なこと」という主演のタラジ・P・ヘンソンの言葉が記されていました。つまり「それはこの頃(50~60年代)の出来事がまた起きようといているから」とのこと。なるほど、とトランプ及び彼を当選させたアメリカ社会のことが思い浮かび・・・、と3~4割程度考え直しました。

▸20日に観た韓国映画「ありふれた悪事」(原題:보통사람(普通の人)は観て得した感じ。1987年民主化闘争の高揚期、全斗煥の軍事政権による弾圧とくに拷問の問題を扱っていて、韓国の最新作「1987」とか、「南営洞1985」(2012)にも相通ずるものがあります。それから昨秋公開されたドキュメンタリー「自白」とも。※来年1月20日この「自白」の上映会が開かれます。→詳細。軍政時代の韓国の拷問についての本(小説&非小説)もいろいろありますが、いずれ別記事で・・・。(って、いつ?)    
    「朝鮮日報」12月23日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「パターソン」
   平凡な日常 非凡な観察 ★★★☆



 「神と共に-罪と罰」
   善く生きよう、許しつつ ★★★



 「グレイト・ショーマン」
   今のままで貴方は最高 ★★★


 「まじめな遊び」
   冷たく異国的な恋愛潭 ★★☆

 4作品とも以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(12月26日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) グレイテスト・ショーマン  9.55(4,500)
②(2) ルター  9.33(216)
③(3) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.32(770)
④(5) アイ・アム・ホープマン(韓国)  9.22(36)
⑤(6) ゴッホ~最期の手紙~  9.19(4,007)
⑥(-) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.19(701)
⑦(8) モーディー  9.18(2,645)
⑧(7) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.17(2,567)
⑨(9) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.17(288)
⑩(-) 共犯者たち(韓国)  9.16(100)

 今回の新登場は①「グレイテスト・ショーマン」だけですが、この作品については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(-) パターソン  8.20(9)
③(-) ムーンライト  7.89(9)
④(2) スター・ウォーズ/最後のジェダイ  7.71(7)
⑤(3) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
⑥(4) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑦(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑦(5) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国)  7.33(15)
⑨(7) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)
⑩(9) 七月と安生  7.17(6)

 ②「パターソン」が今回の新登場です。日本では(めずらしく)韓国より4ヵ月も早い8月に公開され、高評価を得ています。韓国題は「패터슨」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月22日(金)~12月24日(日)) ★★★

         「神と共に-罪と罰」が破格の数字で1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(72)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・12/20・・・・・・・・2,729,930・・・・・・・・3,554,004 ・・・・・・・28,731 ・・・・・・・1,884
2(1)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・・・・779,421・・・・・・・・3,131,270 ・・・・・・・25,074 ・・・・・・・1,005
3(27)・・グレイテスト・ショーマン・・・・12/20 ・・・・・・・・・302,869 ・・・・・・・・・392,273 ・・・・・・・・3,250・・・・・・・・・702
4(47)・・劇場版ポケットモンスター・・・12/21 ・・・・・・・・・173,279 ・・・・・・・・・189,020 ・・・・・・・・1,425・・・・・・・・・622
       キミにきめた!(日本)
5(25)・・モンスター・ファミリー・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・134,729 ・・・・・・・・・151,101 ・・・・・・・・1,121・・・・・・・・・583
       恐竜島大冒険(韓国)
6(2)・・スター・ウォーズ/最後のジェダイ・・12/14・・・・108,589・・・・・・・・・・874,180 ・・・・・・・・7,785・・・・・・・・・482
7(3)・・ポロロ劇場版 ・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・71,746・・・・・・・・・・660,032 ・・・・・・・・4,989・・・・・・・・・379
       恐竜島大冒険(韓国)
8(78)・・ザ・スター ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・26,345 ・・・・・・・・・・31,468 ・・・・・・・・・・231・・・・・・・・・158
9(4)・・メアリと魔女の花(日本)・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・10,825 ・・・・・・・・・527,018・・・・・・・・・4,005 ・・・・・・・・・101
10(新)・・ラブ・アクチュアリー・・2003/12/05 ・・・・・・・・・・・8,788 ・・・・・・・・・301,119・・・・・・・・・2,092 ・・・・・・・・・・93
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 先週の記事では「神と一緒に」と書いたのは、原作漫画の日本語版のタイトルに合わせたから。そして「神と共に」だとちょっと硬い感じがしたから。しかしネット内ではほとんど「共に」になっているので合わせることにしました。その「神と共に」が圧倒的な数字で1位。しかしネチズンの評点を見ると「グレイテスト・ショーマン」>「鋼鉄の雨」>「神と共に」の順。今後の推移はどうなるかまだわからず。次の注目作「1987」も登場することだし・・・。
 今回の新登場は1・3・4・5・8・10位の6作品です。
 1位「神と共に-罪と罰」は、チュ・ホミンの人気ウェブトゥーンが原作。火災現場で命を失った消防士ジャホン(チャ・テヒョン)が49日の間あの世で七大地獄を廻って・・・という物語で、日本でもおなじみの(?)地獄のようすが現代感覚で、またユーモア雑じりで描かれます。原題は「신과함께-죄와 벌」です。
 3位「グレイテスト・ショーマン」は、アメリカのミュージカルエンタテインメント。“ショービジネスを生み出した男”と称される実在した興行主、P.T.バーナムの波乱万丈の生涯を描いた作品。職を失った夢想家のバーナム(ヒュー・ジャックマン)はあるアイデアをきっかけにショービジネスの道へと足を踏み入れ、イギリスに渡ります。そして女王に謁見。そこで出会ったオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と共にアメリカに戻り、全米を魅了するショーを繰り広げますが・・・。韓国題は「위대한 쇼맨」。日本公開は来年2月16日です。
 4位「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」はシリーズ第20作目になるのか。最初が1998年。早いものです。韓国でも最初から全部公開されています。韓国題は「극장판 포켓몬스터 너로 정했다!」です。
 5位「モンスター・ファミリー」はイギリスのコメディ・アニメ。退屈な日常の中、ウィッシュボーン一家は会えばケンカをしているという家族。そんな家族の和合のためにと、ママはハロウィーンパーティーを準備します。ところが吸血鬼の歯を探していて本当のドラキュラと電話がつながってしまい、そのドラキュラの陰謀であっという間に家族全員がモンスターに変身してしまいます。しかし、変身した当初は当然困ったものの、そのうちパワーもUPする等々人間の時よりもけっこう魅力的。むしろ楽しいことが増えたのです。といってもやっぱり・・・。はたしてこの家族、再び人間に戻ることができるのでしょうか? 韓国題は「몬스터 패밀리」。日本公開はなさそう、かな。
 8位「ザ・スター」(仮)は、イエス・キリスト誕生を素材にしたアメリカのアニメ。天使がマリアに救世主を身ごもっていると告げた言葉を盗み聞きしていたネズミのアビー。「救世主が降臨する。その証拠に新しい星が夜空に出現したぞ」と他の動物たちにふれ回ります。その3ヵ月後、自由を夢見ていたロバのボーは、ベツレヘムで明るく輝く星を発見し、小麦を挽く仕事を棄ててマリアとヨセフのもとへ。そしてハトのデイブや羊のルースたちとともにヘロデ王の策謀に対抗します・・・。韓国題は「더 크리스마스(ザ・クリスマス)」。日本公開は、これもなさそうかな?
 10位「ラブ・アクチュアリー」は、2003年の英米合作ロマンチック・コメディの再上映。これもクリスマス映画ですね。韓国題は「러브 액츄얼리」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ラブ・アクチュアリー・・・・・・2003/12/05 ・・・・・・・・・・・8,788 ・・・・・・・・・・301,119 ・・・・・・・・・2,092・・・・・・・・・・93
2(2)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・・8,427 ・・・・・・・・・・369,172 ・・・・・・・・・2,934・・・・・・・・・・54
3(18)・・パターソン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・・8,331 ・・・・・・・・・・・12,164・・・・・・・・・・・・99・・・・・・・・・・60
4(1)・・チューリップ・フィーバー ・・・・・・・12/14 ・・・・・・・・・・・3,550 ・・・・・・・・・・・47,670・・・・・・・・・・・381・・・・・・・・・・27
5(新)・・まじめな遊び ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・・1,573 ・・・・・・・・・・・・2,814・・・・・・・・・・・・22・・・・・・・・・・43

 1・3・5位の3作品が新登場です。
 1位「ラブ・アクチュアリー」と、3位「パターソン」については上述しました。
 5位「まじめな遊び」(仮)は、スウェーデンのラブロマンス、というか不倫ドラマというか・・・。有望な若手の記者アビッドと画家の娘リディアは一目で恋に陥ります。しかし、突然リディアの父が死を迎え、将来への不安が2人の間を引き離します。若い恋人の眩しい季節はそうして通り過ぎてしまいます。その後10年が経って2人は再会します。長く別れていただけに切なさが押し寄せてきて、彼らは互いを渇望するようになりますが・・・。韓国題は「스톡홀름의 마지막 연인(ストックホルム最後の恋人)」です。

★2017年 ヌルボの個人的映画ベスト10

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 12月28日午後、2017年最後の映画ということで、見逃していた「パターソン」を観に開映2時間前にアップリンクに行ったら「売り切れました」とのこと。ありゃりゃ。で、午前中に渋谷シネパレスで観た「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」が結果的に今年の観納めに。これが17年に劇場で観た101本目。ただし2回観た作品を引き、前後編の作品を1つとして数えると合計98作品となります。うち韓国及び北朝鮮映画が33作品で、全体の3分の1。一昨年(2015年)のようにフィルムセンターでの特別企画もなく、<新大久保映画祭>もなぜかなかったわりにはけっこうたくさん観たと思います。
 一方、前年以上に日本映画は減ってドキュメンタリーを除くと10作品も観ていません。本年公開の話題作では「あゝ、荒野(前・後篇)」と「ビジランテ」くらい。予告編観てもほとんどは「なんだかなー」という感じだし・・・。

 さて、例年の通りこの記事を書くにあたり参考として「毎日新聞」(12月22日夕刊)の<シネマの週末>欄(→コチラ)に目を通してみました。9人の執筆者が邦画・洋画のそれぞれを合わせて今年のベスト3を選定しているので、のべ54作品。うち複数の執筆者によって選ばれている作品は次の通り。
【邦画】「あゝ、荒野」(4票)・「彼女がその名を知らない鳥たち」(2票)・「幼な子われらに生まれ」(2票)・「三度目の殺人」(2)
【洋画】「ラ・ラ・ランド」(3票)・「パターソン」(2票)・「わたしは、ダニエル・ブレイク」(2票)・「女神の見えざる手」(2票)・「チェスター・バイ・ザ・シー」(2票)
 この中で、洋画は上掲の「パターソン」以外は全部観ましたが、3人が1位に挙げている「ラ・ラ・ランド」、そんなに良かったかな? 冒頭のシーンはたしかに印象的。しかし基本的なストーリーラインが昔からあまりにもありきたりな、といった感じだし、現代社会のもろもろを取り込んでないな、というのが私ヌルボの受けた印象でした。

 あ、いかん。また前説が長くなりすぎてるぞ。ま、とりあえず2017年のベスト10を・・・。

[2017年]
①わたしは、ダニエル・ブレイク
②あゝ、荒野
③ベイビー・ドライバー
④米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー
⑤抗い 林えいだい
⑥ブレードランナー 2049
⑦みかんの丘
⑧トンネル 闇に鎖された男
⑨新感染 ファイナル・エクスプレス
⑩KUBO/クボ 二本の弦の秘密
 [次点] 哭声/コクソン・人生タクシー
 [別格(旧作の新版)] アンダーグラウンド完全版・牯嶺街少年殺人事件(デジタル・リマスター版)
※赤色は韓国映画または韓国・北朝鮮に関係する映画です。

 以下、ベスト10の各作品についてのコメント。
 1位「わたしは、ダニエル・ブレイク」は、観るまではこのタイトルの意味がわかりませんでした。(当然ですけど。) しかし、それがまさに「ここぞ!」というシーンでこのように出てくるとは! 前作の「ジミー、野を駆ける伝説」(2014)の後宣言したはずの引退を撤回してこの作品を撮ったケン・ローチ監督の<気骨>が感じられる感動作でした。
 2位「あゝ、荒野」については11月7日の記事で次のように書きました。
 前・後篇合計で304分、緊張感が途切れることはありませんでした。とくに菅田将暉は(観てないけど)昨年の「溺れるナイフ」よりもずっとたくさんの主演男優賞を受賞するのでは? (とくにあのブチ切れた時の表情が・・・。) もう1人の主演ヤン・イクチュンは、先週観た「詩人の恋」同様の口数の少ない役柄(って、吃音症なので)で、監督としてだけでなく、俳優としても見直しました。ユースケ・サンタマリアもいい味出してましたね。そうそう、吃音症にボクシングに競馬に、時代は半世紀以上後に設定していてもやっぱり寺山修司です。
 その後第42回報知映画賞で作品賞と主演男優賞(菅田将暉)受賞。ナットクです。
 ・・・この上記2作品のどちらを1位にするか、迷いました。社会性・思想性では前者、映画的感興では後者。両方1位でもいいです。
 3位は「ベイビー・ドライバー」。これは迷わず決める。目を瞠るドライブ・テクニックとシャープな音楽の心地良いこと! 銃撃戦の発砲音の3連発が音楽のリズムにピッタリ合ってるとは!(笑)。
 4位「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」と5位「抗い 林えいだい」は、ともに反骨精神を貫いた瀬長亀次郎(1907~2001)と、林えいだい(1933~2017年)のドキュメンタリー。彼らの主張には賛同しない人でも、人間的魅力を感じるという人はきっと多いのでは?
 それにしても、こういう<気骨>ある日本人は今いるのでしょうかねー?
 6位以降はほとんど同順位です。
 6位「ブレードランナー 2049」は、衝撃度では35年前の第1作に及ばないにしても、期待が裏切られることはありませんでした。今や未来をディストピアと視る見方はめずらしくもなく、未来どころかすでにそれが現実化しているのでは?と考えると、虚脱感・倦怠感に囚われるばかりです・・・。
 7位「みかんの丘」は、2016年公開作品ですが、佐藤忠男先生が「キネマ旬報」のベスト10に入れていたのを見て初めて知り、3月キネカ大森で「とうもろこしの島」との2本立てで観られたのはホントにラッキーでした。グルジア(今はジョージアと表記)とかアルメニア方面の地理・歴史について、とくにアブハジア紛争というのも実は初めて知りましたが、おそらく多くの日本人も私ヌルボ同様あまりよく知らないのでは? しかし、そういうところでも、現地の当事者の人たちにとっては民族的自尊心や宗教等にかかわる命をかけた戦いが繰り広げられているのですね。しかし、これらの作品はそれを超えた普遍性があり、共感を覚えました。
 8位「トンネル 闇に鎖された男」、9位「新感染 ファイナル・エクスプレス」、[次点]の「哭声/コクソン」は順不同。「トンネル 闇に鎖された男」はあのセウォル号沈没事件への寓意が効いています。エンタメとしては「新感染 ファイナル・エクスプレス」が2016年の韓国映画中では1番。その他「お嬢さん」や「密偵」も期待通り。やっぱり韓国映画は観客動員数は作品性をほぼそのまま反映していると言ってよさそうです。なお、あまり話題にならなかった「ありふれた悪事」は思わぬ拾い物感がありました。
 10位「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」は、17年に観たアニメのベスト。とくに視覚・聴覚の面で強く印象に残りました。とても精緻な折り紙によるストップモーション・アニメで、それが日本人以上に日本愛に満ち溢れた(!?)物語に直結しています。吉田兄弟の三味線も見事! ラストではジョージ・ハリスンの「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」を弾いています。
 [次点]の「人生タクシー」については、5月23日の記事で書いたことを再掲します。
 ドキュフィクションというのだそうですが、こんなしたたかな方法で内容のある映画を作っちゃったパナヒ監督はなんとしたたかなことか。そして実の姪のハナちゃんがキャノンの小型カメラを手にいろいろ撮影していて、「学校の課題の短編映画作りのため」というのは事実なのかどうか? またハナちゃんがその映画作成用の「べからず集」を読みながら「見せたくないことをしてるのは自分たちなのに・・・」などとつぶやいたりしてるのは、演技でなければしっかりした子供だし、演技だとすればなかなかの俳優。ベルリン国際映画祭で、出国を禁じられているパナヒ監督の代理として金熊賞のトロフィーを涙を流しながら受け取った彼女の将来に期待。(行く手を阻む者がないように・・・。)
 [別格]の「アンダーグラウンド完全版」と「牯嶺街少年殺人事件(デジタル・リマスター版)」は、観ることができてホントによかった! それぞれ旧ユーゴ、台湾の現代史を物語るとともに、映画史の上でも傑作の名に値する作品だと思います。
 ・・・というわけで、今回のキーワードは<気骨>ということにあいなりました。

 次に、とくに記憶に残った俳優について。
 男優では、上述の菅田将暉に尽きます。
 女優では、年の最後に観た「女神の見えざる手」と「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」の2作品でのジェシカ・チャステイン。異なるタイプのヒロイン2人をちゃんと演じ分ける、それが俳優といえばそれまでかもしれませんが・・・。もう1人は、ソウル旅行からの帰路アシアナの機内で観た「朴烈」のヒロイン金子文子を演じたチェ・ヒソ。(この映画、日本でも公開してくれないかな・・・。)

[参考]過去10年のベスト10
[2016年]①キャロル②トランボ ハリウッドに最も嫌われた男③この世界の片隅に④ブリッジ・オブ・スパイ⑤ソング・オブ・ザ・シー 海のうた⑥ズートピア⑦インサイダーズ/内部者たち⑧そばの花、運のいい日、そして青春⑨私の少女時代-Our Times-⑩牡蠣工場
 [次点] シアター・プノンペン・ハドソン川の奇跡・危路工団
 [別格(初見の旧作)] チリの闘い・アルジェの戦い(デジタル・リマスター版)

[2015年]①ボーダレス ぼくの船の国境線②顔のないヒトラーたち③セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター④雪の轍⑤マッドマックス/怒りのデスロード⑥神々のたそがれ⑦幕が上がる⑧海街diary⑨ストレイト・アウタ・コンプトン⑩KANO~1931海の向こうの甲子園~
 [次点] バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)・人生スイッチ・恋人たち・傷だらけのふたり・許三観
 [別格(初見の旧作)] ショア・裸の島

[2014年]①イーダ②グランド・ブダペスト・ホテル③ジャージー・ボーイズ④罪の手ざわり⑤ソウォン/願い⑥新しき世界⑦ソニはご機嫌ななめ⑧怪しい彼女⑨テロ,ライブ⑩ある精肉店のはなし
 [次点] 60万回のトライ
     私の少女(扉の少女・ドヒや)・祖谷物語 おくのひと

[2013年]①セデック・バレ②少女は自転車にのって③きっと、うまくいく④もうひとりの息子⑤嘆きのピエタ⑥あの頃、君を追いかけた⑦シュガーマン 奇跡に愛された男⑧ハンナ・アーレント⑨王になった男⑩建築学概論
 [次点] 殺人の告白 ・凶悪
 [別格] 阿賀に生きる
 [多くの人に観てほしい作品] ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして

[2012年]①ニーチェの馬②ヒューゴの不思議な発明③プンサンケ(豊山犬)④ワンドゥギ⑤拝啓、愛しています⑥ロボット 完全版⑦桐島、部活やめるってよ⑧三池 終わらない炭鉱(やま)の物語⑨かぞくのくに⑩ピアノマニア 別格:春夏秋冬そして春

[2011年]①サラの鍵②テザ 慟哭の大地③愛する人④彼とわたしの漂流日記⑤アリス・クリードの失踪⑥阪急電車 片道15分の奇跡⑦牛と一緒に7泊8日⑧未来を生きる君たちへ⑨ゴーストライター⑩エンディングノート

[2010年]①息もできない②過速スキャンダル③冬の小鳥④ゲキシネ蛮幽鬼(日)⑤実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(日)⑥告白(日)⑦瞳の奥の秘密⑧飛べ!ペンギン⑨川の底からこんにちは(日)⑩ONE SHOT ONE KILL

[2009年]①グラン・トリノ②ディア・ピョンヤン(日)③妻が結婚した④母なる証明⑤チェイサー⑥チェンジリング⑦劔岳 点の記(日)⑧チョコレート・ファイター⑨戦場のワルツ⑩牛の鈴音

[2008年]①ダークナイト②パコと魔法の絵本(日)③ウリハッキョ(日)④休暇(日)⑤シークレット・サンシャイン⑥ラスト・コーション⑦接吻(日)⑧おくりびと(日)⑨闇の子供たち(日)⑩火垂るの墓・実写版(日)

[2007年]①世界最速のインディアン②パンズ・ラビリンス③キサラギ(日)④ドリームガールズ⑤それでも僕はやっていない(日)⑥夕凪の街 桜の国(日)⑦幸福(しあわせ)のスイッチ(日)⑧檸檬の頃(日)⑨幸福(こうふく)の食卓(日)⑩私たちの幸せな時間

私ヌルボの韓国・朝鮮 雑録雑感[1] 2018年1月1日(月) 物忘れ&忘れ物のことなど

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 あけましておめでとうございます。謹賀新年。
 새해 복 많이 받으세요. 新年快樂。新年快乐。

 1年の計を立てる前に、きっちりと昨年の反省をしなくては、と思ったものの、何ヵ月もかかりそうなので止めました。
 「積弊清算」の旗印のもと過去の保守政権の諸政策の洗い直しに精力を注ぎすぎて、今まずやるべきことが後回しになっているのでは、との疑問さえ感じられる文在寅政権の現況を見た上での判断です。(ホンマかいな?)

 反省というよりも、ちゃんと自覚しなくては、と思ったのは、体力だけでなく脳の方もさらに衰えているということ。
 言葉のど忘れはまず固有名詞から始まりますが、それはずいぶん以前からのこと。私ヌルボの場合はすでに普通名詞がなかなか出てこない段階に入っています。とほほ。

 物事を思い出せないもどかしさについての衝撃的な記憶を紹介します。
 もう20年ほども前のことですが、私ヌルボ、図書館でふとあることを思い出そうとしていました。が、どうしても思い出せず、もやもやした気持ちで図書館を出ました。ところがそのほんの少しあと気づいたことは、「自分がついさっきまで何を思い出そうとしていたのか、思い出せない」ということです。これは本当にショックでした。
 そして今。たぶんもっとひどい状態なのではと思われます。つまり、「さっきまで何を思い出そうとしていたのか?」という疑問さえ思い浮かばない状態かも。アルジャーノンの悲劇はもはや他人事ではありません。

 以上は前書きその1。
 いろんなモノの置き忘れも日常茶飯事です。
 しかし、モノによっては大変困ったことになってしまいます。とくに外出中の失くし物。
 たとえば、①愛用のノートパソコン ②愛用のケータイ ③愛用のメガネ ・・・といったモノ。
 で、私ヌルボ、自分の現状を深刻に自覚しなくては、と先に書いたのは、この①~③を昨2016年失くしてしまったという事実に直面したからです。

 いや、1つは幸いにして見つかったんですけどね。いやあ、ホント幸いにして・・・。
 それは①のノートパソコン。以下はそのテンマツです。
 8月のある土曜の夜、大船のある公共施設を出て、大船駅から電車に乗って、横浜駅で降りて、歩いて帰宅途中スーパーで買い物をして、自宅に帰って鞄を開けるとパソコンがケースごとないのに気がついた次第。
 翌朝から大船の施設、大船駅と付近の交番、横浜駅、スーパーに足を運んだもののわからず。自宅(!)も探したりして・・・。(笑)
 とりあえず近所の警察署に遺失物届は出したものの、途方に暮れるばかり。公私のツキアイのある人たちの情報、各種文書、旅行等々で撮り溜めてきた数千枚(?)の写真等々。外付けハードディスク等にマメにデータを保存しておけばよかった、と思っても後の祭り。
 あーあ・・・と溜め息をつきつつ、ほとんどあきらめの心境に入りかけていた1週間後、②愛用のケータイ(ガラケー)に電話がかかってきました。

 「こちら、キミツ警察ですが・・・」
 「は?」
 「○○さんですね」
 「はい、そうですが・・・」(不安なキモチ)

 ・・・と、ここで私ヌルボがまず考えたのは、北朝鮮との関係が緊張化している折から、秘密のエージェントとして働いてほしい、という依頼か、それともスパイの疑いをかけられているのか・・・。(・・・というのは、1991年8月に北朝鮮旅行に行った時から公安関係の要注意人物のリストに名前が載っているフシがあるので・・・。)

 (電話の続き)
 「こちらで○○さんのノートパソコンをお預かりしています」
 (あ、パソコンにも北朝鮮関係のデータ・資料がたくさん入ってたな・・・)と思ったところでやっと理解しました。

 「あの、千葉県の君津警察署ですが・・・」
 「はいはい、あ、そうですか。どうもありがとうございます!」

 つまり、大船→横浜の横須賀線の電車内で置き忘れたのが、そのまま終点まで行ってしまったのでした。
 ・・・というわけで翌日受け取りに行ってきました。往復4千円近く費やしましたが、それでも無事戻ってきてホッとしたというか、いっぺんに元気を回復しました。やれやれ。

 この話を知人7、8人にしたら、すぐ君津とわかった人は2人くらいだったかな? 半数以上は私ヌルボ同様<機密>という文字が頭に浮かんだようでしたね。(笑)

 と、オチがついた(??)ところでこの物忘れ&忘れ物の話は終わり。・・・じゃなくて、ジツはこれも前書きその2、かな? 次回は本論の②ケータイの話です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [12月29日(金)~12月31日(日)]

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▸昨日(3日)に徳島からUターン。新幹線の切符は予約していなくても、新大阪始発のこだまに乗ればゆうゆう座れます。・・・それはいいとして、帰宅後パソコンが思いもよらぬ不調。それも「Windowsが正しく読み込まれません」というこれまでにないトラブルで、何時間も悪戦苦闘。結局あきらめ、秋葉原に持ち込み修理に出向くことを覚悟。ところが翌朝目が覚めてスイッチonしたらフシギなことに直ってた! ・・・はいいとして、次にはルーターの電源が作動せず、やむなく予備のWi-Fiオープンネットワークを利用することに・・・。とほほ。
 そんなわけで、今日は今年最初の映画として横浜シネマリンの「沈黙-立ち上がる慰安婦」かシネマ・ジャック&ベティの「すばらしき映画音楽たち」を観るつもりだったのがダメになってしまいました。残念。

▸韓国では、12月20日公開の「神と共に-罪と罰」が今日(4日)早くも観客動員数1千万人を超えました。昨年の「タクシー運転手」以来4ヵ月半ぶり。そしてベスト10の2、3位も韓国映画が占めています。注目は2位の「1987」。先週の記事でも書きましたが、結局は全斗煥の軍事独裁政権を倒した1987年の民主化運動を背景にした作品です。いや、正確にはその発端となった出来事に関係したものです。1987年1月、ソウル大言語学科の学生会長だった朴鍾哲(パク・ジョンチョル)が公安当局による拷問で殺されます。拷問致死の究明・抗議の声が高まり、6月9日の集会で戦闘警察による催涙弾で後頭部を撃たれた延世大の李韓烈(イ・ハニョル)は7月5日死亡します。 6月9日以降多くの学生・市民たちによる集会・デモが拡大してゆく中で、結局盧泰愚大統領候補は、前日の全斗煥大統領との協議を経て、29日に大統領直接選挙制と言論の自由化を認めた「6.29民主化宣言」を発表し、ようやく事態は鎮静化します。
 右の写真は、2016年12月に行ったソウル・南営の警察庁人権センター内の朴鍾哲君が拷問された部屋。浴槽・寝台・机、そして彼の遺影があります。※→<コネスト>の記事では<朴鍾哲記念館>となっています。より詳しくは→コチラの記事参照。
 この作品には評論家・記者たちも下記のように高評価をつけています。私ヌルボもぜひ観てみたいと思いますが、いつになることか・・・。なお、こうした映画が作られ、多くの観客を集めていることは、現在約80%の支持を得ているという文在寅の政権であることと多かれ少なかれ関係がありそうです。昨年大ヒットした「タクシー運転手」や新機軸の慰安婦映画「アイ・キャン・スピーク」も同様ですが・・・。
    「朝鮮日報」12月30日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「ワンダー」
   まだ温かく暮らせる世 ★★★☆


 「ゴースト・ストーリー」
   生との境に寂しい霊魂 ★★★☆



 「ダブルの恋人」
   オゾン監督、挑発的帰還 ★★☆

 ダブルの恋人(仮)はフランソワ・オゾン監督によるフランスのスリラー。結局は恋人同士となり同棲を始めた精神科医と患者の女性。しかし彼女が偶然見た彼のパスポートには彼とは別の名が・・・。詳しくは→コチラ。 他の2作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(1月5日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) ワンダー  9.43(493)
②(1) グレイテスト・ショーマン  9.42(7,454)
③(3) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.33(784)
④(-) 1987(韓国)  9.25(11,996)
⑤(-) 狂人オク・ハンフム[玉漢欽]  9.24(66)
⑥(5) ゴッホ~最期の手紙~  9.19(4,279)
⑦(7) モーディー  9.17(2,675)
⑧(8) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.16(3,240)
⑨(-) 息子のところへ行く道(韓国)  8.98(82)
⑩(10) 七月と安生  8.93(405)

 今回の新登場は①④⑤の3作品が今回の新登場です。
 ①「ワンダー」と、
 ⑤「狂人オク・ハンフム[玉漢欽]」は、1978年からサラン教会の牧師として、また国際弟子訓練院院長として宗教活動を続けてきたオク・ハンフム(玉漢欽.1938~2010)牧師についてのドキュメンタリー。彼は教会の量的成長ではなく質的な成熟をめざすことを主張し、そのため自ら狂人と表現するほど弟子訓練に力を注いだとのことです。また彼は、今日の牧師たちが自分の野望のために人々を手段として利用していることを強く批判し、常に人々を前面に出して自分は後ろに立つという典型的な羊飼いの姿を目指して、尊敬を集めたそうです。原題は「광인옥한흠」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(-) ア・ゴースト・ストーリー  8.33(6)
③(2) パターソン  8.20(9)
④(-) 1987(韓国)  8.08(12)
⑤(4) スター・ウォーズ/最後のジェダイ  7.71(7)
⑥(5) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
⑦(-) 君の名は。(日本)  7.55(11)
⑧(6) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑨(8) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国)  7.33(15)
⑩(9) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)

 ②④の2作品が今回の新登場です。
 ②「ア・ゴースト・ストーリー」は、アメリカのファンタジー&ロマンス。ゴーストといってもホラーではありません。郊外の小さい古い家。作曲家のC(ケイシー・アフレック)と彼の妻M(ルーニー・マーラ)は穏やかな日常を送っていました。ところがある日、突然の事故でCは世去り、1人残されたMは深い悲しみに耽ります。一方、病院霊安室でゴーストになって目覚めたCは、憑かれたように、Mが待っている自分の家に帰ります。布を被ったおばけに変身して・・・、とは言っても、人間には見えません。彼はMを見守るために家を徘徊します。彼女とゴーストは同じ時間と空間にいて愛していた記憶を思い出しつつ過ごします。その後CはMが新しいボーイフレンドと家に帰ってくるのを目にします・・・。韓国題は「고스트 스토리」。です。
 ④「1987」については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月29日(金)~12月31日(日)) ★★★

         「神と共に-罪と罰」、4日一気に1千万を超える

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・・12/20・・・・・・・・2,465,017・・・・・・・・8,539,596 ・・・・・・・68,351 ・・・・・・・1,666
2(13)・・1987(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・1,353,715・・・・・・・・1,942,385 ・・・・・・・15,256 ・・・・・・・1,170
3(2)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・・・・291,426・・・・・・・・4,014,295 ・・・・・・・31,994・・・・・・・・・599
4(3)・・グレイテスト・ショーマン・・・・・12/20 ・・・・・・・・・147,414 ・・・・・・・・・815,271 ・・・・・・・・6,662・・・・・・・・・412
5(4)・・劇場版ポケットモンスター・・・・12/21 ・・・・・・・・・・87,453 ・・・・・・・・・415,251 ・・・・・・・・3,117・・・・・・・・・443
       キミにきめた!(日本)
6(5)・・モンスター・ファミリー・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・65,678 ・・・・・・・・・341,622 ・・・・・・・・2,531・・・・・・・・・355
       恐竜島大冒険(韓国)
7(31)・・ワンダー/Wonder・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・53,872 ・・・・・・・・・・81,680・・・・・・・・・・632・・・・・・・・・178
8(7)・・ポロロ劇場版・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・36,733 ・・・・・・・・・773,748 ・・・・・・・・5,848・・・・・・・・・208
       恐竜島大冒険(韓国)
9(15)・・プリパラ み~んなのあこがれ♪・・12/21・・・・・・・・21,288 ・・・・・・・・・・36,450 ・・・・・・・・・・279・・・・・・・・・191
       レッツゴー☆プリパリ(日本)
10(6)・・スター・ウォーズ/最後のジェダイ・・12/14・・・・・11,533・・・・・・・・・・946,545 ・・・・・・・・8,535 ・・・・・・・・・39
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 冒頭にも書きましたが、韓国映画界としては順調な滑り出しで新年を迎えたといってよさそうですね。ただ、ちょっと気懸りは今後3月頃までの公開予定をみるとどうもこれといった期待作がないんですよ。4月公開(日本も同月)の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」だけが突出していて・・・。2月末公開の日本映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は、原作が韓国でもベストセラーだったのでちょっと注目。
 今回の新登場は2・7・9位の3作品です。
 2位「1987」は、これも先に記したように、1987年の民主化闘争の契機となったソウル大生は朴鍾哲君の拷問致死事件をモチーフとしたドラマ。1987年㋀、警察の調査を受けていた22歳の大学生が死亡します。証拠隠滅のためにパク署長(キム・ユンソク)は遺体の火葬を要請しますが、学生が死亡した当日の当直だったチェ検事(ハ・ジョンウ)はこれを拒否し、検死に引き渡します。警察は単純なショック死に偽装しようとしますが、現場に残った痕跡と剖検所見は拷問による死亡を示していました。事件を取材していたユン記者(イ・ヒジュン)は「水拷問による窒息死」と報道します事件の拡大を防ごうと、パク署長はチョ班長(パク・ヒスン)等刑事2人を留置しますが、刑務所に収監されたチョ班長の話を聞いて事件の真相を知った看守ハン・ビョンヨン(ユ・ヘジン)は、この事実を手配中の活動家らに伝達するために姪のヨニ(キム・テリ)に危険なことを頼みます・・・原題も当然ですが「1987」です。
 7位「ワンダー/Wonder」(仮)は、R.J.パラシオの児童小説「ワンダー」(ほるぷ出版)が原作のアメリカのドラマ。オーギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は誰よりもウィットがあり、好奇心旺盛で魅力的なお金持ちの少年。しかし、病気が原因で他の皆と違って顔の形が変形しているため、クリスマスよりも顔が隠せるハロウィーンの方が好き。入退院を繰り返して、学校に通っていなかったオーギーですが、 ママのイザベル(ジュリア・ロバーツ)とパパのネイト(オーウェン・ウィルソン)は、より大きな世界を見せてあげようと、10歳になった息子を学校に通わせます。クラスメートたちは、当初オーギーの顔の形を見て騒いだりしましたが、やがて彼との交流を通していろんなことを学んでいきます・・・。韓国題は「원더」。日本公開は4月とのことです。
 9位「プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ」は、日本では2016年3月公開。私ヌルボ、どうもこの頃「(~という)私(or自分)がいた」といった表現が気になっていて、自分では使うまいと思っていました。が、今初めて使います。「このアニメについて、何も語れない自分がいた」。韓国題は「극장판 프리파라 모두의 동경♪ 렛츠고☆프리파리」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(14)・・山上の垂訓 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・10,987 ・・・・・・・・・・・40,225・・・・・・・・・・・288・・・・・・・・・・42
2(3)・・パターソン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・・7,277 ・・・・・・・・・・・29,279・・・・・・・・・・・237・・・・・・・・・・43
3(2)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・・6,437 ・・・・・・・・・・384,542 ・・・・・・・・・3,061・・・・・・・・・・41
4(14)・・ゴースト・ストーリー ・・・・・・・・・・12/28 ・・・・・・・・・・・2,669 ・・・・・・・・・・・・4,276・・・・・・・・・・・・37・・・・・・・・・・49
5(4)・・チューリップ・フィーバー ・・・・・・・12/14 ・・・・・・・・・・・1,321 ・・・・・・・・・・・52,144・・・・・・・・・・・417・・・・・・・・・・21

 4位「ゴースト・ストーリー」が新登場ですが、この作品については上述しました。

韓国では、大勢の人が大晦日の日の入りを見に行く

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 先日の12月31日、つまり大晦日の午後。スマホでなんとなく韓国のラジオ放送を聴いていたら、「ヘノミの名所、忠南(忠清南道)の舒川(ソチョン)のようすをお伝えします」というDJの声が耳に入ってきました。
 <ヘノミ>(해넘이)とは<日の入り>のことです。
 韓国にも<初日の出>を見に行く風習があるのは周知のこと(?)だと思います。
 このブログでも、日の出については2009年から→
<☆韓国の初日の出の名所 やっぱり正東津でしょ>、→<朝鮮半島 西海岸の日の出の名所>、→<[韓国の観光地]テーマ別ベスト10 ③滝&渓谷・民俗村&遺跡地・日の出&日没の名所>と3度関係記事を載せてきました。
 しかし、日の入りについてはとくに取り上げたことはありませんでした。
 ただ、上記2つ目の記事で<朝鮮半島の西海岸から日の出が見られる所>として次の3ヵ所があると書きました。
 全羅南道・務安(ムアン.무안)の導里浦(トリポ.도리포)
 忠清南道・唐津(タンジン.당진)のウェモク(왜목)村(マウル)
 忠清南道・舒川(ソチョン.서천)の馬梁浦口(マリャンポグ.마량포구)

 西海岸ということは、ふつうに日の入りが見られるということ。つまり、これらの所は日の出も日の入りも見られるということで、それが観光のポイントとなるわけですね。

 ・・・ということで、舒川も日の入りの名所としてふつうに冒頭に書いたような実況中継の場所になるということです。
 ネット検索すると、2013年の舒川郡馬梁浦口の大晦日の動画がありました。(→コチラ)
 下の画像はその1場面です。


 なるほど、たしかに多くの人が集まってます。

 →コチラの韓国記事では、韓国の日の出の名所とともに日の入りの名所を次のように10ヵ所ずつ挙げています。

《日の出の10大名所》
 タンクッマウル[全羅南道海南郡]/唐津(タンジン)ウェモクマウル[全羅南道唐津郡]/虎尾串(ホミゴッ)[慶尚南道浦項市]/錦山(クムサン)菩提庵(ポリアム)[慶尚南道南海郡]/正東津(チョンドンジン)[江原道江陵市]/湫岩燭台岩(チュアムチョッテパウィ)[江原道東海市]/艮絶岬(カンジョルゴッ)燈台[蔚山広域市]/城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)[済州島西帰浦市]/向日庵(ヒャンイラム)[全羅南道麗水市]/河趙台(ハジョデ)[江原道襄陽郡]

《日の入りの10大名所》
 細方(セバン)マウル[全羅南道珍島郡]/大阜島(テブド)[全羅南道安山市]/コッチ海水浴場[忠清南道泰安郡]/席毛島(ソンモド)[仁川広域市江華郡]/烏耳島(オイド)[京畿道始興市]/彩石江((チェソッカン)[全羅北道扶安郡]/白岫(ペクス)海岸道路[全羅南道霊光郡]/武昌浦(ムチャンポ)[忠清南道保寧市]/多大浦(タデポ)[釜山広域市沙下区]/松溪(ソンゲ)マウル[全羅南道務安郡]

 このような日の入りの名所では、大晦日を期して日の入り祝祭&新年の日の出祝祭といった行事が開かれています。そんな行事が昔からの習俗の延長線上にあるのか、近年観光用に新しく始まったものかはよくわかりません。(私ヌルボの知るところでは、他の多くの地方都市の祝祭の多くはこの20年の間に新たに始まったものと思われますが・・・。)
 日本では、初日の出は全国的に多くの人が見に出かけても、大晦日の日の入り(<終(つい)の日の入り>と一部で(?)いうそうですが)を見に行く風習は一般的にはないと思いますが・・・。「だんだん、暗くなってくるねー」とか、「沈んでいくねー」とか、なんか気持ちも落ち込んでいくようではないですか。

 しかしこの17年の暮れ~18年正月、このような韓国各地の日の入り&日の出行事の多くは、前年に続いて鳥インフルエンザ(略称AI)の蔓延を防ぐため取りやめになったそうです。保寧とか、上述の舒川なども・・・。そうした中で、忠清南道で唯一催し(第16回安眠島夕焼け祭り)が開かれた所が泰安郡安眠島(アンミョンド)のコッチ海水浴場でした。→コチラの記事によると、大晦日には日没の2~3時間前から人が集まり、また道路のあちこちで交通渋滞が起きたりもし、そして現地では人々が希望の風船やハガキに家族の幸せと健康を祈る文を書き、主催側が用意した雑煮も分けて食べたりして日の入りを待ったとか。しかし、だんだん雲が多くなって、<お婆さん岩>と<おじいさん岩>の間に沈むはずの日の入りははっきりとは見られなかったものの、雲間の夕焼けに染まる空と岩をなんとか見たとのこと。(下画像)

 考えてみれば早起きが大きなハードルである初日の出に比べると、終の日の入りは無理なく見に行けそうではありますね。
 また、日本では日の入りを見に行く習慣はないのでは?と先に書きましたが、宗谷岬では日の出も日の入りも見られるし、能登半島の能登ロイヤルホテルでは両方見られることを売りにしているようだし、ほかにも探してみれば日の出・日の入りが共に見られる所、あるいは美しい日の入りが見られる所はいろいろありそうです。
 ただ、なんで韓国ではニュースで取り上げるほど日の入りの名所に人が集まるのか、肝心なことはちょっと調べただけではわかりませんでした。

※<日の出>はふつう<해돋이(ヘドジ)>ですが、とくに初日の出のように日の出を見ることは<해맞이(ヘマジ)>といいます。

    
【ソウルの中心部から地下鉄+バス(orタクシー)で行ける始興(シフン)市の烏耳山(オイド)も日の入りの名所。昨年12月初めに行った時撮った写真です。】 

私ヌルボの韓国・朝鮮 雑録雑感[2] 2018年1月9日(火) スマホで韓国のラジオを聴く(韓国語学習者はぜひ!)

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 →[1]で書いたようにノートPCを失くした時はホントにあせり、食欲もなくなって心身とも最悪の状態に陥ってしまいました。それよりも何よりも公私さまざまな文書・記録等がなくなって途方に暮れてしまいました。もし無事に見つかっていなかったらとどうなっていたか・・・。

 それに比べると、9月最初に図書館??でケータイ(ガラケー)を失くしたことはむしろよかったかもしれません。というのは、スマホ時代になってもガラケーを使い続けているデメリットを勘案して、そろそろスマホに買い替えようかなと2年ほど前から考えていたからです。で、2日間見つからないという時点で即auショップに行ってスマホを購入しました。

 それから4ヵ月。いまだにスマホ初心者のままです。とくに指が太いわけでもないのに入力がすんなりとできたためしがないくらいだし、電話がかかってきたら操作がよくわからないまま切ってしまい、コチラからかけ直したこともしばしば。LINE等々のアプリの使い方も不慣れな状態のままです。
 元のガラケーにしてからが、その全機能の3割も使ってなかったのではないでしょうか? そんな機能があることさえ最後まで知らなかった機能もきっとたくさんあったと思われます。スマホとなるとこの先10年使い続けても習熟することはまずなさそうです。

 そんな中、「これは便利!」とハマっているのが韓国のラジオ放送を聴くこと。
 「韓国 ラジオ」でググると韓国のラジオが聴けるアプリがズラズラーッと出てきます。7つ8つためしてみた結果、今はもっぱら<ワオ-ラジオ>(KPOP Radio)を愛用しています。
 そのアプリの説明(→コチラ)にもあるように、MBS, KBS, SBS, EBS, TBS, TBN, KFM, WBS, BBS, PBC,インターネット音楽放送等、400以上の韓国のラジオを無料で聴くことができるというもの。
 「そんなに多いわけないだろ」と思うかもしれませんが、たとえばKBSの場合1FM,2FM,第1ラジオ,第2ラジオ,第3ラジオ,韓民族放送,ワールドラジオ,音楽FMとある上、第1ラジオ,第2ラジオ,音楽FMなどは地方局もあるので、KBSだけで計63局にも上ります。(地方局の独自番組などは味があっていいです。) その他MBCやSBSにも地方局が相当数あります。
 またキリスト教放送に仏教放送、交通放送、各種音楽放送等々、とにかくたくさん。

 さて、上述のようないきさつで遅まきながらスマホを購入し、ほどなく韓国ラジオを聴くことになった私ヌルボ。「便利!」と書きましたが後悔の念も多分にあります。それはもっと早くから使っていたら、今頃は韓国語がラクラク聞き取れるようになっていたのでは、ということ。
 韓国ラジオ聴取の利点その1は、そんな韓国語の聴き取り能力を高めることができるということ。ボキャブラリーも自然に増えていきます。例:「リクエスト曲」のことを何というか、中級の学習者の皆さんはご存知でしたか? 正解は<신청곡(申請曲)>。こういう頻繁に出てくる単語はふつうに頭に入ります。(私ヌルボ、実は知らなんだ。)
 また、各地の方言等もわかってきます。
 次に利点その2は、韓国のいろんなニュースがリアルタイムで聴ける。つまり韓国社会のいろんなことがわかること。例:→1つ前の記事<韓国では、大勢の人が大晦日の日の入りを見に行く>もラジオで聴いたニュースがキッカケです。
 利点その3。往年の人気歌謡から最新のヒット曲まで、いろんな歌が聴ける。音楽専用放送の中にはトロット(演歌)とか、70・80年代あるいは50・60年代等の懐メロ専用の放送もあります。曲名や歌手名を聴き取るのがちょっとタイヘンですが・・・。
 利点その4。定時の天気予報、そしてCMからもいろんなことがわかる。
 
 なお、私ヌルボがよく聴いているのはYTNニュースFMなのですが、以下は続くということにします。
 (今回のテーマ、もしかしてスマホを持ってる韓国語学習者の間ではとっくに常識になってる?)

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [1月5日(金)~1月7日(日)]

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 未読の方は目を通してみてください。→ <★2017年 ヌルボの個人的映画ベスト10>

▸今年最初の映画鑑賞は横浜シネマリンで5日に観た「沈黙-立ち上がる慰安婦」でした。いろいろ考えさせられましたが、慰安婦問題が日韓両国間で大きな問題として浮上した1990年代と、現在とで日本国内のフンイキがずいぶん変わったことを痛感しました。もちろん韓国も、ですが。そして、このドキュメンタリーに登場した元慰安婦の皆さん方も多くは世を去りました。この問題について、またこの作品について思うことを書くと長くなるので、いずれ別記事で・・・。(またか。) 簡単に言えば、あまりにも政治まみれになってしまったということ。その結果肝心の原点がどこかに行ってしまった。その責任は、韓国の支援団体や政府にもあり、日本人の側(<忘却癖>等)にもあるのでは、ということ等々。

▸そして昨日(8日)はシネマ・ジャック&ベティで「すばらしき映画音楽たち」を観ました。コチラは本当に至福の時間と言ってもいいかも。何をかくそう私ヌルボ、半世紀ほど前にはそれはもう数々の映画音楽に親しんだものでした。作曲家で言うとディミトリ・ティオムキン、マックス・スタイナー、ミクロス・ロージャ、ヘンリー・マンシーニ、ニーノ・ロータ、フランシス・レイ、アルフレッド・ニューマン、モーリス・ジャール等々。彼らの作品をハーモニカやギターで演奏したりして・・・。あー恥ずかし(笑)。このドキュメンタリーでは、少し後の世代のジョン・ウィリアムズやハンス・ジマー等70年代以降に活躍している作曲家たちに重点が置かれていますが、映画音楽を映画史をたどりながら説明したり、作曲の現場(監督と映像を見ながらとか、いろんな楽器を用いたりとか)のようす等々、実に多角的にアプローチしている点がとても興味が持てました。それにしても、オーケストラの面々が初見の楽譜なのに見事に演奏しちゃうレベルの高さには唖然!

▸「朝鮮日報」土曜の映画欄には、「封切映画 ぴったり10字評」の前に「週末の劇場街」というタイトルで注目作を取り上げ、翻訳すると600字以上の紹介文とともに評点(★印)をつけています。今回からその評点だけ「10字評」とともに載せることにしました。
    「朝鮮日報」1月6日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「ワンダフルライフ」
   ※《週末の劇場街》で紹介 ★★★☆





 「牡牛のフェルディナンド」
   花のイケメン牛、大冒険 ★★☆



 「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」
   童話をゲームに変える ★★☆



 「グッド・タイム」
   選択の誤りによる悪夢 ★★

 「グッド・タイム」は東京国際映画祭グランプリ受賞作で、日本では昨年11月公開されています。他の3作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(1月9日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(2) グレイテスト・ショーマン  9.40(8,523)
②(1) ワンダー  9.40(675)
③(3) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.33(792)
④(4) 1987(韓国)  9.28(16,918)
⑤(6) ゴッホ~最期の手紙~  9.18(4,397)
⑥(-) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.18(302)
⑦(5) 狂人オク・ハンフム[玉漢欽]  9.18(72)
⑧(7) モーディー  9.17(2,684)
⑨(8) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.16(3,471)
⑩(9) 息子のところへ行く道(韓国)  9.00(84)

 今回の新登場はありません。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(2) ア・ゴースト・ストーリー  8.33(6)
③(3) パターソン  8.20(9)
④(-) ブレードランナー 2049  8.22(9)
⑤(4) 1987(韓国)  8.08(12)
⑥(5) スター・ウォーズ/最後のジェダイ  7.71(7)
⑦(6) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
⑧(8) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑨(9) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国)  7.33(15)
⑩(10) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン  7.20(5)

 コチラも新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績1月5日(金)~1月7日(日)) ★★★

         「神と共に-罪と罰」、韓国映画歴代9位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・・12/20・・・・・・・・1,318,813・・・・・・・11,502,470 ・・・・・・・92,573 ・・・・・・・1,260
2(2)・・1987(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27・・・・・・・・1,060,148・・・・・・・・4,089,470 ・・・・・・・32,848 ・・・・・・・1,094
3(新)・・ジュマンジ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/03・・・・・・・・・659,539・・・・・・・・・・815,271 ・・・・・・・・7,342・・・・・・・・・791
       /ウェルカム・トゥ・ジャングル
4(25)・・牡牛のフェルディナンド・・・・・・1/03 ・・・・・・・・・247,014 ・・・・・・・・・355,779 ・・・・・・・・2,625・・・・・・・・・698
5(3)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・・・・119,816・・・・・・・・4,350,749 ・・・・・・・34,705・・・・・・・・・495
6(4)・・グレイテスト・ショーマン・・・・・12/20 ・・・・・・・・・112,096・・・・・・・・1,072,580 ・・・・・・・・8,792・・・・・・・・・353
7(7)・・ワンダー/Wonder・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・25,498 ・・・・・・・・・147,685 ・・・・・・・・1,162・・・・・・・・・157
8(5)・・劇場版ポケットモンスター・・・・12/21 ・・・・・・・・・・18,625 ・・・・・・・・・498,526 ・・・・・・・・3,735・・・・・・・・・159
       キミにきめた!(日本)
9(77)・・君の名は。(日本)・・・・・・・・・2017/1/04・・・・・・・・・・・17,762 ・・・・・・・3,705,226・・・・・・・・29,811・・・・・・・・・121
10(8)・・ポロロ劇場版・・・・・・・・・・・・・・・12/07・・・・・・・・・・・10,399 ・・・・・・・・・812,679 ・・・・・・・・6,140・・・・・・・・・・93
       恐竜島大冒険(韓国)
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「神と共に-罪と罰」は1,100万人を超え、昨年1位だった「タクシー運転手」(1,218万人)に迫ってきています。また「1987」も400万人を超えました。8日の数字では「神と共に-罪と罰」を抑えて初めてトップに立っています。
 「君の名は。」はちょうど1年後の4日に再公開されました。また日本以上に韓国で長い間人気を保っている「Love Letter」も何度目かの再公開中。
 今回の新登場は3・4位の2作品です。
 3位「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」は、1995年公開の「ジュマンジ」の23年ぶりの続編、かと思ったら「新たなストーリーで生まれ変わらせた」とのことですね。12歳の少年が工事現場の土中から<ジュマンジ>と書かれたゲーム盤を掘り出し、また1995年には幼い姉妹が屋根裏部屋でジュマンジを発見して物語が展開されましたが、今度は学校の倉庫を掃除していた4人の高校生たちが見つける・・・といってもボードゲームではなくビデオゲーム。モノが違うわけね。4人が異世界、それもジャングルに吸い込まれて・・・という展開は同じようです。
韓国題は「쥬만지: 새로운 세계」。日本公開は4月6日ですです。
 4位「牡牛のフェルディナンド」(仮)もアメリカのアニメ。

原作はマンロー・リーフ作・ロバート・ローソン画の絵本「はなのすきなうし」(岩波)というロングセラーの絵本。舞台はスペインです。スペインといえば闘牛。子牛のフェルディナンドも闘牛を目指す牛たちの中の1人、じゃなくて1匹か。しかし彼は花のにおいをかぐのが好きという心優しい牛。絵本では書名からすでにネタバレ。本番の闘牛の場面で、見物していた女性の髪飾りの花に気をとられて云々という話になってます。が、このアニメでは訓練用の牧場から仲間たちと一緒に逃げ出して電車に乗って(!)云々と、かなり複雑な展開になっているようです。花が好きという基本は変えていませんが。韓国題は「페르디난드」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ワンダフルライフ(日本) ・・・2001/12/09 ・・・・・・・・・・・5,451 ・・・・・・・・・・・・9,978・・・・・・・・・・・・84・・・・・・・・・・51
2(2)・・パターソン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・・4,408 ・・・・・・・・・・・39,614・・・・・・・・・・・324・・・・・・・・・・42
3(2)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・・2,539 ・・・・・・・・・・392,475 ・・・・・・・・・3,128・・・・・・・・・・27
4(9)・・エターナル・サンシャイン・・・2005/11/10 ・・・・・・・・・・・2,441 ・・・・・・・・・・504,049 ・・・・・・・・・3,843・・・・・・・・・・31
5(新)・・世界を彼の腕に・・・・・・・・・・・1954/12/22 ・・・・・・・・・・・1,518 ・・・・・・・・・・・・9,852・・・・・・・・・・・・19・・・・・・・・・・・1

 1・4・5位の3作品が新登場、・・・と言っていいのかな? すべて再公開作品です。
 1位「ワンダフルライフ」は、是枝裕和監督のかなり前の作品。このところ韓国では是枝監督の評価がずいぶん高まっているようで、このような過去の作品もしばしば再上映されています。韓国題は「원더풀 라이프」です。
 4位「エターナル・サンシャイン」は、この時期になると定番のように再上映されています。ジム・キャリーとケイト・ウィンスレットが共演した2004年のアメリカ映画。韓国題は「이터널 선샤인」です。
 5位「世界を彼の腕に」は、グレゴリー・ペック主演の冒険・活劇。アン・ブライス、アンソニー・クイン(60年代の彼が懐かしいな)も出演してます。1館のみの上映ということは、たぶん平和市場のシルバー映画館での上映でしょう。韓国題は「세계를 그대 품안에」です。

私ヌルボの韓国・朝鮮 雑録雑感[3] 韓国のラジオCMでとくに多いのが・・・

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 昨日の午前中はスマホで文在寅大統領の新年記者会見をリアルタイムで聴きました。YTNニュースFMラジオに接続したらたまたまやってたのですが、和気あいあいのフンイキにちょっと驚きました。まあ正月だし、また北朝鮮との話し合いも持てたということで、大統領も記者の皆さんも自然と気持ちが和んでいるということでしょうか。

 さて、→一昨日(1月9日)の記事で「韓国のラジオCMからいろんなことがわかる」といったことを書きました。
 もちろん、「わかる」ためにはリスニングの能力が問われるわけで、そこが私ヌルボにとっても高いハードルなんですが・・・。(汗)

 ここから本論。YTNニュースFMを聴き始めてすぐ耳についたCMソングがあります。
 とてもノリのよさそうな歌で、「♪クリネオトゥック チッチンギ」と歌ってますね。しかし意味はわからず、そもそも何のCMかもよくわかりませんでした。

 その後ネット検索をしたらYouTubeにその歌があったので貼っておきます。

 この歌の冒頭の「♪クリネオトゥック・・・」あたりは後回しにして、このCMの次の放送時に後の方の歌詞を注意して聴いてみると、<粉塵(분진)>や<ガスの臭い(가스 냄새)>や<煙(연기)>を全部取ってあげます・・・と、およそそんな内容。
 そこでチッチンギに相応する漢字の熟語をあれこれ考えて、やっと<集塵機(집진기)>にたどりついた次第です。
 そしてこれらの単語を手がかりにネット検索したのですが、「クリネオトゥック」は<Clean Air Tech>という社名だったのですね。しかし、韓国語による英語の発音では<クリーン エア>(日本式発音)が<クリネオ>になるのはわかるものの、Techの部分を<テク>ではなく<トゥック>と発音しているとはなんででしょうね?? ハングル表記でも<크린에어테크>なのに・・・。
 それはそれとして、こうした集塵機のCMはこのメーカー以外にも2社ほど(?)やっています。また<チョンジョンギ>のCMもあります。これは<공기청정기(空気清浄機)>のこと。

 コトのついでに、サムスン電子の空気清浄機のCFも貼っておきます。


 私ヌルボ、韓国では春先に中国から大量の黄砂が飛来して大気汚染だけでなく、健康を脅かしたり農作物にも被害を及ぼしているということは以前から知ってはいましたが、秋~冬の時期にも、ということは季節を問わない社会問題になっているのですね。
 天気予報でも<미세먼지(ミセモンジ)>=微細粉塵情報はふつうに報じているし、いろんなところでM2.5等の現在のレベルを知ることができます。上記CFの家庭用空気清浄機にも数値が表示されるようになっていますね。右の画像は、韓国環境公団のサイト(→コチラ)で見た1月10日16時の時点での実時間大気(M2.5)情報。<良い>から<とても悪い>まで4段階に色分けしています。

 先月の韓国旅行に際して、事前に上述のような知識を得てはいましたが、現地でとくにひどいと思うことはありませんでした。しかし、→韓国在住の方のブログ記事(昨年9月)や、→最近釜山を訪れた方のブログの写真をみると、やはり相当ひどいレベルようです。
 ※参考→ソウルナビの記事<微細粉塵(ミセモンジ・PM10/PM2.5)に注意しよう!>

 この韓国・朝鮮 雑録雑感シリーズは極力短く書くつもりでスタートしたのですが、つい長くなってしまいます。次回はもっと簡潔にしなくちゃ。

私ヌルボの韓国・朝鮮 雑録雑感[4] 韓国のラジオ。あの「20秒早く出発して謝罪した日本の鉄道」のニュースを報じた後のMCの言葉は・・・・

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 1つ前の記事に続いてYTNニュースFMラジオ関係。
 月~金曜の夜よく聴いている番組が<뉴스 익는 밤, 조현지입니다>。<ニュースが熟する夜、チョ・ヒョンジです>とでも訳すのでしょうか。間に交通情報、天気予報を挟んで22:20~23:55の時間帯で、女性アナのチョ・ヒョンジさんがMCを担当し、さまざまなニュースを織り込みながら、リスナーから寄せられたムンチャ・メシジ(ショートメール)を読み、リクエスト曲を流すといった内容です。

 そのニュースも、その日の主要ニュースから、こぼれ話的な雑ニュースまでいろいろあります。いつもはなんとなく聞き流していますが、ときおり聞き耳を立てるようなこともあります。

 昨年11月17日の放送。日本のちょっとしたニュースを伝えていました。それは「11月14日、日本の鉄道会社(首都圏新都市鉄道)が定刻より20秒早く出発したことで謝罪した」というニュース。(→コチラ参照。)
 その後ネット上では「日本はすごい! 海外の反響」といった(うんざり)記事が続いたりして、けっこう話題にもなったようなので、憶えている方も多いと思います。

 さて、このニュースを読み上げた後、チョ・ヒョンジさんがふと漏らした一言に私ヌルボは「う~む・・・」と唸りました。その一言とは・・・。

 「慰安婦に対しては謝罪しないんですよね」

 私ヌルボ、「アタマにきた!」「カチンときた!」「思わず逆上した!」ということではありません。
 思ったことは、「この問題についての日韓のフツーの人の受けとめ方がことほどさように大きなミゾがあるんだなー」といった痛歎です。
 たぶん、フツーの日本人(←私ヌルボも含まれる)が韓国で生まれそだっていればフツーの韓国人のような感じ方・考え方になるだろうし、逆もまた同様。
 つまり、メディアによる情報の伝え方、教育の内容等の影響力がとても大きいということ。

 この慰安婦問題の謝罪については、以前(2016年2月2日)「毎日新聞」で「朝鮮日報」の鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員による興味深い記事を読みました。<忍耐と配慮、日韓に必要>と見出しがつけられたこの記事は、→コチラで読むことができます。(あ、会員だけ?) 後の方で上半分の画像を載せておきます。
 この記事では、ソウルのある大学で鮮于鉦論説委員が50人ほどの学生たちに日本との歴史問題について講義した時のことを記しています。
 初めに「(植民地支配や慰安婦問題などで)日本が謝罪をしてきたと思う人は手を挙げて」と言うと、「誰も手を挙げなかった」とのこと。その後、村山首相談話(1995)、日韓パートナーシップ共同宣言(1998)、小泉首相談話(2005)、菅首相談話(2010)等の資料を読ませた後、再度「日本は謝罪したと思うか」と聞くと、「今度は半分以上の手が挙がった」そうです。
 もっとも、「これだけ謝罪してきたから、もうオシマイ」と単純に結論づけられるものでもないし、鮮于鉦氏も「お互いに合意を尊重し、相手に配慮する姿勢が重要だ」と結んでますけどね。

 <ニュースが熟する夜・・・>の話に戻ります。
 私ヌルボ、チョ・ヒョンジさんの「慰安婦に対しては謝罪しないんですよね」を聴いた時にはとても自然な語り口だったのでその場での個人的な感想だと思いました。
 ところが今。この記事のウラを取るためにYTNラジオのサイトを検索したところ、→コチラのページがみつかりました。この番組の11月17日の放送内容の記録です。これによると、この「20秒早く発車したことを謝罪した」というニュースは<이 음악엔 이 뉴스(この音楽にはこのニュース)>というコーナーで紹介されたものだったのですね。今日の音楽として選んだ曲に見合ったニュースを紹介するコーナーです。
 そして、この日の<今日の音楽>は何だったのかというと、エルトン・ジョンの「Sorry seems to be the hardest word(悲しみのバラード)」。(→YouTube)
 なーるほどねー・・・。
 ただ、この記録ページに記されている"日 시도 때도 없는 사죄 문화, 위안부 사죄는?"(日本、四六時中謝罪文化、慰安婦の謝罪は?)という一文は後付けの記録なのか、それとも事前の企画段階から含まれていたものなのか、つまりチョ・ヒョンジさんの「慰安婦云々」発言がアドリブだったのか予定されていた言葉なのかはよくわからず、です。

 今回は前回以上にほとんど賞味期限切れの記事。これからもしばらく続きそう?

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [1月12日(金)~1月14日(日)]

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▸<キネマ旬報ベスト・テン&個人賞>(→コチラ)が発表されました。菅田将暉の主演男優賞はほとんど誰もが(もちろん私ヌルボも)予想した通りでしょう。彼と「あゝ、荒野」で共演したヤン・イクチュンの助演男優賞はちょっと意外。いいとは思いましたが、ここまで多くの人たちに認められるとはということが、です。韓国映画ファンとしては喜ばしいことです。
 外国映画ベスト・テン1位の「わたしは、ダニエル・ブレイク」は、→<★2017年 ヌルボの個人的映画ベスト10>で1位に挙げていた作品。このところキネ旬と価値観が似てきているかな? 2位にした「あゝ、荒野」は日本映画ベスト・テンの3位。文化映画部門では「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」が7位に入っているしなー。なお今年最初に観た「沈黙 立ち上がる慰安婦」は6位ですね。
 残念なのは、日本映画1・2位の「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」と「花筐/HANAGATAMI」を観ていないこと。4位の「幼な子われらに生まれ」も。再上映の予定もあるようだし、遅ればせながら観に行くことにしませう。

▸東京で新作映画を観てくるかなと思って<ぴあ映画生活>等をチェックしても、「これは観たい!」という作品の大半(8割か9割?)はしばらく待てば近所のシネマ・ジャック&ベティで上映予定(→コチラ参照)になっています。交通費とかスタンプのことを考えると「じゃあ待つか」ということになります。以下はその中からピックアップしたヌルボの自分用メモ。
 個人的に必見の外国映画=「はじめてのおもてなし」「ジャコメッティ」「52Hzのラヴソング」「ロープ 戦場の生命線」「謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス」「ぼくの名前はズッキーニ」「苦い銭」「目撃者 闇の中の瞳」
 日本映画は、とりあえず在日にも関係するドキュメンタリー「ニッポン国VS泉南石綿村」だけ。
 未見の韓国映画=「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」「殺人者の記憶法」「消された女」(原題=날,보러와요[私に、会いに来て]) ※これまでに観た「密偵」「ソウル・ステーション パンデミック」「わたしたち」も上映されます。
    「朝鮮日報」1月13日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「ダウンサイズ」
   ※《週末の劇場街》で紹介 ★★★☆




 「リメンバー・ミー」
   目・耳が恍惚 死後の世界 ★★★★



 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
   仄かな画像、内容は残念 ★★☆



 「‘スター朴(パク)’s茶房」
   穏やかで、きまり悪くて ★★☆

 「スター朴(パク)’s喫茶店」は韓国のドラマ。タイトルは言うまでもなくスターバックスのもじりです。ソウル大学法学部を卒業したパク・ソンドゥ(ペク・ソンヒョン)はコーヒー好きの青年。司法の道を目指してほしいという母の期待を後ろに、叔母が経営していた喫茶店をリモデリングして<‘スター朴’s茶房>を開店したのですが…。他の作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(1月16日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) グレイテスト・ショーマン  9.40(9,818)
②(2) ワンダー  9.38(854)
③(3) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.33(796)
④(4) 1987(韓国)  9.27(22,583)
⑤(-) アイ・アム・ホープマン(韓国)  9.26(38)
⑥(5) ゴッホ~最期の手紙~  9.18(4,593)
⑦(6) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.18(308)
⑧(9) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.17(3,682)
⑨(8) モーディー  9.17(2,694)
⑩(-) リメンバー・ミー  9.14(3,323)

 ⑩「リメンバー・ミー」が今回の新登場ですが、この作品については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(2) ア・ゴースト・ストーリー  8.33(6)
③(3) ブレードランナー 2049  8.22(9)
④(4) パターソン  8.20(9)
⑤(5) 1987(韓国)  8.08(12)
⑥(-) リメンバー・ミー  7.83(6)
⑦(6) スター・ウォーズ/最後のジェダイ  7.71(7)
⑧(7) オン・ボディー・アンド・ソウル  7.67(6)
⑨(8) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑩(9) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国)  7.33(15)

 コチラも⑥「リメンバー・ミー」が新登場。後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績1月12日(金)~1月14日(日)) ★★★

         「1987」が「神と共に-罪と罰」に替わって1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(2)・・1987(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27・・・・・・・・1,031,283・・・・・・・・5,787,127 ・・・・・・・46,647 ・・・・・・・1,122
2(1)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・12/20・・・・・・・・・・745,730・・・・・・・12,844,277 ・・・・・・103,288・・・・・・・・・985
3(21)・・リメンバー・ミー・・・・・・・・・・・・・1/11・・・・・・・・・732,352 ・・・・・・・・・850,010 ・・・・・・・・7,006 ・・・・・・・1,177
4(3)・・ジュマンジ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/03・・・・・・・・・327,860・・・・・・・・1,519,034 ・・・・・・・12,353・・・・・・・・・677
       /ウェルカム・トゥ・ジャングル
5(34)・・ダウンサイズ・・・・・・・・・・・・・・・・1/11 ・・・・・・・・・・92,124 ・・・・・・・・・125,447 ・・・・・・・・1,047・・・・・・・・・506
6(6)・・グレイテスト・ショーマン・・・・・12/20 ・・・・・・・・・・62,910・・・・・・・・1,212,166 ・・・・・・・・9,940・・・・・・・・・232
7(4)・・牡牛のフェルディナンド・・・・・・・1/03 ・・・・・・・・・・53,763 ・・・・・・・・・496,013 ・・・・・・・・3,609・・・・・・・・・343
8(5)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・・・・・30,858・・・・・・・・4,436,248 ・・・・・・・35,370・・・・・・・・・198
9(7)・・ワンダー/Wonder・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・15,010 ・・・・・・・・・179,828 ・・・・・・・・1,420・・・・・・・・・・94
10(新)・・打ち上げ花火、下から見るか?・・1/11 ・・・・・・・・13,495 ・・・・・・・・・・22,067・・・・・・・・・・172・・・・・・・・・363
       横から見るか?(日本)
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「神と共に-罪と罰」は1,3000万人目前。昨年1位の「タクシー運転手」(1,218万人)を抜き去り、韓国映画歴代6位。この分だと歴代3位の「ベテラン」(1,341万人)に届きそう? その上は「バトルオーシャン 海上決戦(鳴梁)」(1,761万人)と「国際市場で逢いましょう」(1,425万人)です。
 その「神と共に-罪と罰」に替わって1位に座ったのが「1987」。7日には文在寅大統領が夫人とともに鑑賞して涙を流したことが報じられました。(→コチラ。) 一緒に観たカン・ドンウォンもその後ステージに立った時涙が止まらなかったとか。
 今回の新登場は3・5・10位の3作品です。
 3位「リメンバー・ミー」は、日本のお盆に当たるメキシコの<死者の日>をテーマにしたピクサーのミュージカル・ミステリー・アドベンチャーアニメ。主人公は12歳の少年ミゲル。彼の家は4代前の先祖がミュージシャンへの夢を追いかけて妻と娘を捨てたという過去があるため音楽禁止という掟があります。音楽を許してもらうため<死者の日>に音楽コンテストに出席することを決意したミゲルは、今は亡き憧れのミュージシャン、エルネストの霊廟を訪れます。目当てはエルノストのギター。ところがミゲルがそのギターを奏でた瞬間、骸骨と化した死者達が住む死者の国に迷い込んでしまいます・・・。韓国題は「코코」。日本公開は3月16日です。「アナ雪」の最新作「アナと雪の女王/家族の思い出」(22分)も同時上映されます。
 5位「ダウンサイズ」はアメリカのSFコメディ。人口過剰で住みづらくなった世界の諸問題を解決するため、人間を13㎝に縮める新技術が開発されます。これは単に人体の縮小だけでなく、資産が実質120倍にもなるという経済効果を生むとか! 大邸宅での優雅な生活という叶わぬ夢を思い描いていた平凡な男ポール(マット・デイモン)と妻オードリー(クリステン・ウィグ)は、これで夢が実現すると思ってそのダウンサイズ技術を選択しますが・・・。韓国題は「다운사이징」。日本公開は3月2日です。
 10位「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」はもちろん昨年公開のアニメ版。私ヌルボは1993年公開の岩井俊二監督のオリジナル版は観ましたが(もう25年前か!)、コチラは未見。韓国では根強い岩井監督人気があるようなので、それなりの集客力はあるかも。韓国題は「쏘아올린 불꽃, 밑에서 볼까? 옆에서 볼까?」です。(うーむ、こう訳すのか。)

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・打ち上げ花火、下から見るか?・・・・1/11 ・・・・・・・・・・13,495・・・・・・・・・・・22,057・・・・・・・・・・・172・・・・・・・・・363
       横から見るか?(日本)
2(2)・・パターソン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・・3,722 ・・・・・・・・・・・47,024・・・・・・・・・・・385・・・・・・・・・・40
3(1)・・ワンダフルライフ(日本) ・・・・2001/12/09 ・・・・・・・・・・・2,617 ・・・・・・・・・・・15,576・・・・・・・・・・・129・・・・・・・・・・36
4(3)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・・2,090 ・・・・・・・・・・396,541 ・・・・・・・・・3,160・・・・・・・・・・18
5(25)・・恋愛睡眠の科学・・・・・・・・・・・2006/12/21 ・・・・・・・・・・・1,020 ・・・・・・・・・・・56,664・・・・・・・・・・・398・・・・・・・・・・31

 1・5位の2作品が新登場です。
 1位「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか」については上述しました。
 5位「恋愛睡眠の科学」は、2006年の仏・伊合作映画の再上映。韓国では何度も再上映されている「エターナル・サンシャイン」と同じミシェル・ゴンドリー監督によるラブストーリーということでの上映なのかな? 韓国題は「수면의 과학」です。

[日本では鯛焼きですが・・・] 韓国の鮒焼き(プンオパン)と鯉焼き(インオパン)の違い

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 12月初めにソウルに行った時、行きのアシアナ機内で東亜日報に目を通していたら、<여태 우리가 먹은 건 붕어빵? 잉어빵?(今までわれわれが食べてきたのはプンオパン? インオパン?)>という見出しが目に留まりました。

 プンオパン(붕어빵)は直訳すると鮒(ふな)パン。日本でいう鯛焼きのことで、日本の統治期の1930年代に日本から入ってきました。※なぜタイがフナになったのかはよくわからず。
 ※その時期からの韓国の食べ物について「実は日本のパクリだった」などと批判的に言うのはちょっと無理があると思うゾ。(たとえば→コチラ。) すると日本の洋食や洋菓子も全部パクリじゃないの?
 そして戦後も長く韓国の人々に好まれてきました、・・・と続けて書こうと思ったら、戦後は朝鮮戦争等があって小麦の供給も不十分だったりしてしばらく絶えていたのが、1990年代懐古ムードが高まる中で再登場した、と→日本のウィキペディアや、いくつかの韓国記事に記されていました。
 ※しかし、韓国アニメ「追憶のプンオパン(추억의 붕어빵)」(2011)[右画像]の時代設定は1960年なんだけどなー。

 (それはそれとして)とくに寒い冬、日本での鯛焼き人気は言うに及ばずですが、韓国はもしかしたらそれ以上? おなじみの<ナムウィキ>の記事(→コチラ)によると、韓国の軍隊には冬季限定で各警備隊を廻ってプンオパンを作る<プンオパン兵士>がいたとか今もいるという余談も書かれています。また上記の「東亜日報」の記事によると、最近では<역세권(ヨクセクォン.駅勢圏)>=<駅チカ>という言葉をもじって<붕세권(プンセクォン)>=<鮒焼き屋の近所>という新造語もあるそうです。(って、どれだけ定着してるのか?)

 このプンオパンという物および<붕어빵>という単語はずっと前(90年代半ば?)から知っていました。おそらく、初級レベルの韓国語学習者の皆さんの多くもご存知なのでは?
 そして私ヌルボが初めて韓国でこのプンオパンを食べたのは1999年10月でした。水原華城のナントカ門近くの屋台で。
 ところが、その後何年か経って<잉어빵(インオパン)>=<鯉パン>という同じようなものが出回り始めたということを聞きました。その時は、なんとなく「フナよりコイの方が大きいんだろうな」くらいしか思いませんでした。※プンオパンは、一般的に日本の鯛焼きよりやや小ぶりです。

 ところが(と、ここから本論)、上記の東亜日報の記事(→コチラ.韓国語)によると形や作り方、食感といったものが少し違うようなのですね。その見分け方を簡単に書くと・・・。
     
 《プンオパン》(左)
 ・中のあんが見えない。
 ・あんが入っているのは腹の部分だけ。
 ・形が丸みを帯びている。
 ・表面がパリッとしている。

 《インオパン》(右)
 ・生地が薄く、中のあんが透けて見える。
 ・尾まであんが入っている。
 ・形がスマート。
 ・表面に油が多い。
 ・食感が柔らかくてしっとりしている。

 ・・・と、こんなところ。

 このプンオパンとインオパンの違いは韓国人の間でもよくは知られていないとみえて、だからこそこうした記事が書かれるわけで、同じネタの記事も相当数ありました。
 中央日報2013年1月の<붕어빵이냐, 잉어빵이냐…프랜차이즈 전쟁 불 붙었다(プンオパンか、インオパンか・・・フランチャイズ戦争に火が点いた)>(→コチラ)では次のようなことを記しています。
 ・プンオパンも、チキン同様ブランドを前面に出して熾烈な競争が繰り広げられている。
 ・プンオパンのフランチャイズ業体は全国で40以上に上る。プンオパンを売る露店10店中9店が加盟していることになる。ソウルの場合は、元祖プンオパン(원조붕어빵)と黄金インオパン(황금 잉어빵)が全店舗の80%以上を占めているが、幸福なインオパン(행복한 잉어빵)と糯(もち)粉入り麦インオパン(찰보리잉어빵)も加盟店を増やしている。
 ・生地からあんまで全材料を一度に供給する方式。
 ・ブランドごとに特徴があり、鉄板で焼くのは同じだが、サイズ・形・中味等はすべて異なる。インオパンには糯米粉が入っていて、サクッとした食感が特徴的である。元祖プンオパンは、マーガリンやバターを入れて香ばしい風味を出している。生地にピーナッツ等を入れて高級化したインオパンは3匹千ウォンだが、伝統的なプンオパンは1、2cm小さくして7匹で千ウォン(安い!)である。

 ちなみに、日本の鯛焼きについては、私ヌルボ全然詳しくありません。チェーン店は2つだけ知っていますが、韓国ほど系列化は進んでいないのではないでしょうか?(未確認) 近年は小豆あんとかクリームだけでなく実にいろんなものが入った鯛焼きが登場しているそうです。今度そんな店の近所に行ったら買って来るか。あ、1909年創業という老舗の浪花屋(麻布十番)等の鯛焼きも1度食べてみるかな、・・・と思って「東京 たい焼き」で検索すると<3大たい焼き>、<5選>、<10選>等々いろいろあるんですねー。毎度のことながら、何についても入れ込んでいる人たちがいるものです。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [1月19日(金)~1月21日(日)]

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▸19日に観た「彼女がその名を知らない鳥たち」は昨年見逃した邦画のうちの1つ。「イヤミス」という言葉は知っていても、本は読んでない私ヌルボ。映画も観たのは湊かなえ原作の「告白」(2010)くらい。で、沼田まほかる原作のこの映画は、その人気の理由が少しわかりました。つまりは展開が読めないストーリー、クセの強い登場人物がいっぱい・・・。で、エンタとしては確かに楽しめてもそれが感動につながるわけではなく、作品としてはとても年間ベスト10には入りません。蒼井優の演技については「イチオシ!」とはいかないまでも、日スポとかキネ旬での主演女優賞に異議はありません。

▸20日は水道橋の在日本韓国YMCAで韓国のドキュメンタリー「自白(자백)」を観てきました。脱北者・国家情報院・冤罪等々、個人的に興味のあることが満載の作品で、2016年10月の韓国公開の時から観たいと思っていた作品です。内容は→コチラの記事に詳しく記されている通り、2013年ソウル市公務員として勤務していた脱北者のユ・ウソンさんの冤罪事件がメインです。国家情報院(国情院)が彼の妹に虚偽の自白を強要したり証拠まで偽造して彼を「偽装脱北した北朝鮮のスパイ」にしたてあげていった事件の真実を、チェ・スンホ監督自身が中国東北部の和龍市などにも足を運んで追求して明らかにし、無罪判決に至る過程が撮られています。
 それに続いて、国情院による過去の冤罪事件として1975年の21人の在日韓国人留学生21人が国家保安法・反共法違反で逮捕された学園浸透スパイ団事件を紹介するとともに、現在の当事者たちに取材しているのですが、近年再審無罪を勝ち取った人たちだけでなく、75年当時国情院の対共捜査局長だった金淇春(キム・ギチュン)氏にも突撃取材しているのには驚きました。     【金淇春の1975年当時(左)と、朴槿恵政権の大統領府秘書室長の時。そして右は1月23日のニュースで報じられた金淇春。】 取材当時の金淇春は朴槿恵政権の大統領府秘書室長という地位にあって、あの産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(当時)を陥れたキーパーソンです。ところが今や加藤達也氏とは逆に自分が職権乱用罪等で収監され、まさに1月23日二審判決で懲役4年が言い渡されたとの最新ニュースが伝えられたところ。いやあ、韓国の政局も文在寅大統領政権が誕生していろいろ大きく変わりましたが、人生がガラッと変わった人たちも大勢いるものです。

▸大ヒットとなった「神と共に」は、私ヌルボ、数年前にウェブトゥーン(ネット漫画)でおもしろく読みましたが、同じく個人的に気に入っていたカンプルのウェブトゥーン「26年」は映画化されたものの日本公開はされていなかったのが、Netflixで配信されることになったとか・・・。で、日本でも観られるように。またこれも数年前一気に読んだ鄭裕静(チョン・ユジョン)のベストセラー・ミステリー「7年の夜」がこの3月チャン・ドンゴン主演でようやく公開されるとか。(→コチラ参照) どれも早く観てみたいものですが、いつになることやら・・・。
    「朝鮮日報」1月20日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
십대에겐 '꿀잼'… 어른들은 글쎄?
">
 「メイズ・ランナー:最期の迷宮」
    十代には'蜜の味'、大人は?
   ※《週末の劇場街》で紹介






 「リトル・ヴァンパイア」
   負担なく観る家族映画 ★★☆



 「美しい星」
   奇妙だが意外にハマる ★★☆



 「血の年代記」
   女性なら全部ナットク ★★☆

 「美しい星」は吉田大八監督のSFですが、他の多くの邦画話題作同様これも観てないんですよー。他の作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(1月23日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-)ジェクスキス エイティーン(韓国)  9.78(217)
②(2) ワンダー  9.40(966)
③(1) グレイテスト・ショーマン  9.39(10,272)
④(4) 1987(韓国)  9.28(25,703)
⑤(6) ゴッホ~最期の手紙~  9.19(4,757)
⑥(7) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本)  9.18(309)
⑦(8) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国)  9.17(3,787)
⑧(9) モーディー  9.17(2,7-3)
⑨(10) リメンバー・ミー  9.16(6,870)
⑩(-) 血の年代記(韓国)  9.11(79)

 ①と⑩の2作品が新登場です。
 ①「ジェクスキス エイティーン」は、韓国のドキュメンタリー。ジェクスキス(Sechs Kies)は1997年結成の6人組男性アイドルグループで、2000年人気絶頂期の中で解散しましたが、その後2016年5人で再結成され、活動が開始されました。解散後の16年間も変わらず彼らを見守ってきたファンたちの期待に応えて2017年18年ぶりに第5集アルバムが製作されました。そこに収録された曲のライブ実況とともに、彼らやファンたちの姿が盛り込まれています。
原題は「젝스키스 에이틴」です。
 ⑩「血の年代記」は韓国のドキュメンタリー。
人生で少なくとも400回。面倒な「その日」の名は大自然、魔法、月例町内会等とよばれる・・・と言っても、それは女性だけのこと。つまり「生理」について、全時代的・全世界的に探究したドキュメンタリーです。よくこういうテーマを取り上げ、取材し、上映に至ったものです。具体的内容はよくわかりませんが、そういう点で意義深い作品ではないでしょうか? 原題は「피의 연대기」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(2) ア・ゴースト・ストーリー  8.33(6)
③(3) ブレードランナー 2049  8.22(9)
④(4) パターソン  8.20(9)
⑤(5) 1987(韓国)  8.08(12)
⑥(6) リメンバー・ミー  7.83(6)
⑦(7) スター・ウォーズ/最後のジェダイ  7.71(7)
⑧(9) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)
⑨(10) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国)  7.33(15)
⑩(-) 鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)  7.18(11)

 新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績1月19日(金)~1月21日(日)) ★★★

         「1987」は1週で陥落、「メイズ・ランナー 最期の迷宮」が1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(14)・・メイズ・ランナー:最期の迷宮・・1/17・・・・・・・・869,109 ・・・・・・・1,266,003 ・・・・・・・10,582・・・・・・・・1,090
2(19)・・それだけが私の世界(韓国) ・・・・1/17・・・・・・・・・647,897・・・・・・・・・911,384 ・・・・・・・・7,487 ・・・・・・・・・861
3(3)・・リメンバー・ミー・・・・・・・・・・・・・・1/11・・・・・・・・・565,703 ・・・・・・・1,803,058 ・・・・・・・14,398 ・・・・・・・・・971
4(1)・・1987(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27・・・・・・・・・465,085・・・・・・・・6,668,454 ・・・・・・・53,740・・・・・・・・・745
5(2)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・・12/20・・・・・・・・・362,527・・・・・・・13,542,326 ・・・・・・108,801・・・・・・・・・650
6(4)・・ジュマンジ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/03・・・・・・・・・・54,855・・・・・・・・1,684,678 ・・・・・・・13,636・・・・・・・・・372
       /ウェルカム・トゥ・ジャングル
7(6)・・グレイテスト・ショーマン・・・・・12/20 ・・・・・・・・・・28,440・・・・・・・・1,280,953 ・・・・・・・10,503・・・・・・・・・121
8(9)・・ワンダー/Wonder・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・13,676 ・・・・・・・・・204,774 ・・・・・・・・1,604・・・・・・・・・・58
9(新)・・リトル・ヴァンパイア・・・・・・・・・1/18 ・・・・・・・・・・12,861 ・・・・・・・・・・16,476・・・・・・・・・・121・・・・・・・・・213
10(新)・・ジェクスキス エイティーン(韓国)・・1/18・・・・11,993・・・・・・・・・・・21,050・・・・・・・・・・162・・・・・・・・・・25
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「神と共に-罪と罰」は「ベテラン」(1,341万人)を抜いて韓国映画歴代3位に。この上は「国際市場で逢いましょう」(1,425万人)には届かないかな? 今さらながら、朴槿恵も観た「バトルオーシャン 海上決戦(鳴梁)」(1,761万人)の数字はすごいです。
 一方前週1位の「1987」は700万人の前で失速気味。
 今回の新登場は1・2・9・10位の3作品です。
 1位「メイズ・ランナー:最期の迷宮」は、アメリカの人気アクションシリーズの第3作で完結編。3年を費やして巨大迷路から脱出したトーマス(ディラン・オブライエン)たちが、謎の組織ウィキッドに捕らえられた仲間のミンホ(イ・ギホン)を救うため、そして自分たちが迷路に閉じ込められた理由を解明するため、ウィキッドの本部がある最後の都市に向かいます・・・。
韓国題は「메이즈 러너:데스 큐어」。日本公開は6月です。※シリーズ第1作から出演しているイ・ギホンは米国籍の韓国人俳優。1986年ソウル生まれですが6歳の時ニュージーランドに渡り、8歳からはアメリカLAに移り住んでいます。
 9位「リトル・ヴァンパイア」はドイツ・アメリカ合作の3Dアニメ。13歳の少年トニーは<オタク>です。それも珍しいことにヴァンパイアオタク。そんな彼が両親とドイツ旅行中、本物のヴァンパイアであるルドルフに出会います。13歳の誕生日だけでも300回目を迎えたルドルフは、ヴァンパイア・ハンターの攻撃を避けていていた時にトニーに会い、友だちになります。2人の少年はヴァンパイア・ハンターに捕まったトニーの家族を救うため夢のような冒険をすることになります・・・。韓国題は「리틀 뱀파이어」。日本公開はなさそうですが・・・。
 10位「そジェクスキス エイティーン」については上述しました。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ワンダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・13,676 ・・・・・・・・・・204,774 ・・・・・・・・・1,604・・・・・・・・・・58
2(2)・・パターソン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/21 ・・・・・・・・・・・3,567 ・・・・・・・・・・・53,252・・・・・・・・・・・437・・・・・・・・・・35
3(5)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・・1,850 ・・・・・・・・・・399,885 ・・・・・・・・・3,187・・・・・・・・・・18
4(新)・・B級の嫁(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/17 ・・・・・・・・・・・1,307 ・・・・・・・・・・・・3,807・・・・・・・・・・・・30・・・・・・・・・・56
5(55)・・血の年代記(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・1/18・・・・・・・・・・・・1,162 ・・・・・・・・・・・・2,403・・・・・・・・・・・・16・・・・・・・・・・34

 4・5位の2作品が新登場です。
 4位「B級の嫁」は韓国のドキュメンタリー。
嫁と姑の戦いはどの家にでもある話ですが、ジニョンはどの家にもいる嫁ではありません。「韓国の嫁たちが背負ってきた全ての抑圧と搾取に立ち向かってやる」というジニョンのおかげで、夫は今日もトバッチリを食っています。「ボクは本当にヘンな女性と結婚したのだろうか?」・・・。そんな夫の不幸を人は楽しんでいるようです。ということで、夫ソン・ホビンが監督となりジニョンを主人公としてドキュメンタリーが作られたという次第。→コチラの記事(韓国語)
http://h21.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/44752.html
に監督や家族のことが写真とともに紹介されています。原題は「B급 며느리」です。
 5位「血の年代記」については上述しました。
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