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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月28日(金)~7月30日(日)]

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▶7月30日(日)シネマート新宿に「バッカス・レディ」を観に行ったらチケット売り切れ! また出直すしかありません。代替策として行ったのがシアター・イメージフォーラムの「ローサは密告された」。内容も撮り方もドキュメンタリーのようなフィリピン映画。それにしてもひどい警察。これがフツーなのか? (1ヵ月後に近所のシネマ・ジャック&ベティで上映アリ、ということを知る。今まで何度もあったな。) この映画館、広さのわりに大きなスクリーンで、前の方には座るまいと毎度思ってはいるのですが、ついいつものクセで前から3列目前辺りに座ってしまいます。

▶ジャンヌ・モローさんが亡くなりました(7月31日)。89歳か。60年代半ば頃か「スクリーン」誌の人気女優ベスト10では3~4位くらいだったかな? ボンヤリとしか記憶にありませんが、その後「突然炎のごとく」を観てその作品とともに女優としての彼女が強く印象付けられました。(その中で彼女が歌を歌っています。→YouTube。)

▶韓国映画今夏の期待作「軍艦島」が7月26日公開されいろいろ話題になっています。とくに問題とされているのは①史実と異なる点 ②2千を超える劇場で公開というスクリーン独占 という2点。とくに①については、実際に「朝鮮人の暴動はなかった」とか「少年労働はなかった」とか。たしかに<DAUM映画>によるあらすじ(後の記事でほぼそのまま記述)を見ても(お約束の?)光復軍の要員の登場等等々。以下、作品を観ないで書くのは無責任ということを承知で現時点での意見を書きます。私ヌルボ、娯楽映画なのでフィクションは全否定するものではありませんが、観客だけでなく作る側にも「思い込み」先行で検証が不足と思われるのは大いに問題だと思います。とくに軍艦島の真実を物語るとされる「母さんに会いたい」「お腹が空いたよ」「故郷に行きたい」等のハングルの落書きについては→コチラコチラ参照。2000年1月の「西日本新聞」が「壁文字」が1965年朝鮮総連傘下の映画製作団体のスタッフが映画の効果を高めるため筑豊の炭鉱の合宿所の壁に自ら刻んだもので、その本人も認めてている」と報じているのに・・・。(そのハングル自体も現代の表記法。) これについては、早くから筑豊各地のかつての朝鮮人たちの労働現場を廻って調査し記録を残した金光烈(1927~2015)さんが「足で見た筑豊」で次のように記しています。
 ・・・もし歴史の真偽を論せず、自らに好都合な事ばかりが真実であるかのように認識するようになり、不都合なものには顔を向けるようになれば、いつかは、露骨に自分の不都合な史実は改竄捏造も辞さない認識になることにはまちがいないということである。そして、自分に好都合な歴史ばかりを捏造し、それを既成事実にして史実を排斥埋葬していくだろうということである。
 このような懸念・警告はもちろん日本側に対しても有効なんですけどね。
 ※私ヌルボ、以前軍艦島に行ったことがあり、その関連で軍艦島についての歴史認識について私見を書いたことがありました。→コチラ
    「朝鮮日報」7月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。))  「空騒ぎ」
   古典劇のシットコム化 ★★★☆


 「ソング・トゥ・ソング」
   断片的映像、詩的な独白 ★★☆

 「空騒ぎ」は、シェイクスピアの喜劇をジョス・ウィードン監督が映画化した作品。アメリカ公開は2012年ですが日本では未公開のまま今に至っています。「ソング・トゥ・ソング」はテレンス・マリック監督作品。修行中の作曲家フェイ(ルーニー・マーラ)とビーヴィ(ライアン・ゴズリング)、音楽界の大立者クック(マイケル・ファスベンダー)、そしてクックがアプローチをかけているウェイトレス(ナタリー・ポートマン)という2組のもつれ合うラブストーリー。(日本公開はありそうですが詳細未定。)
         ★★★ NAVERの人気順位(8月1日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(3) 100メートル  9.47(17)
②(1) ファーミング・ボーイズ(韓国)  9,43(58)
③(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.40(215)
④(2) 風の踊り手(韓国)  9.31(51)
⑤(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.27(486)
⑥(6) モーディー  9.24(955)
⑦(7) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.23(523)
⑧(8) フリップ/反転  9.18(2,066)
⑨(10) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.14(657)
⑩(-) 光をくれた人  9.01(741)

 今回新登場の作品はありません。

     【記者・評論家による順位】
             
①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(2) ダンケルク  8.50(8)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(6) アメリカン・ハニー  7.50(6)
⑤(7) 老後の対策がない(韓国)  7.50(4)
⑥(8) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,25(12)
⑦(-) 君の名は。(日本)  7.17(6)
⑦(9) ゲット・アウト  7.17(6)
⑨(-) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(7)
⑨(-) 恋物語(韓国)  7.00(7)

 こちらのランキングも新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月28日(金)~7月30日(日) ★★★

         記録的な数字でスタートした「軍艦島」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・軍艦島(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・7/26 ・・・・・・・・・2,515,330 ・・・・・・・・4,067,529・・・・・・・・31,253 ・・・・・・・2,019
2(新)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26 ・・・・・・・・852,846・・・・・・・・・1,225,852・・・・・・・・・9,064 ・・・・・・・1,057
3(1)・・ダンケルク ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・366,242・・・・・・・・・2,179,548・・・・・・・・18,715 ・・・・・・・・・664
4(2)・・スパイダーマン ・・・・・・・・・・・・・7/05・・・・・・・・・・・100,213 ・・・・・・・・・7,132,430・・・・・・・・58,162 ・・・・・・・・・425
        :ホームカミング
5(4)・・映画クレヨンしんちゃん 襲来!!・・7/20・・・・・・・・・・48,045・・・・・・・・・・・236,799・・・・・・・・・1,744 ・・・・・・・・・236
        宇宙人シリリ(日本)
6(3)・・海底47m ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/19 ・・・・・・・・・・・・28,090・・・・・・・・・・・572,904・・・・・・・・・4,559 ・・・・・・・・・339
7(6)・・フリップ/反転・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・20,750・・・・・・・・・・・328,713・・・・・・・・・2,617 ・・・・・・・・・125
8(9)・・モーディー・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・20,068・・・・・・・・・・・214,247・・・・・・・・・1,646 ・・・・・・・・・・86
9(5)・・カーズ/クロスロード・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・11,967・・・・・・・・・・・472,717・・・・・・・・・3,496 ・・・・・・・・・・77
10(11)・・ナザレのイエスは神の子か?・・7/13・・・・・・・・10,997 ・・・・・・・・・・・135,885 ・・・・・・・・・・974 ・・・・・・・・・・70
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 韓国映画は今回も1作品だけ、といっても、それが超弩級パワーの「軍艦島」。その高波を受けて前週1位の「ダンケルク」も大幅に落ち込んでしまいました。
 今回の新登場は1・2位の2作品だけです。
 1位「軍艦島」については冒頭にもいろいろ書きましたが、あらすじは以下の通り。1945年の日本統治期。主人公のカンオク(ファン・ジョンミン)は京城にある半島ホテルの楽団長です。そして鍾路一帯を牛耳っているチルソン(ソ・ジソプ)、日帝治下であらゆる苦難を経験してきたマルリョン(イ・ジョンヒョン)等、さまざまな事情を抱えた朝鮮人が金が稼げるという言葉にだまされて日本に渡ります。しかし、彼らを乗せた船が到着したのは軍艦島。朝鮮人を強制徴用し、労働者として搾取していた<地獄島>でした。わけもわからないまま連れて来られた朝鮮人たちは海底千メートルの切羽で毎日ガス爆発の危険性にさらされながら労働しなければならなりません。カンオクは一人娘のソヒ(キム・スアン)だけでも守るために日本人の監督の機嫌を取る等あらゆることをやり、チルソンやマルリョンたちも各々つらい日々を堪えつづけます。そんな中、戦争が最終局面に向かう頃に軍艦島に独立運動の主要人物救出作戦を指示されて潜入したのが光復軍の要員ムヨン(ソン・ジュンギ)でした。日本全域にアメリカによる空襲が開始され、日本の敗色が濃くなると、日本は軍艦島で朝鮮人に犯したすべての蛮行を隠蔽するために朝鮮人を坑道に閉じ込め、爆破しようとします。これに気づいたムヨンは、カンオクたち朝鮮人全員で軍艦島からの脱出を決心します。彼らの命がけの脱出劇ははたして・・・。原題は「군함도」です。
 2位「怪盗グルーのミニオン大脱走」)は、日本では(めずらしく)5日早く7月21日に公開されています。韓国題は「슈퍼배드 3」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12・・・・・・・・・・・・20,068 ・・・・・・・・・・214,247 ・・・・・・・・・・・1,646・・・・・・・・・・86
2(2)・・ナザレのイエスは神の子か?・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・10,997 ・・・・・・・・・・135,885・・・・・・・・・・・・・974・・・・・・・・・・70
3(3)・・ザ・ラスト・ワード・・・・・・・・・・・・・・・・7/19・・・・・・・・・・・・・3,509・・・・・・・・・・・・39,723・・・・・・・・・・・・・300・・・・・・・・・・21
4(4)・・フランツ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・・・2,834 ・・・・・・・・・・・・11,749・・・・・・・・・・・・・・85・・・・・・・・・・34
5(8)・・ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ・・2002/8/09・・・・・・782・・・・・・・・・・・・40,715・・・・・・・・・・・・・316・・・・・・・・・・11

 今回の新登場はありません。

ソウル・南山の慰安婦追悼公園の石碑と、韓国ウィキペディアの日本軍慰安婦被害者目録に記された「実名」について考える

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Kan Kimura (on DL)‏ @kankimura 8月1日
韓国語のWikipediaに「일본군 위안부 피해자 목록(日本軍慰安婦被害者目録)」なる項目が出来てる。自分の知る限り、元慰安婦の方やその家族の中には自らの名前の公表を望まない人も多いはずだけど、こんなことをやっていいのだろうか。ちょっと驚く。
 ソウル・南山北麓の<歴史記憶エリア>にある統監官邸跡地や中央情報部の遺構等とともに、その地に昨夏(8月29日)に除幕式が行われた<慰安婦記憶の場(일본군 위안부 기억의 터)>については、私ヌルボ、4月に記事を書きました。(→コチラ。)
 その末尾で、当初予定していた記事の本論は「別立ての記事にします」と書きましたが、結局そのままになっていました。
 そのことをたまたま8月1日愛読している木村幹神戸大教授のtweet(上掲)を見て思い出し、この際きっちり書いておこうとPCに向かったというわけです。

 木村教授が問題にしている韓国ウィキペディアは→コチラです。
 元慰安婦の人たちの名前がズラッと記されています。韓国の73人だけでなく、台湾3人、朝鮮民主主義人民共和国(※「북한(北韓)」と書いていない!)1人、日本1人、中国9人、フィリピン4人の、計91人の名前です。
 木村幹教授は、このような形での名前の公表に驚き、疑問を呈していらっしゃいますが、私ヌルボも数ヵ月前同様の元慰安婦の実名公表をめぐる韓国誌の記事を読んで驚きました。それは総合誌「新東亜」の2017年01月号の“당신 엄마가 위안부라면 이름 남기고 싶겠나(あなたのお母さんが慰安婦であれば、名前を残したいだろうか)”と題されたイ・ヘミン記者による記事で、上記のブログ記事を書く動機になりました。※→コチラで読むことができます。(韓国語)

 そのとりあえず、その「新東亜」の記事内容を略述します。
・(2016年)11月12日、あるウォーキングツアーに参加した市民から<日本軍慰安婦の記憶の場>の石碑に慰安婦ハルモニ247人の名前が刻まれている。当事者と家族が2次被害を受けないか心配だ」との通報と取材要請を受けて取材を始めた。
・慰安婦被害者や家族は<記憶の場>に名前が刻印されたことについて立場表明をしていない。2つその理由を挙げることができる。
  ①記憶の場に名前が刻まれた事実自体を知らない。
  ②知っていたとしても、自分たちの存在が現れることをはばかって声を出さない。
・直接取材した慰安婦被害者家族=男性(義母が元慰安婦)の場合。
 「私は間接的な被害者だが、家内は慰安婦の「ウィ(慰)」と聞いただけでも度を失ってインタビューができない」と述べ、石碑に名前を刻んだことに対して強く反発し、さらに次のように語った。「独立運動をしたことでもないのに、誰がそこに名前を刻んだことを喜びますか。政治家や市民団体が政治的に利用しようとしているのです。常識的に考えてみてください。あなたのお母さんが慰安婦で、石碑にその名前が刻まれたらうれしいですか。これは遺家族を2度も3度も殺すことです。家内は少し後にこの事実を知って大きな衝撃を受けて、私にインタビューを受けないように言ってましたよ。私たちのことが明らかになるかもしれないからです。世間が慰安婦を忘れてくれればいいです。」
・遺家族の批判に対して、ソウル市の関係者は「市は行政的な支援をして敷地を提供しただけ」として<記憶の場>の推進過程については責任を推進委に丸投げし、その推進委の実務者は「問題ない」という立場で、「今も販売されている被害者証言集に記録された実名と匿名のまま石碑に刻んだ」とのこと。また「石碑にハルモニたちの名前を書く部分は挺対協、ナヌムの家と合意し、そこにおられない方の分は仮名処理した。全体のリストは挺対協から受け取った」と明らかにした。しかし、挺対協は「該当関係者たちが出張、休暇などで席を外した状態で、前後関係を確認するのはむずかしい」と語った。
・取材の結果、証言集には匿名で収録された元慰安婦の名が<記憶の場>の石碑には実名で刻まれているものもあることがわかった。
・上述とは別の直接取材した慰安婦被害者家族に訊ねると・・・。
 「証言集に名前を記録することと石碑に名を残すことは別個の問題だ。<記憶の場>が造られるという話も、名前を刻むという話も聞いていない」と言い、手続きの問題点を指摘した。
「市民団体を悪く言うわけではないが、慰安婦問題は何人かの人が主導している。生存しているハルモニたち、遺家族たちの意見が同一ではないのに1つの声として出てくる。この件は生存者と遺家族の意思を訊いて進めなければならなかった。」
・ナム・サング北東アジア歴史財団研究委員は沖縄の平和の礎の事例を例に挙げた。「平和の礎推進委は戦争で死亡した軍人・民間人の名前を刻むため新聞広告を出し、遺族に直接会って同意を得た上で石碑に名前を刻んだ。追慕公園を推進した人たちは、被害者たちと市民とが出会う<輪>を作るために被害者の名前を記したのだろうが、被害事実を明らかにしたくない方もいるだろうから、この問題は慎重にアプローチする必要がある」と述べた。
・石碑には「被害者ハルモニ247人」とあるが、政府(女性家族部)は、2016年12月7日現在登録されている被害者を238人(国内外の生存者39人、死者199人)としている。残りの9人はすべての国外の死者ということなのだろうか。

 ・・・以上ですが、上記のように私ヌルボも最初驚くとともに、この「新東亜」の記事のように(わりとフツーの)日本人と同じような見方をする韓国人たちもいることを知りました。
 そして、このような形での実名公表を推進してきた人たちの考え方を推定してみました。
 まずは、「強制的に慰安婦にさせられた私に何の恥ずべきところがあろうか?」と言ってむしろ堂々と実名を名乗る(一部の)慰安婦被害者がいます。そして、蔑視感情がある中であえて名乗りをあげた彼女たちを支援する人たちにとって、彼女たちの名はむしろ称えるべきものなのかもしれません。(「英雄化・聖女化」というと叱られそう、かな?) また「歴史の生き証人」としての真実性の証左といった意味もあるのでしょう。
 ※なお、この「新東亜」の記事にある<記憶の場>の石碑の名前部分の写真では文字が読めないように処理されていますが、あるブログ記事では247人の名が明瞭に読み取れる(!)写真が載せられています。上述のような元慰安婦に対する見方の違いとともに、個人情報に対する日韓の認識、「感度」の違いといったものもありそうです。(ヌルボ個人としては、韓国は鈍感すぎで日本は敏感すぎ。)
 ※実名公表に反対する元慰安婦の遺家族の間にも、また「慰安婦は、基本的に売春婦である」という見方に対し「それは慰安婦ハルモニを侮辱するものだ!」と憤る支援者たちの間にも、売春婦という「職業」のみならず、その存在自体に対する忌避感情(差別意識)が垣間見られるような気がします。(韓国を非難する日本側の言説の中にも見受けられる。) この問題についてはいずれ別記事で。

 この「新東亜」の記事の反響はその後目にしていません。もしかして、実名公表に反発を感じている家族たちは、「世間が慰安婦を忘れてくれればいい」とただじっと息をひそめたままなのでしょうか?

 ところで、冒頭に記した韓国ウィキペディアの「日本軍慰安婦被害者目録」には韓国人の名は73人です。なぜ238人(または247人)ではないのか、よくわかりません。その項目の最終編集日は2016年11月13日。「新東亜」の取材との前後関係は不明ですが、それと関係があるのかどうか?

 いずれにしろ、たとえ「称揚すべき名前」と関係者・関係組織が考えたとしても、本人・遺家族の同意は絶対不可欠でしょう。・・・と、例によって毒にも薬にもならない感想で締めの言葉にしておきます。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月4日(金)~8月6日(日)]

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▶今年上半期はこの7年間で1番多い48本の映画を(映画館で)観たのに、以後急速にペースダウン。先週以来全然観ていません。個人的事情もありますが、「これは観なくちゃ!」という作品がほとんどなくて・・・。まあそういう<端境期>はしばしばあるものです。

▶そんな時には、という気分で、買ったままのDVDで「殺人の追憶」を観てみました。なんと「忘れていたこと」や、最初観た時には「気づかなかったこと」の多いことか! モチーフとなったのは華城連続殺人事件(→ウィキペディア)なのですが、その10人の女性が殺害された時期の1986~91年というのはまさに全斗煥の軍事独裁政権が民主化闘争の高まりにより倒され、大統領直接選挙制に転換した大きな時代の転換期。今この作品を観ると、そんな時代を感じさせる所が随所に見られます。いや、全体的にそんな雰囲気で覆われているという方がいいかも。たとえば食堂のTVニュースで報じられていたのが富川署性拷問事件(→ウィキペディア)。見ていたアジュマたちが「あの刑事去勢させるべきよ」などと話しています。これは今まで「気づかなかったこと」の一例。他にもいくつかありました。

▶韓国では「軍艦島」に続きソン・ガンホ主演の話題作「タクシー運転手」が始まりました。(→後述)

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(8月8日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(3) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.39(217)
②(2) ファーミング・ボーイズ(韓国)  9,39(62)
③(4) 風の踊り手(韓国)  9.34(53)
④(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.26(502)
⑤(-) KING OF PRISM by PrettyRhythm(日本)  9.25(1,358)
⑥(6) モーディー  9.24(1,231)
⑦(7) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.23(525)
⑧(8) フリップ/反転  9.20(2,355)
⑨(9) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.14(658)
⑩(-) タクシー運転手(韓国)  9.10(21,425)

 今回の新登場は⑩「タクシー運転手」だけですが、この作品については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(2) ダンケルク  8.50(8)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(4) アメリカン・ハニー  7.50(6)
⑤(6) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,25(12)
⑥(7) 君の名は。(日本)  7.17(6)
⑦(9) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(7)
⑦(9) 恋物語(韓国)  7.00(7)
⑨(-) その後(韓国)  7.00(4)
⑩(-) The Emoji Movie  7.00(1)

 ⑩「The Emoji Movie」(仮)が今回の新登場ですが、この作品も後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月28日(金)~7月30日(日) ★★★

         記録的な数字でスタートした「軍艦島」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(17)・・タクシー運転手(韓国)・・・・・・・8/02 ・・・・・・・・・2,924,516 ・・・・・・・・4,361,106・・・・・・・・34,643 ・・・・・・・1,906
2(1)・・軍艦島(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・7/26 ・・・・・・・・・・・692,176 ・・・・・・・・6,076,789・・・・・・・・46,708 ・・・・・・・1,017
3(2)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26・・・・・・・・・・535,446・・・・・・・・・2,616,353・・・・・・・・19,144・・・・・・・・・914
4(新)・・名探偵コナン・・・・・・・・・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・160,730・・・・・・・・・・・311,932・・・・・・・・・2,267・・・・・・・・・557
        から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)(日本)
5(3)・・ダンケルク・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・150,452・・・・・・・・・2,593,840 ・・・・・・・・22,501・・・・・・・・・430
6(5)・・映画クレヨンしんちゃん 襲来!!・・7/20 ・・・・・・・・・・26,756・・・・・・・・・・・316,178・・・・・・・・・2,298 ・・・・・・・・・142
        宇宙人シリリ(日本)
7(4)・・スパイダーマン・・・・・・・・・・・・・・7/05 ・・・・・・・・・・・・24,167・・・・・・・・・7,241,190・・・・・・・・58,994 ・・・・・・・・・120
        :ホームカミング
8(8)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12・・・・・・・・・・・・16,270・・・・・・・・・・・253,561・・・・・・・・・1,898 ・・・・・・・・・・61
9(新)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・15,991 ・・・・・・・・・・・20,761 ・・・・・・・・・・168 ・・・・・・・・・・79
10(新)・・The Emoji Movie・・・・・・・・・・・8/02 ・・・・・・・・・・・・15,426 ・・・・・・・・・・・28,253 ・・・・・・・・・・207 ・・・・・・・・・133
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 先週公開の「軍艦島」の記録的な数字をさらに上回ったのが「タクシー運転手」。「軍艦島」の方は観客動員数は大幅に落ち込み、ネチズンの平均評点も5.17と低めなのに対して、コチラは9.10と上々の評価を得ています。
 今回の新登場は1・4・9・10位の2作品だけです。
 1位「タクシー運転手」は、上述のようにソン・ガンホ主演の期待の大作。時代は1980年5月。あの光州民主化闘争が展開されていた時です。ソウルのタクシー運転手マンソプ(ソン・ガンホ)は、「光州? ドント、ウォリー! アイ、ベスドライバー」と安請け合いをして外国人客を乗せます。夜間通行禁止時間になる前に戻って来れば10万ウォンくれると言うのも、溜まった家賃が払えると算段。乗せた客はドイツ人記者のピーター(トーマス・クレッチマン)。しかしマンソプは事情もわからにいまま光州に到着すると人々が群れています。運賃はなんとしてももらわなくちゃと思い機転を働かせてなんとか検問は潜り抜けたものの、危険を感じたマンソプ、ピーターにソウルに帰ろうと言いますがピーターは聞き入れず、大学生のジェシク(リュ・ジュニョル)とファン記者(ユ・ヘジン)の助けを借りて撮影を開始します。ところが状況はだんだんと深刻になっていき、マンソプは家に1人でいる娘のことも心配になってきます・・・。原題は「택시운전사」です。
 4位「名探偵コナン から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)は、例によってヌルボにコメントする資格ナシ。韓国題は「명탐정 코난:진홍의 연가」です。
 9位「ボンジュール、アン)は、日本ではすでに7月7日から公開されています。韓国題は「파리로 가는 길(パリへ行く道)」です。
 10位「The Emoji Movie」(仮)はアメリカのアニメ。<Emoji>とは日本語の絵文字のこと。そのスマホの中の絵文字たちの秘密の世界<テキストポリス>が物語の舞台。そこの第1原則は、1人1表情! 各自が担当する表情を完全にやらなければなりませんが、多様な感情の持ち主ジンは、出動した初日あわててミスってしまいます。ジンのミスはスマホの初期化というテキストポリスの破滅を招き、テキストポリスの市場である<スマイル>は都市を危機に陥れたジンを破壊するためにワクチンを出動させます。ジンは友人たちと共に自分の運命を救うため、ソースコードを見つける道を求めます・・・。韓国では顔文字のことを이모티콘(イモティコン)といいます。の合成語で、このアニメの韓国題も「이모티:더 무비(イモティ:ザ・ムービー)」になっています。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・16,270 ・・・・・・・・・・253,561 ・・・・・・・・・・・1,898・・・・・・・・・・61
2(新)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・15,991・・・・・・・・・・・・20,761・・・・・・・・・・・・・168・・・・・・・・・・79
3(41)・・レディ・マクベス・・・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・・6,219 ・・・・・・・・・・・・8,773 ・・・・・・・・・・・・・・71・・・・・・・・・・53
4(2)・・ナザレのイエスは神の子か? ・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・・5,589 ・・・・・・・・・・150,344 ・・・・・・・・・・・1,079・・・・・・・・・・33
5(新)・・ジンギス・カン ・・・・・・・・・・・1977/3/18・・・・・・・・・・・・・・2,254・・・・・・・・・・・・・6,900・・・・・・・・・・・・・・14・・・・・・・・・・・1

 2・3・5位の3作品が今回の新登場です。
 2位「ボンジュール、アン」は、上述のように日本では公開済みです。
 3位「レディ・マクベス」(仮)は、イギリスのドラマ。タイトルを見て大方の人はシェークスピアのあの悲劇関係かと思うでしょうがさにあらずで、19世紀のロシアの作家ニコライ・レスコフによる小説「ムツェンスク郡のマクベス夫人」(1864)がモトで、これはショスタコーヴィチが同名のオペラを作曲しています。(1936年の初演後20年以上事実上の上演禁止作。) 物語の主人公は17歳の少女カテリーナ。裕福な商人の家に嫁として売られた彼女は夫に従属を強いられ、すべての自由を奪われます。自分の命令に背く使用人セバスチャンから妙な快感を感じるようになり、やがてはすべてのタブーを破って自分の欲望に従うことに・・・。韓国題は「레이디 맥베스」、日本公開は年内のようです。
 5位「ジンギス・カン」は、1館のみの上映なので、例によってシルバー映画館でしょう。日本では1965年公開のアメリカ映画で、私ヌルボも観たなー。オマー・シャリフに、スティーヴン・ボイドか、ナツカシイな・・・。(遠い目 韓国題は「징기스칸」。今の韓国では<칭기즈 칸(チンギジュ・カン)>で、<징기스칸>だと例の羊肉料理になっちゃいます。

在日コリアンのさまざまな人間関係と葛藤を描いた深沢潮の小説を読む

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 深沢潮(ふかざわ うしお)の小説を続けて3冊、1週間で読了しました。「ハンサラン 愛する人びと」(その後「縁を結う人」と改題して新潮文庫から刊行)、「緑と赤」、「ひとかどの父」の3冊です。
 深沢潮は日本名の作家ですが、両親は在日韓国人で、自身は結婚・妊娠を機に日本国籍を取得したという女性です。
 以下は、主に「ハンサラン」についの記事ですが、私ヌルボの感想は、アマゾンの「縁を結う人」の(現在のところ)お二方のレビュー(→コチラ)とほとんど同感の★5つで、それらより良い文章は書けそうもないので、ちょっと視点を変えて書いてみます。

 この「ハンサラン 愛する人びと」は6つの短編で構成されています。
 その最初が「金江のおばさん」で、この作品は2012年第11回R-18文学新人賞を受賞しました。
 主人公の<金江のおばさん>は70歳くらいの在日2世。総連の婦人会の人脈を生かして30年来手広く在日の間の結婚を仲介してきた<お見合いおばさん>で、この1編だけでも見合いする男女や、見合い以前の破断、あるいは日本人との結婚の事例等々、実に多様な在日の諸家庭や個人の事例が描かれています。
 本文は27ページと短いものの、登場人物がなんと21人!(かな?) この短編だけでも独立性はあるので上記の賞を受賞したということでしょう。

 2つ目の短編は「四柱八字」。四柱推命のことを韓国ではこういうそうです。
 主人公のミスクは20年ほど前に来日して在日男性と見合い結婚したニューカマー女性、45歳。新大久保で<風水>占い専門のチジョンハルモニの下で四柱推命の占い師として働いています。
 ところが、後の方でチジョンの知り合いということで紹介された客が上述の<金江のおばさん>の夫。病気の娘のこと、北朝鮮に行った息子のこと、孫の進学のこと等々の相談を受けます・・・。

 3つ目以降の各短編にも、前に出てきた人物が少しずつ登場します。
 要するに、この「ハンサラン」は短編集のように見えて、実は6つがすべて連関しているのですね。最初の「金江のおばさん」の登場人物21人中、10人(?)が後の5つの中でも出てきます。つまり、連作短編集というのでしょうか。
 先に名前がちょっと書かれている程度の<端役>が後の方で主人公になっていたりもしています。(その主人公もおばあさんから中学生までと幅があります。)

 つまり、これだけの全体的な構想を立てた上で書かれた小説だったのですね。当然のことながら、冒頭にも書いたようにさまざまな在日の諸家庭や個人が描かれています。
 それぞれの家庭の違い(「北」か「南」か? 日本人・日本社会との<距離>、チェサ(法事)等の伝統を守るか?等々)や、世代の差異が多くの葛藤を生みます。
 おそらく、作者自身の体験・経験がこの小説の随所にちりばめられているのではと思います。
 そして日本人も。韓国人と結婚した日本人、露骨な差別者、「気にしない」と言う者、「韓流」ファン等々。

 「緑と赤」でも、ヘイトスピーチや、若い在日世代の<民族アイデンティティ>のゆらぎといった問題を、登場人物の主人公を「ハンサラン」と同様に移行させる手法で、多角的に浮かび上がらせています。

 私ヌルボがこれまで読んだ在日作家の作品は、自分の体験が生(なま)に近い形で書かれたものがほとんどでした。(李良枝「由煕」とか、最近では崔実「ジニのパズル」とか・・・。)
 しかし、深沢潮の場合は、上記のように巨視的視点と微視的視点の双方から、客観・主観の間を行き来しつつ叙述することで、自分自身にも当然あっただろう種々の葛藤を冷静に見つめ、昇華しているのではと思います。それは本人の資質ゆえか、年の功ゆえか(?)・・・。
 その分、読者としても悩み苦しむ主人公とともに重苦しい気分に沈むこともなく、文体自体も軽めなのでエンタメ小説のような読まれ方もありえると思います。
 (そしてまた、強い「思い込み」や「押しつけがましさ」がないのは、今の時代の雰囲気を反映しているのか、もしかしたら(良くも悪くも)日本人っぽい感性になりきっているのか(??)そこらへんはよくわかりませんが・・・。)

 「ハンサラン」が2012年で、1970年代の日韓間の問題等を扱った「ひとかどの父へ」と現在のヘイトスピーチ問題を取り上げた「緑と赤」が2015年刊行。作者が自身のツイッター(→コチラ)で「2012年に受賞してから、自分のなかに堆積していたものをもとに小説を描いていたことが多かったけれど、特にここ最近からは、取材をして物語を構築していくのが増えたし、そのプロセスがとても好き。」と書いているのはこれらの作品のようです。
 アマゾンの読者レビューも多くは高評価ですが、「ひとかどの父へ」のレビュー(→コチラ)の中で(日本国籍の取得を)「私は同化というふうには思わない。韓国籍のままそこで闘うという姿勢ではなくて、日本のメンバーになって在日のために何ができるのかという思いはすごくある」という著者の発言に対して「はい。わかりました。要するにスパイする為に帰化したと。。」と★1つの最低評価を下しているものがありました。
 すると、日本在住の外国人や、日本国籍を取得した外国人も共に住みやすい社会を志向する日本人は「裏切り者」とよばれてしまうのか・・・?
 「深沢潮」で検索すると、同様の記事や動画がいくつもヒットします。
 日本国籍を取得しようがしまいが、「朝鮮人の血が流れている」ということだけで忌避する人たちは、「度量の広さが日本人の美徳」とは思わないのでしょうか? 近年よく使われる「残念な人たち」とはこういう人たちを指すのかな? やれやれ。

[追記] 在日社会について私ヌルボが知らなかったことを知ったのも大きな収穫でした。チェサ(祭祀.法事)の時に作るチヂミとジョンは違うものなのですか? (そう書かれていたけど。) ヌルボの理解では、家庭でふつうチヂミと言ってるものを店ではジョンというとたしか教わり、そう思ってきましたが、今ネット検索するといろいろあるようですね。

        

[関連過去記事] →<在日コリアンの8割は韓国語(朝鮮語)ができない。民族意識が強くない人も多数(推定)>(2017年2月)
 主として福岡安則「在日韓国朝鮮人」(中公新書.1993)の内容を紹介したものです。在日コリアンの意識・生活が多様化している状況がアンケート調査結果から読み取れる本で、私ヌルボ自身興味深く読みました。
 ただ、刊行されたのが1993年。以後20年以上も経ってしまいました。その後、同じような内容の本は目にしていません。一方、その間在日社会もさらに変わってきました。
 いまや2~4世(+5世の子ども)がふつうになった在日コリアン中(レベルにもよりますが)「韓国語(朝鮮語)ができない」人は8割どころか9割に達しているかもしれません。
 この新書本では<在日の多様化>のおおよその趨勢はわかっても、その変化に起因する部分も多いさまざまな在日社会内部あるいは日本人との間の対立・葛藤についてはもちろん書かれていません。それをきちんと見せてくれたのが深沢潮の小説でした。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月11日(金)~8月13日(日)]

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▶8月10日。久しぶり(といっても10日ぶりか)に観た映画は韓国映画「バッカス・レディ」でした。タイトルの意味は、宗廟(チョンミョ)公園やタプコル公園といった高齢者たちのたまり場でバッカス(滋養強壮ドリンク)を差し出しながら「1本飲む?」と男性に声をかけて誘うという売春婦アジュマ(おばさん)のことは、5年ほど前から(?)雑誌等にも<バッカス・アジュマ>とよばれて取り上げられてきました。これをユン・ヨジョン主演ユン・ヨジョン(現在70歳)が演じているのですが、ワケありのフィリピン人の子供を保護したりとなかなか優しい性格。過去は米兵相手のいわゆる<洋公主(ヤンゴンジュ)>だったこともあり、生まれた混血児を海外養子に出したことを今も気に病んでいたり・・・。韓国題が「죽여주는 여자(殺してくれる女)」なのは、病気を患ったり等で今後に希望を持てない年配男性からの「ラクに死なせてくれ」との依頼に彼女がその優しさゆえか応じて・・・というわけ。準主役に全茂松(チョン・ムソン)75歳が起用されていたりして、韓国のまさに現在のさまざまな社会問題を淡々とすくい取ったような、なかなか味わい深い映画でした。

▶「週刊文春」のシネマチャートで破格の高ポイントが2作品そろい踏み。「ベイビー・ドライバー」(8月19日~)が5人のポイント合計が★24個で、「エル ELLE」(8月25日~)が★23個。これは公開が待ち遠しい!
    「朝鮮日報」7月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「エリザのために」
   ルーマニア民主化の姿 ★★★☆


 「終わりの感覚」
   優れた原作を忘れれば ★★★

 「アナベル 死霊館の人形」
   その人形の長い始まり ★★☆

3作品とも以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(8月15日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.39(219)
②(3) 風の踊り手(韓国)  9.35(54)
③(-) ベル&セバスチャン  9.33(24)
④(-) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  9.29(155)
⑤(4) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.28(519)
⑥(2) ファーミング・ボーイズ(韓国)  9,27(64)
⑦(5) KING OF PRISM by PrettyRhythm(日本)  9.24(1,360)
⑧(7) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.23(526)
⑨(-) 影たちの島(韓国)  9.23(44)
⑩(6) モーディー  9.21(1,490)

 今回の新登場は③と④の2作品です。
 ③「ベル&セバスチャン」は、日本では2015年に公開済みです。韓国題は「벨과 세바스찬, 계속되는 모험」です。
 ④「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」は、おなじみのシリーズの最新作。全世界に広がったウイルスにより進化を続ける類人猿に対し、人間は徐々に退化していきます。そんな中、人間との共存を信じていた猿のリーダー、シーザーは猿たちを全滅させようとする大佐によって家族や同僚を無惨に殺され、これ以上の慈悲と共存はないと戦いを決意します。一方大佐は、進化した猿たちにいつか人間が支配されるもしれないという恐怖と人類の生存のために<人間性>さえも捨てる覚悟です。種の運命と地球の未来を決定する避けられない戦争の結末ははたして・・・。韓国題は「혹성탈출:종의 전쟁(惑星脱出:種の戦争)」、日本公開は10月13日です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(2) ダンケルク  8.60(10)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(-) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7.60(5)
⑤(4) アメリカン・ハニー  7.50(6)
⑥(5) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,29(14)
⑦(-) エリザのために  7.22(9)
⑧(-) 影たちの島(韓国)  7.14(7)
⑨(7) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)
⑩(7) 恋物語(韓国)  7.00(7)

 ④と⑦の2作品が今回の初登場です。
 ④「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」(については上述しました。
 ⑦「エリザのために」は、日本では今年1月に公開されています。韓国題は「엘리자의 내일(エリザの明日)」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月11日(金)~8月13日(日) ★★★

         記録的な数字でスタートした「軍艦島」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・タクシー運転手(韓国)・・・・・・・・8/02 ・・・・・・・・・1,769,893 ・・・・・・・・7,937,970・・・・・・・・62,647 ・・・・・・・1,410
2(13)・・青年警察(韓国) ・・・・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・1,325,883 ・・・・・・・・1,948,261・・・・・・・・15,457 ・・・・・・・1,058
3(新)・・アナベル 死霊館の人形・・・・8/10・・・・・・・・・・・751,052 ・・・・・・・・・・934,800・・・・・・・・・7,551 ・・・・・・・1,006
4(3)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26・・・・・・・・・・174,288 ・・・・・・・・3,028,324・・・・・・・・22,095・・・・・・・・・532
5(2)・・軍艦島(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・7/26 ・・・・・・・・・・・115,659 ・・・・・・・・6,462,093・・・・・・・・49,598 ・・・・・・・・・538
6(28)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・87,635 ・・・・・・・・・・131,847 ・・・・・・・・・・941 ・・・・・・・・・437
7(67)・・映画ドラえもん ・・・・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・・65,703 ・・・・・・・・・・・84,133 ・・・・・・・・・・607 ・・・・・・・・・351
        のび太の南極カチコチ大冒険(日本)
8(5)・・ダンケルク・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・・45,125・・・・・・・・・2,716,832 ・・・・・・・・23,760・・・・・・・・・117
9(4)・・名探偵コナン・・・・・・・・・・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・・31,476・・・・・・・・・・・414,158 ・・・・・・・・・3,003・・・・・・・・・169
        から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)(日本)
10(9)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・15,046 ・・・・・・・・・・・53,208 ・・・・・・・・・・422 ・・・・・・・・・・58
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 頭打ちの感がある「軍艦島」に対し、「タクシー運転手」は順調に数字を伸ばしてもう800万人にとどいています。続いて「青年警察」もまずは好スタートを切りました。
 夏休みとあって子供向きのアニメが目につきます。このジャンルはやはり日本が強いですね。
 今回の新登場は2・3・6・7位の4作品です。
 2位「青年警察」は、韓国のアクション。意欲満々のキジュン(パク・ソジュン)、そして理論派のヒヨル(カン・ハヌル)は共に警察大の学生。この親友同士の2人が偶然拉致事件を目撃します。目撃者は彼ら2人だけ。教わった通り遅滞なく警察に通報しますが、手続きが複雑な上証拠も不足していて捜査は進行の兆しが全然見えません。貴重な時間が無為に流れる中、キジュンとヒヨルは「ボクらが捕まえますよ」と直接捜査に乗り出すことにしますが、やがて予測不可能な状況に直面することになります・・・。原題は「청년경찰」です。
 3位「アナベル 死霊館の人形」は、「アナベル 死霊館の人形」(2013)に続くホラー。どのようにして人形に<邪悪な存在>が宿るようになったか、その来歴が物語られます。・・・人形職人と彼の妻は悲劇的な事故で幼い娘を亡くします。12年後、その家に孤児院の少女たちと修道女が一緒に暮らすことになります。人形職人は「娘ともう1度会えたらどんな存在でも受け入れます」と祈ると、<それ>は人形の中に入って一生私たちと一緒にいると言います。自分の娘に間違いないと思ったのですが・・・。韓国題は「애나벨:인형의 주인」。日本公開は10月13日です。(ホラーの季節が終わっちゃうんじゃないの?)
 6位「ビッグフット・ジュニア」(仮)は、ベルギー・フランス合作のアニメ。寝て起きると髪がボーボー! 怒るとクツから足が突き出る! 他の連中と違ってるアダムは学校ではいじめられっ子。ある日アダムはママの秘密箱の中から死んだとばかり思っていたパパの写真と手紙を発見し、こっそりパパを探し始めます。手紙の住所を手がかりに訪ねたその場所は巨大な森! そこで出会ったパパは・・・えっ!? このでかい毛むくじゃら? しかしパパのスーパーDNAのおかげで、自分でも信じられないほどの能力があることを知ったアダム。パパと幸せな時間を過ごしますが、スーパーDNAを狙うウォレスがパパを拉致するという事件が発生。アダムは勇敢にもパパを助けに行きます・・・。韓国題は「빅풋 주니어」。日本公開はなさそうな・・・。
 7位「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」は、韓国でも長く人気を維持しているシリーズ。韓国でもドラエモンはそのまま<도라에몽(ドラエモン)>です。韓国題は「극장판 도라에몽:진구의 남극 꽁꽁 대모험」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(12)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・・・87,653 ・・・・・・・・・・131,847・・・・・・・・・・・・・941・・・・・・・・・437
2(2)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・15,046・・・・・・・・・・・・53,208・・・・・・・・・・・・・422・・・・・・・・・・58
3(1)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・10,588 ・・・・・・・・・・277,615 ・・・・・・・・・・・2,055・・・・・・・・・・50
4(8)・・終わりの感覚 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・・・9,483 ・・・・・・・・・・・15,880 ・・・・・・・・・・・・・127・・・・・・・・・・85
5(4)・・ナザレのイエスは神の子か? ・・・7/13・・・・・・・・・・・・・・3,150 ・・・・・・・・・・156,721 ・・・・・・・・・・・1,128・・・・・・・・・・20

 1・4位の2作品が今回の新登場です。
 1位「ビッグフット・ジュニア」については上述しました。
 4位「終わりの感覚」(仮)は、イギリスのドラマ。ジュリアン・バーンズによる同名の2011年ブッカー賞受賞作(新潮クレストブックス刊)の映画化作品です。ロンドンでヴィンテージカメラ店を運営するトニー(ビリー・ホール、ジム・ブロードベント)のもとに、「日記と500ポンドをあなたに遺した女性がいる」と見知らぬ弁護士から手紙が届きます。記憶をたどると、その女性は学生時代の恋人ベロニカ(フレイア・マバー、シャーロット・ランプリング)の母親です。そして託された日記は、学生時代に自殺をした親友エイドリアンのものでした。トニーは記憶を懸命に探りつつ、かつての恋人を探しあてるが……。日記を受け取るためにベロニカを探し、紆余曲折の末2人は再会しますが、彼女がトニーに渡した別の手紙の内容は彼自身の記憶と全く異なるもので、トニーは混乱に陥ります・・・。記憶と時間をめぐるサスペンスフルな展開の末に、え、衝撃的なラスト? これは観てみたいな。韓国題は「예감은 틀리지 않는다(予感は間違っていない)」。日本公開は未定のようです。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月18日(金)~8月20日(日)]

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▶昨晩観た「ベイビー・ドライバー」は、なるほど、評判通りの見応えあるエンタメ。<カーチェイス版ラ・ラ・ランド>と評されたりもしているそうですが、切れ味・爽快感はずっと上。音楽と映像の自然な一体感はミュージカル映画以上。銃撃戦の発砲音の3連発が音楽のリズムにピッタリ合ってる(笑)とは、いやはや。ま、これは誰にでも薦めたい映画です。

▶「ベイビー・ドライバー」の上映前に「ブレードランナー2049」の予告編を観ました。(→YouTube) 前作が公開されたのは1982年。もう35年も経ったとは! そこで描かれた未来というのは、2019年の世界だったのですね。なんだ、再来年か。そして今79歳になったリドリー・スコット監督が再びメガホンをとるのか。オーウェルの「1984年」はとっくに過去になったし、どんどん時代が過ぎて行きます・・・。(公開日は日韓ともに10月。)
 下は予告編の1場面。正面に<행운(幸運)>というハングルが裏向きになっています。今回の主人公LAPT K(ライアン・ゴズリング)が前作の主人公リック・デッカード(ハリソン・フォード)を訪ねる場面で、そのリックが滞在していた所がロサンゼルスの韓国系ホテル、ということのよう( ?)です。

▶韓国では「タクシー運転手」が今年初めて1000万人を超えたのに対して、話題の「軍艦島」は650万人を超えたものの失速、損益分岐点に達しないままベスト10外に落ちたとのことです。関係記事<あの〈抗日〉映画「軍艦島」が思わぬ失速 韓国で非難された3つの理由>は→コチラ

▶昨年1番の大ヒット作(1156万人)「新感染 ファイナル・エクスプレス」(原題「釜山行き」)の公開日(9月1日)が近づいてきました。→コチラは画像満載の紹介記事。ちょっと詳しすぎじゃない?
     「朝鮮日報」4月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「歌声にのった少年」
  障壁の下の夢、花と咲く ★★★
 「あなたのママになるために」
  笑っていても涙が出る ★★★
 「チャンサンの虎」
  耳に残る「あなた、助けて」 ★★☆
 「ホワイトリリー」
  愛情と執着の間はどこ? ★★☆
 「あなたのママになるために」は2015年のスペイン・フランス合作作品。幼い息子を抱えて乳がんと闘う母親をペネロペ・クルスが熱演したヒューマンドラマ。日本ではDVDのみで劇場公開はナシ。4作品とも下の記事中で紹介しています。「ホワイトリリー」は“日活ロマンポルノ“プロジェクトの1編ですが、私ヌルボは観てないのでなんとも・・・。他の2作品は後の記事中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(8月22日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.40(220)
②(2) 風の踊り手(韓国)  9.34(56)
③(3) ベル&セバスチャン  9.32(31)
④(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.29(546)
⑤(-) 歌声にのった少年  9.27(15)
⑥(6) ファーミング・ボーイズ(韓国)  9,24(66)
⑦(10) モーディー  9.23(1,678)
⑧(8) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.23(526)
⑨(9) 影たちの島(韓国)  9.23(99)
⑩(-) フリップ/反転  9.20(2,599)

 今回の新登場は⑤「歌声にのった少年」だけです。このパレスチナ映画は、日本ではすでに2016年9月に公開されています。韓国題は「노래로 쏘아 올린 기적」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(2) ダンケルク  8.60(10)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(4) アメリカン・ハニー  7.50(6)
⑤(5) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,29(14)
⑥(7) エリザのために  7.22(9)
⑦(8) 影たちの島(韓国)  7.14(7)
⑧(9) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)
⑨(10) 恋物語(韓国)  7.00(7)
⑩(-) その後(韓国)   7.00(6)

 今回の新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月18日(金)~8月20日(日) ★★★

         「軍艦島」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・タクシー運転手(韓国)・・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・949,961・・・・・・・10,353,246・・・・・・・・81,812・・・・・・・・1,033
2(2)・・青年警察(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・848,799・・・・・・・・3,906,571・・・・・・・・30,896 ・・・・・・・・・918
3(28)・・猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)・・8/15・・・683,503・・・・・・・・1,540,985・・・・・・・・12,789 ・・・・・・・・・896
4(32)・・チャンサン(萇山)の虎(韓国)・・8/17・・・・・・・・・・551,133 ・・・・・・・・・642,959・・・・・・・・・5,180 ・・・・・・・・・711
5(3)・・アナベル 死霊館の人形・・・・・8/10・・・・・・・・・・・252,032 ・・・・・・・・1,753,663 ・・・・・・・14,070 ・・・・・・・・・549
6(4)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26・・・・・・・・・・・82,660 ・・・・・・・・3,251,865 ・・・・・・・23,695・・・・・・・・・376
7(36)・・共犯者たち(韓国) ・・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・・48,399・・・・・・・・・・・65,970 ・・・・・・・・・・539 ・・・・・・・・・208
8(6)・・ビッグフット・ジュニア・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・47,532・・・・・・・・・・256,418 ・・・・・・・・1,815 ・・・・・・・・・258
9(7)・・映画ドラえもん ・・・・・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・・23,346・・・・・・・・・・153,618 ・・・・・・・・1,093 ・・・・・・・・・169
        のび太の南極カチコチ大冒険(日本)
10(24)・・ドラゴン・キングダム・・・・・・・・8/15・・・・・・・・・・・・21,780・・・・・・・・・・・58,531 ・・・・・・・・・・437 ・・・・・・・・・149
        魔法の森と水晶の秘密
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 頭打ちの感がある「軍艦島」に対し、「タクシー運転手」は順調に数字を伸ばしてもう800万人にとどいています。続いて「青年警察」もまずは好スタートを切りました。
 夏休みとあって子供向きのアニメが目につきます。このジャンルはやはり日本が強いですね。
 今回の新登場は4・7・10位の3作品です。
 4位「チャンサン(萇山)の虎」は、韓国のスリラー。萇山は釜山市東部の山です。都市を離れ、そこに引っ越してきたヒヨン(ヨム・ジョンア)は、何かにおびえて1人で森の中に隠れている女の子(シン・リナ)に出会います。ヒヨンは少女を家に連れてきますが、夫(パク・ヒョックォン)は娘ジュニの声をまねるこの少女を不審に思います。少女が来て以来1人2人といなくなる人々。姑(ホ・ジン)や、夫も? そして聞こえてくる「それ」の声。誰かが私たちの家族の声を真似ている・・・。原題は「장산범」です。
 7位「共犯者たち」は、韓国の現在の言論をテーマにしたドキュメンタリー。2008年、米国産牛肉の輸入問題報道で李明博政権が大きな打撃を受けると本格的な言論掌握が始まりました。最初のターゲットになったKBSが権力によって徐々に崩れ、2010年<4大河川事業>の実態を告発したMBCも占領されます。結局、放送の検閲という最悪の状況に突き進み、もはや公営放送ではなく権力の広報基地に転落したKBSとMBC。2014年のセウォル号惨事の誤報と2016年の崔順実の国政壟断事件の真実さえ隠蔽しようとしています。チェ・スンホ監督は、過去10年の間に公営放送を台無しに主犯と彼らと手を組んだ共犯者たちの実体を明らかにするために、再び動き始めるのですが・・・。うーむ、日本にも同様の問題はあるんだけどなー・・・。原題は「공범자들」です。
 10位「ドラゴン・キングダム 魔法の森と水晶の秘密」は、ドイツ・ウクライナ合作のアニメ。日本では劇場公開はありませんが、すでに今年4月にDVDの発売・レンタルが始まり、それに先立って声優主演の松村沙友理(乃木坂46)等のトークイベントも催されました。作品の予告編・あらすじ等は→コチラの公式サイト参照。韓国題は「드래곤 스펠:마법 꽃의 비밀」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・47,532 ・・・・・・・・・・256,418 ・・・・・・・・・・・1,815・・・・・・・・・258
2(9)・・ドラゴン・キングダム・・・・・・・・・・・・8/15 ・・・・・・・・・・・・21,780・・・・・・・・・・・・58,531・・・・・・・・・・・・・437・・・・・・・・・149
        魔法の森と水晶の秘密
3(2)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・11,733・・・・・・・・・・・・81,567・・・・・・・・・・・・・647・・・・・・・・・・59
4(3)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・・7,438 ・・・・・・・・・・296,821 ・・・・・・・・・・・2,183・・・・・・・・・・43
5(4)・・終わりの感覚 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・・・4,699 ・・・・・・・・・・・29,254 ・・・・・・・・・・・・・232・・・・・・・・・・39

 2位「ドラゴン・キングダム 魔法の森と水晶の秘密」だけが今回の新登場ですが、この作品については上述しました。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月25日(金)~8月27日(日)]

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▶なんやかんや忙しく、(あの斉藤由貴の“手つなぎデート”の映画館という)シネマ・ジャック&ベティで観る予定だった「十年」も韓国映画「きらめく拍手の音」もまだ観ていません。あ、脱北女性のドキュメンタリー「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」はもう2回観ているのでパスね。あの「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」のトム・ムーア監督のデビュー作という「ブレンダンとケルズの秘密」も観なくては・・・。それにしても斉藤由貴さんたちは何を観たのか、そっちの方が気になります。

▶今年の韓国映画は全然ダメだなー、とか何度か書いてきましたが、ここにきて俄然全開! 1~4位を独占しています。やっぱりこの季節なんですかねー。詳細は後述。

▶シネマヴェーラ渋谷では、《東映女優祭り 三角マークの女神たち》という企画上映の中で「従軍慰安婦」(1974)はぜひ観てみたいな。あ、明晩か。9月にも上映あり。あと田坂具隆監督「冷飯とおさんちゃん」等々。今井正監督「白い崖」はヌルボが好きな(若い頃の自分に似てる←大ウソ)木村功が主演で、「これは観たい!」と思ったらもう上映はナシ。残念無念。
     「朝鮮日報」4月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「ザ・テーブル」
  心の行く道、人の行く道 ★★★
 「オール・アイズ・オン・ミー」
  ステキなヒップホップ ★★☆
 「ダーク・タワー」
  子供よ、夢がキミの力だ ★★★
 「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」
  なじむほどに心に残る ★★☆
 「オール・アイズ・オン・ミー」は25歳の若さで凶弾に倒れて世を去ったヒップホップMCの2PACの伝記映画。日本では年内に公開の予定。「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」は私ヌルボは観ずじまいでちょっと後悔してます。他の2作品は後の記事中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(8月29日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) それにもかかわらず(韓国)  9,85(20)
②(1) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.40(220)
③(5) 歌声にのった少年  9.37(19)
④(3) ベル&セバスチャン  9.33(33)
⑤(4) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.22(586)
⑥(7) モーディー  9.21(1,935)
⑦(8) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.21(529)
⑧(10) フリップ/反転  9.19(2,665)
⑨(-) タクシー運転手(韓国)  9.10(41,771)
⑩(-) 共犯者たち(韓国)  9.10(2,575)

 今回の新登場は①「それにもかかわらず」だけです。高ポイントの韓国映画というだけで見当がつくように、この作品もドキュメンタリーです。釜山の街から港の方を向くと正面に見えるのが影島(ヨンド)。島といっても南浦駅近くから影島大橋を渡ればすぐ行かれます。この橋はかちどき橋のように開閉可能だったのが、1966年以降は開閉は行われなくなっていました。それが2013年11月47年ぶりに橋が開閉するようになりました。(非常に限定的です。→コチラ参照。) その橋の南浦側入口近くにチョムパジ(占い師)横丁があります。そこに長く住む最後の占いおばあさんや老犬と暮らしているイヌおばあさん、まだ現役の海女、じき閉業するという造船所の溶接工等々、それぞれがこれからも自分たちの暮らしを続けていけることを望んでいますが、時代の波は彼らにも新しい生活を要求しています・・・。原題は「그럼에도 불구하고」です。

     【記者・評論家による順位】

①(2) ダンケルク  8.60(10)
②(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(-) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7,75(8)
④(-) 夜の海岸で独り(韓国)  7,63(8)
⑤(-) あなた自身とあなたのもの(韓国)  7.31(9)
⑥(5) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,29(14)
⑦(6) エリザのために  7.22(9)
⑧(-) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7,22(9)
⑨(8) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)
⑩(9) 恋物語(韓国)  7.00(7)

 今回の新登場の作品は⑧「パム島海賊団、ソウル火の海」だけです。これも韓国のドキュメンタリーです。 <パム島海賊団>というのは、2人組の左派系バンド。パム島というのは汝矣島(ヨイド)の開発で無人島さなった島。そこから政治・経済の中心地の汝矣島を襲撃しようという意味だそうです。ところが、このバンドのデビューアルバムが国家保安法により裁判にかけられてしまいます。左派系といっても「韓国がオシッコだとすると北朝鮮はクソ」と言ったりしてるのですが・・・。だからといって弁明するのではなく、国家保安法自体がおかしい、というのがこの映画のキモのようです。予告編を見ると、2012年に「北朝鮮の公式Twitterアカウントから発信された「金正日万歳」というメッセージをRTした」としてやはり国家保安法違反で起訴されたパク・ジョングン青年の釈放を求めるデモの場面がありました。「面白半分で北朝鮮のリーダーたちをからかっただけ」なのに・・・。おそらく警察や司法当局もそれはわかっている? でもやめられない? そんな法廷闘争等についても撮られている、のかな?原題は「밤섬해적단 서울불바다」です。
 それにしても、④と⑤、そしてランク外の⑪「その後」も含めてホン・サンス監督作品が目立ちます。例によって一般のネチズンの間ではそんなでもないのに・・・。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月25日(金)~8月27日(日) ★★★

         1位「V.I.P.」以下4位までが韓国映画

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・V.I.P.(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・8/23・・・・・・・・・・・598,713・・・・・・・・・・940,353・・・・・・・・・7,707 ・・・・・・・・・996
2(1)・・タクシー運転手(韓国)・・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・527,264・・・・・・・11,368,674・・・・・・・・89,718 ・・・・・・・・・861
3(2)・・青年警察(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・514,860・・・・・・・・4,834,436・・・・・・・・38,173 ・・・・・・・・・779
4(4)・・チャンサン(萇山)の虎(韓国)・・8/17・・・・・・・・・・・240,791・・・・・・・・1,120,129・・・・・・・・・8,914 ・・・・・・・・・617
5(3)・・猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)・・8/15・・・・202,545・・・・・・・・1,946,839・・・・・・・・16,053 ・・・・・・・・・525
6(5)・・アナベル 死霊館の人形・・・・・8/10・・・・・・・・・・・・62,969・・・・・・・・1,897,987・・・・・・・・15,238 ・・・・・・・・・265
7(新)・・ダーク・タワー・・・・・・・・・・・・・・8/23 ・・・・・・・・・・・・52,436・・・・・・・・・・・80,303 ・・・・・・・・・・637 ・・・・・・・・・462
8(7)・・共犯者たち(韓国) ・・・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・・43,978・・・・・・・・・・149,348 ・・・・・・・・1,198 ・・・・・・・・・246
9(6)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26・・・・・・・・・・・29,693 ・・・・・・・・3,307,929 ・・・・・・・24,098・・・・・・・・・224
10(23)・・ザ・テーブル(韓国)・・・・・・・・8/24 ・・・・・・・・・・・・24,622・・・・・・・・・・・34,560 ・・・・・・・・・・286 ・・・・・・・・・259
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 やっぱり夏は韓国映画の季節なのでしょうか。新登場の「V.I.P.」がいきなりトップで、以下4位まで韓国映画が並びました。ベスト10全体では6作品と半数を超え、「タクシー運転手」は1100万人、「青年警察」は500万に(ほぼ)到達しました。
 今回の新登場は1・7・10位の3作品です。
 1位「V.I.P.」は、韓国の犯罪アクション。国家情報院とCIAの企画で北朝鮮から来たVIPのキム・グァンイル(イ・ジョンソク)が殺人事件の有力な容疑者として浮上します。本能的に彼が犯人であることを直感した警察官のチェ・イド(キム・ミョンミン)がグァンイルを追いますが、国家情報院の要員であるパク・ジェヒョク(チャン・ドンゴン)の保護によってグァンイルは幾度となく捜査線上から抜け出してしまいます・・・。原題は「브이아이피」です。
 7位「ダーク・タワー」は、スティーヴン・キングが自ら<ライフワーク>と称している同名の冒険ファンタジー(新潮文庫)の映画化作品。アメリカの西部開拓時代を思わせる荒廃した中間世界を舞台に、<最後のガンスリンガー>であるローランド(イドリス・エルバ)と仲間たちは、すべての世界と宇宙をつなぎとめているという<ダーク・タワー>の修復をめざして壮大な旅に出ます。一方、そのタワーの破壊を企てる仇敵が<マン・イン・ブラック>ウォルター(マシュー・マコノヒー)で・・・って、壮大すぎてあらすじも書けませんがな。韓国題は「다크타워:희망의 탑」。日本公開は年内のようです。
 10位「ザ・テーブル」は、ある日あるカフェの1つのテーブルを前にして繰り広げられた4つの物語のオムニバス。第1話は午前11時、スプレッソとビール。スター俳優になったユジン(チョン・ユミ)と元カレのチャンソク(チョン・ジュヌォン)。第2話は午後2時半、2杯のコーヒーとチョコレートムースケーキ。一晩の情事の後、再会したキョンジン(チョン・ウンチェ)とミノ(チョン・ソンウ)。第3話は午後5時、2杯のホット・ラテ。結婚詐欺で出会った偽母娘のウニ(ハン・イェリ)とスッキ(キム・ヘオク)。第4話は雨の降る夜9時、冷めたコーヒーと飲み残した紅茶。結婚という選択を前にして揺れるヘギョン(イム・スジョン)とウンチョル(ヨン・ウジン)。どれも物語性があるなー、ってそう作ってるからか。実際はどうなんだろ? 私ヌルボは1人で本読んだりPCのキーを叩いているぐらいなのに・・・。原題は「더 테이블」です。この手の作品は日本での上映はなさそう、かな? ちょっと観てみたいんだけど。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(9)・・ザ・テーブル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/24 ・・・・・・・・・・・・24,622・・・・・・・・・・・・34,560・・・・・・・・・・・・・286・・・・・・・・・259
2(1)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・22,279 ・・・・・・・・・・300,239 ・・・・・・・・・・・2,117・・・・・・・・・197
3(2)・・ドラゴン・キングダム ・・・・・・・・・・・・8/15 ・・・・・・・・・・・・・9,126・・・・・・・・・・・・76,438・・・・・・・・・・・・・561・・・・・・・・・・76
        魔法の森と水晶の秘密
4(14)・・ジェーン・ドウの解剖・・・・・・・・・・・8/23 ・・・・・・・・・・・・・9,090・・・・・・・・・・・・14,053・・・・・・・・・・・・・111・・・・・・・・・109
5(3)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・・6,621・・・・・・・・・・・・97,770・・・・・・・・・・・・・771・・・・・・・・・・40

 1・4位の2作品が今回の新登場です。
 1位「ザ・テーブル」については上述しました。
 4位「ジェーン・ドウの解剖」は英米合作のホラーですが、日本ではすでに昨年公開されています。韓国題は「제인 도」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月1日(金)~9月5日(日)]

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▶1週間で映画4本観たのは久しぶり。5月以来か。9月3日(日)は午後109シネマズ川崎に「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観に行ったら246席のスクリーン1がほぼ満席状態。しかしここは前から2列目でもお口あんぐりで画面を見上げたりしなくても大丈夫な空間のゆとりがあるのでよかった。で映画は、期待通りエンタメとしてよくできています。ゾンビ映画といっても目をそむけたくなるようなオゾマシイ場面はなく、万人向けの作品といっていいでしょう。これから観ようという人は、主な登場人物が出そろった中盤あたりで、「この中で生き残るのは誰か?」と自分なりに考えてみてね。
 その日の夜はTOHOシネマズ川崎で「エル ELLE」を鑑賞。ところがコチラは座席数542もあるのに観客は20人といったところか。専門家の評価が高いのはわかるが、いかにも小説の映画化作品で、女主人公を襲った覆面男の正体は?といったミステリーも実はそれが一義的なねらいではなく・・・といった物語の<深み>に(ヌルボも含めて)観る者がどこまでついていけるのか?が問題。

▶8月30日は先週記しましたがシネマヴェーラ渋谷で「従軍慰安婦」(1974)を観てきました。いや、これは正解。1974年の作品ですが、小松方正、武智豊子、由利徹、たこ八郎等々、懐かしい顔ぶれが大勢出演。緑魔子は当時20代か。詳細は→ウィキペディア参照。千田夏光の「従軍慰安婦 声なき声 八万人の告発」が原作だそうですが、彼はこの映画をどう見たのでしょうか? たぶん今の韓国の皆さんが見たら、慰安婦のイメージの落差に驚くのではないでしょうか? もっとも、当時の韓国映画「女子挺身隊」(1973)は男性ファン目当てのエロ映画的な作品だったそうですが・・・。(時代状況の変化とともに過去の描き方も大きく違ってくる、ということ。)

▶8月31日は前日と同じ建物のユーロライブで玄宇民監督の「OHAMANA」と「未完の旅路への旅」の2作品の本邦初公開を観に行きました。作品については→コチラ参照。私ヌルボにとってラッキーだったのは、後者に出演していたキム・コッピさんがこの日の予定にはなかったのに来ていて舞台挨拶したこと。あの名作「息もできない」の女子高生役の女優さんです。で私ヌルボ、ちゃっかりアイサツしてノートにサインもいただいてきました。フッフッフ。
      左画像は、左からキム・コッピ、両作に出演した足立智充、玄宇民監督。
    「朝鮮日報」9月2日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「アトミック・ブロンド」
   女スパイ、シックな進化 ★★★☆



 「ヒットマンズ・ボディガード」
   アメコミ英雄、幻想萌え ★★★



 「ヴァレリアン」
   退行的な植民時代回顧 ★★☆


 「ローマの休日」
   主役一人で大奮闘する ★★



4作品とも以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(9月5日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) それにもかかわらず(韓国)  9.70(33)
②(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.40(221)
③(-) キム・グァンソク(韓国)  9.28(225)
④(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.24(600)
⑤(6) モーディー  9.21(2,077)
⑥(-) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.14(677)
⑦(10) 共犯者たち(韓国)  9.13(3,217)
⑧(9) タクシー運転手(韓国)  9.10(43,655)
⑨(-) ハイキュー!! 勝者と敗者(日本)  9.03(392)
⑩(-)名探偵コナン から紅の恋歌(からくれないのらぶれたー)(日本)  8.97(1,827)

 今回の新登場は③「キム・グァンソク」だけです。キム・グァンソク(金光石)は80年代の民主化抗争の時代から90年代にかけて活躍したフォーク歌手。金芝河の詩による「灼けつく喉の渇きに」(→YouTube)や映画「JSA」の中で歌われた「二等兵の手紙」(→YouTube)等を伸びのある声で歌って人気を集めました。ところが1996年1月6日未明、自宅で首をくくって亡くなっているところを発見されました。まだ31歳の若さでした。鬱病による<自殺>とされましたが、遺書がない等々、当時からその死には疑念も持たれてきました。このドキュメンタリーの主旨は、なんとそれが<他殺>だったというもの。そして<真犯人>も名指しされているのです。・・・って、こういうセンセーショナルな作品作っちゃっていいのかな!? 原題は「김광석」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ダンケルク  8.60(10)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(-) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
④(3) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7,75(8)
⑤(6) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.29(14)
⑥(7) エリザのために  7.22(9)
⑥(7) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑧(9) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)
⑨(10) 恋物語(韓国)  7.00(7)
⑩(-) その後(韓国)  7.00(6)

 今回の新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月1日(金)~9月3日(日) ★★★

         1位は譲ったが韓国映画が依然半数を占める

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(13)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・・8/30・・・・・・・・・・・556,096・・・・・・・・・・776,970・・・・・・・・・6,379 ・・・・・・・・・482
2(3)・・青年警察(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・286,093・・・・・・・・5,377,479・・・・・・・・42,304 ・・・・・・・・・686
3(21)・・ヴァレリアン・・・・・・・・・・・・・・・・8/30・・・・・・・・・・・249,513・・・・・・・・・・370,160・・・・・・・・・2,966 ・・・・・・・・・629
4(2)・・タクシー運転手(韓国)・・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・238,041・・・・・・・11,863,252・・・・・・・・93,425 ・・・・・・・・・683
5(1)・・V.I.P.(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・8/23・・・・・・・・・・・135,533・・・・・・・・1,315,517・・・・・・・・10,532 ・・・・・・・・・582
6(4)・・チャンサン(萇山)の虎(韓国)・・8/17・・・・・・・・・・・・75,622・・・・・・・・1,284,984・・・・・・・・10,176 ・・・・・・・・・379
7(44)・・アトミック・ブロンド ・・・・・・・・・・8/30・・・・・・・・・・・・66,807・・・・・・・・・・114,649 ・・・・・・・・・・870 ・・・・・・・・・460
8(51)・・ローマの休日(韓国)・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・61,624・・・・・・・・・・111,471 ・・・・・・・・・・829 ・・・・・・・・・436
9(5)・・猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)・・8/15 ・・・・・32,289 ・・・・・・・・2,036,995・・・・・・・・16,746 ・・・・・・・・・212
10(8)・・共犯者たち(韓国)・・・・・・・・・・・8/17・・・・・・・・・・・・28,605・・・・・・・・・・206,605・・・・・・・・・1,634 ・・・・・・・・・183
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・3・7・8位の4作品です。
 1位「ヒットマンズ・ボディガード」は、アメリカのアクション・コメディ。ボディガードのマイケル・ブライス(ライアン・レイノルズ)は、2年前自分が護衛した日本人の武器商人クロサワが暗殺されてしまったという過去があり、以後一線を退いて会社社長の護衛として生計を立てています。そして現在。ベラルーシの独裁者デュコビッチ(ゲイリー・オールドマン)は人道に対する罪を犯したとして国際司法裁判所で裁かれることになっていました。しかし裁判は困難を極めます。デュコビッチは都合の悪い証人候補を次々に殺していたのです。最後の1人といべき証人候補は最悪の殺し屋のダリウス・キンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)でした。ダリウスは妻ソニア(サルマ・ハエック)の釈放を条件に証言をすることに同意します。インターポール(国際刑事警察機構)がダリウス護送チームのリーダーに任命したのはブライスの元カノのアメリア・ルーセル(エロディ・ユン)。つまり長年の宿敵の護送というわけ。ところが護送部隊はデュコビッチの配下の連中に襲撃され、ダリウスとアメリア以外は全員殺されてしまいます。どうもインターポール内に内通者がいる? そう考えたアメリアはブライスに協力を求めます。一度は断ろうとしたブライスですが、結局は汚名返上を期してダリウスの護衛に乗り出します・・・。韓国題は「킬러의 보디가드」。日本では劇場公開の予定はなく、8月25日からNetflixで配信とのことです。
 3位「ヴァレリアン」(仮)は、リュック・ベッソン監督によるフランスのSF冒険アクション。ベストセラーとなったジャン・クロード・メジエールとピエール・クリスタンのコミック「ヴァレリアンとロールリーヌ」が原作。舞台はは数千種の外来種が平和に暮らしている28世紀の宇宙。<千の惑星の都市>という名で知られる惑星アルファ。そこに送られた政府の特別工作員ヴァレリアンとロールリーヌの2人は、全宇宙の平和を脅かす犯罪者を見つける任務を負っています。犯罪者を見つけるか、あるいは宇宙の破滅となるかという瀬戸際で翻弄される2人の姿を描いた作品です。韓国題は「발레리안: 천 개 행성의 도시」。日本公開は2018年です。
 7位「アトミック・ブロンド」は、アメリカのアクション。時代はベルリンの壁崩壊が迫った1989年秋。イギリスの情報機関MI6は潜伏中のスパイを殺害した謎の組織を崩壊させるため、女性スパイのロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)をベルリンに送ります。そして組織の命令でMI6ベルリン支部の責任者デヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)とタッグを組むことに。2人は事件の背後に西ドイツ側に対する陰謀と、その背後の二重スパイの存在を知ります。そのる二重スパイのリストを手に入れるため、2人はスパイ同士危険な戦いに身を投じていくことに・・・。韓国題は「아토믹 블론드」。日本公開は10月20日です。
 8位「ローマの休日」は、韓国のコメディ。真面目なイナン(イム・チャンジョン)、いつも楽しげなキジュ(コン・ヒョンジン)、純粋なトゥマン(チョン・サンフン)は金はなくとも友情はいっぱいの3人組。1度だけ思いきり金を使ってみたいという彼らが企てたのは現金輸送車を奪うこと。そして計画はなんと成功します。ところが、警察に追われた3人が逃げ込んだ所はナイトクラブ<ローマの休日>。必死で立てこもりを始めたのですが・・・。韓国題は「로마의 휴일」です。しかし、このタイトルねー。2013年に「風と共に去りぬ!?」というのがありましたが、それでも「!?」は付いてましたけどねー。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ザ・テーブル(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/24・・・・・・・・・・・・14,115・・・・・・・・・・・・70,835・・・・・・・・・・・・・570・・・・・・・・・101
2(14)・・キム・グァンソク(韓国)・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・・14,092・・・・・・・・・・・・29,356・・・・・・・・・・・・・238・・・・・・・・・223
3(2)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・・8,498・・・・・・・・・・・313,257 ・・・・・・・・・・・2,209・・・・・・・・・・92
4(5)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・・4,355・・・・・・・・・・・107,665・・・・・・・・・・・・・845・・・・・・・・・・27
5(17)・・にわか雨(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・8/31 ・・・・・・・・・・・・・3,133・・・・・・・・・・・・・5,400・・・・・・・・・・・・・・36・・・・・・・・・151

 2・5位の2作品が今回の新登場です。
 2位「キム・グァンソク」については上述しました。
 5位「にわか雨」は、黄順元の同名の短編小説「소나기.ソナギ」(1953)のアニメ化作品。中学の国語の教科書に載っていて、誰もが知ってる小説で、あの「猟奇的な彼女」(2001)ではキョヌ(チャ・テヒョン)が「韓国人の感性は子供の時に読んだ「ソナギ」によって決定される」と言ったりもしてました。私ヌルボ、アン・ジェフン監督作品はこれまでにも「Green Days 大切な日の夢」(→過去記事)と「そばの花、運のいい日、そして春春」(→過去記事)を観ました。前者は新宿のK's cinemaで上映されましたが、後者は<花開くコリア・アニメーション2016>だけだったのでは? この作品も、ささやかでもいいからどっかで上映してくれないかな? 原題は「소나기」です。

【 「ソナギ」のポスター 】

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月8日(金)~9月10日(日)]

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▶9月9日に、実はまだ観ていなかった「AKIRA」(1988)を観てきました。場所はソウル。実は7~11日の4泊5日で行って来たのです。光化門駅と西大門駅に近いソウル市立歴史博物館の東側の道を入って少し先のビルの2Fにあるエムシネマ(에무시네마.下左画像)という、いかにもそれっぽい独立系映画館です。(→公式サイト。)
 また、右はもちろん「AKIRA」の韓国版ポスター。この映画館でもらったプレゼントをわざわざ持ち帰りました。(最初の公開からもう29年もたつのか・・・。)
         私ヌルボ、今回初めてこの映画館に行ったのは、その近辺にいろいろ行きたい所があったから。(近日中に記事にします。) 時間的余裕があれば、「AKIRA」の後に上映の「ザ・テーブル」も観るつもりだったのですが・・・。
 以前は、同じ道のもっと表通りに近い所にやはりインディスペースというミニシアターがありましたが、今は鍾路3街のソウル劇場内に移っています。その公式サイト(→コチラ)を後になって見てみると、アラ、先週画像付きで紹介した韓国アニメ「にわか雨(ソナギ)」を上映してるじゃん。それもぜひ観たかったな。なんとか来年でも日本で公開してほしいものです。

▶ハンギョレの記事(→コチラ)によると、「朴槿恵政権時代、国家情報院(国情院)が進歩性向の映画を作った映画人たちを査察し、右翼性向のいわゆる<国粋映画>の制作を企画したことが明らかになった」とのこと。進歩系メディアの代表格の新聞という点は念頭に置いて読むべきでしょうが、政治権力が自らに都合のよいように映画やTV等に対する露骨な干渉をやっていると、結局は金のタマゴを産むガチョウを自ら殺してしまうようなことになってしまいます。(釜山国際映画祭のケースはかなりヤバかったしなー・・・。) 今の日本の国政や東京都政も相当に心配な感じですが・・・。20年ほど前、金大中大統領が輸出産業として映画の振興に力を入れるにあたって、その内容には一切口出しをしないように指示した、ということを何かで読んだことがあります。まさにかくあるべし、です。
     「朝鮮日報」9月9日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「ザ・ビガイルド」
  気品があり高級な破局 ★★★
 「殺人者の記憶法」
  原作ジャンル変型、残念 ★★☆
 「IT/イット “それ“が見えたら、終わり。」
  ホラー版「スタンド・バイ・ミー」 ★★★
 「フランス旅行」
  この旅行、共に行きたい ★★☆
 4作品すべて後の記事中で紹介しています。「IT/イット」の10字評の訳は、どう考えても10文字には収まらず。残念。
         ★★★ NAVERの人気順位(9月12日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) それにもかかわらず(韓国)  9.55(40)
②(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.41(224)
③(-) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(1,060)
④(4) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.23(614)
⑤(5) モーディー  9.21(2,177)
⑥(3) キム・グァンソク(韓国)  9.19(335)
⑦(-) フランス旅行  9.17(64)
⑧(8) タクシー運転手(韓国)  9.10(44,657)
⑨(-) しまじろうと にじのオアシス」(日本)  9.05(19)
⑩(7) 共犯者たち(韓国)  9.04(3,628)

 今回の新登場は③⑦⑨の3作品です。
 ③「貯水池ゲーム」については後述します。
 ⑦「フランス旅行」(仮)は、2016年のカンヌ国際映画祭監督週間で上映されたフランスのラシデ・ジャイダニ監督作品。ファー・ルックはラップの実力だけでパリっ子の心をつかんだ20歳のラッパー。しかしライバルのラッパーとの厄介なトラブルにより命さえ脅かされるに至り、やむなくパリを離れることにします。そんな彼に、プロデューサーであり親友のビラルは、自分の父親セルジュにつきあって、18世紀の画家クロード・ジョセフ・ヴェルネの足跡を訪ねる旅に運転手として行ってくれと頼みます。こうして始まった世代も人種も、物の好みも違う2人の2週間の旅の先ははたしてどのようなことに・・・。韓国題は「투 마르세유:2주간의 여행(パリ to マルセイユ:2週間の旅行)」。日本公開は未定のようです。
 ⑨「しまじろうと にじのオアシス」は、テレビ東京系列で放映のTVアニメシリーズの映画化か。私ヌルボはしまじろうの名前だけしかしりませんが、親子ともども歌ったりできる<観客参加型>の作品というのが特徴のようですね。韓国では名前はホビ(호비)。日本での上映よりずっと評価が高いみたい。韓国題は「호비와 무지개 오아시스 대모험」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ダンケルク  8.55(11)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
④(4) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7,75(8)
⑤(6) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑥(6) エリザのために  7.20(10)
⑦(8) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)
⑧(-) ザ・ビガイルド  7.00(8)
⑨(9) 恋物語(韓国)  7.00(7)
⑩(10) その後(韓国)  7.00(6)

 今回の新登場は⑧「ザ・ビガイルド」だけです。この作品については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月8日(金)~9月10日(日) ★★★

         1位は譲ったが韓国映画が依然半数を占める

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・殺人者の記憶法(韓国) ・・・・・9/06・・・・・・・・・・・899,981・・・・・・・・1,191,513・・・・・・・・・9,741 ・・・・・・・1,064
2(新)・・IT/イット・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/30・・・・・・・・・・・418,454・・・・・・・・・・572,468 ・・・・・・・・4,782 ・・・・・・・・・837
        “それ“が見えたら、終わり。
3(1)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・・・8/30・・・・・・・・・・・275,319・・・・・・・・1,273,500・・・・・・・・10,538 ・・・・・・・・・378
4(4)・・タクシー運転手(韓国) ・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・106,941・・・・・・・12,068,299・・・・・・・・94,970 ・・・・・・・・・511
5(2)・・青年警察(韓国)・・・・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・・98,374・・・・・・・・5,577,190・・・・・・・・43,806 ・・・・・・・・・519
6(39)・・映画かみさまみならい・・・・・・9/07・・・・・・・・・・・・77,781・・・・・・・・・・・87,892 ・・・・・・・・・・675 ・・・・・・・・・232
        ヒミツのここたま 奇跡をおこせ♪テップルとドキドキここたま界(日本)
7(3)・・ヴァレリアン・・・・・・・・・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・58,119・・・・・・・・・・491,351・・・・・・・・・3,899 ・・・・・・・・・411
8(26)・・貯水池ゲーム(韓国)・・・・・・・・9/07 ・・・・・・・・・・・34,644・・・・・・・・・・・47,171 ・・・・・・・・・・380 ・・・・・・・・・289
9(31)・・ザ・ビガイルド ・・・・・・・・・・・・・・9/06 ・・・・・・・・・・・21,023・・・・・・・・・・・34,479 ・・・・・・・・・・270 ・・・・・・・・・395
10(10)・・共犯者たち(韓国) ・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・14,207・・・・・・・・・・237,357・・・・・・・・・1,869 ・・・・・・・・・163
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 秋の気配が漂う時期になり、やや観客動員は低落気味。しかし今年の秋夕(チュソク)は9月30日~10月9日の10連休なので、その時が勝負時か?
 「タクシー運転手」の観客動員数が1200万人突破。昨年1位の「新感染」が1156万人だったので、すでにその数字を超え、現時点で歴代韓国映画中第10位に入っています。
 今回の新登場は1・2・6・8・9位の5作品です。
 1位「殺人者の記憶法」は、韓国の犯罪スリラー。日本でも「光の帝国」等が刊行されている金英夏(キム・ヨンハ)の同名小説が原作です。かつては連続殺人犯だったビョンス(ソル・キョング)は、今はアルツハイマー病にかかっています。彼は偶然の接触事故で出会ったテジュ(キム・ナムギル)の目つきを見て、彼もまた自分と同じ殺人犯であることを直感します。ビョンスは警察にテジュを連続殺人事件の犯人として届け出ますが、なんとテジュは警察官でした。誰もビョンスの言葉を信じません。しかしテジュはウニ(ソリョン)のそばをうろつき、ビョンスの周辺を離れることもなく、そんなテジュをビョンスは独りで捕まえようと必死で追いかけますが、記憶はしばしば途切れ、逆に昔の殺人習慣がよみがえり、妄想と現実の間で混乱していきます。再び始まった連続殺人事件、それはヤツのしわざなのか・・・。原題は「살인자의 기억법」です。
 2位「IT/イット “それ“が見えたら、終わり。」は、「ダーク・タワー」に続くスティーヴン・キングの原作(「It」(文春文庫))のホラー。殺人と失踪事件が異常に多く発生しているデリーという村。雨の降るある日、紙の船を浮かべに出て行った弟ジョージィが消えます。兄のビルは<負け犬クラブ>の仲間たちと一緒に弟を探しに出て、27年ごとに最も恐れているものの姿をしたまま子供を捕まえて食う<IT>が赤い風船を持ったピエロの姿で彼らの前に現れますが・・・。ビルと仲間たちは恐怖にめげないで<IT>と向き合い、弟や消えた子供たちを見つけることができるでしょうか? 韓国題は「그것」。日本公開は11月3日です。
 6位「映画かみさまみならい ヒミツのここたま 奇跡をおこせ♪テップルとドキドキここたま界」は、テレビ東京系で放映しているアニメの劇場版、・・・とのことですが、私ヌルボ、知らなかったワー・・・。韓国題は「극장판 에그엔젤 코코밍: 푸르밍과 두근두근 코코밍 세계」です。
 8位「貯水池ゲーム」は、韓国のスリラー&ドキュメンタリー・・・って一体何なんだ?と思ったら、(やっぱり)進歩陣営側による保守政権時代の「真相を明らかにする」ドキュメンタリーのようです。「タンジ日報」の総帥キム・オジュンが製作し、韓国最高の調査報道専門記者として自他共に認める「時事IN」のチュ・ジヌが主演を引き受けた李明博元大統領の裏金追跡スリラー。海外を渡り歩きながら、その実態を追跡して5年。情報提供者が現れ、その人物の尻尾をつかまえることに成功するのですが・・・。原題は「저수지 게임」です。
 9位「ザ・ビガイルド」(仮)は、クリント・イーストウッド主演の「白い肌の異常な夜」(1971)をソフィア・コッポラ監督がリメイクした作品で、舞台は南北戦争の末期のアメリカ南部。北軍の兵士ジョン(コリン・ファレル)が戦闘で負傷して、女性たちだけで生活している寄宿学校に救われます。校長のマーサ(ニコール・キッドマン)、その妹である教師のエドウィーナ(キルステン・ダンスト)、そしてアリシア(エル・ファニング)等5人の女生徒たちがいて、彼をかばってあげてケガを治してあげます。そんな一種ハーレムのような状態の中に置かれながらも、彼が考えていることはなんとか彼女たちを利用して脱出することだけ。原題の「Beguiled」には、「接待される、いいことをしてもらう」という意味と「だまされる」という表裏一体の意味を併せていう言葉とのことで、これはナルホドな、です。原題は「매혹당한 사람들(魅せられた人々)」。日本公開は今年冬とのことです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・共犯者たち(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・・14,207・・・・・・・・・・・237,357・・・・・・・・・・・1,869・・・・・・・・・163
2(3)・・ザ・テーブル(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/24・・・・・・・・・・・・・・9,142・・・・・・・・・・・・89,632・・・・・・・・・・・・・723・・・・・・・・・・81
3(4)・・キム・グァンソク(韓国) ・・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・・・4,462・・・・・・・・・・・・41,995・・・・・・・・・・・・・333・・・・・・・・・・68
4(5)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・・3,145・・・・・・・・・・・317,533 ・・・・・・・・・・・2,242・・・・・・・・・・42
5(10)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・・2,317 ・・・・・・・・・・319,707 ・・・・・・・・・・・2,317・・・・・・・・・・15

 今回の新登場はありません。

[充実の4泊5日ソウル旅行記] いきなり総集編(笑) ①忘憂里共同墓地など

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 9月7~11日、ソウルだけで4泊5日の旅行。8月後半サークル仲間のS氏から「初秋のソウルに1人で行ってきます」とのメールがありました。(※2年前慶熙大学に短期留学した時、日記(→コチラ以下全15回)を送ってくれたS氏です。) 「いいなあ」と思って、なんとなく自分の予定表を見ると、ラッキーなことにその期間は空いているではないですか! ということで、急遽私ヌルボも便乗することに決定。期日が迫っていたので飛行機は往路だけ同じ便(成田発13:50アシアナ)で、復路はヌルボが数時間早い仁川10:10発。ホテルも初日のみ同じ所を予約しました。(2日目からは現地を歩いていてたまたま空いていた仁寺洞の世林ホテルに連泊。)
 そんなわけで、現地でも全体の3分の1程度はS氏と別行動でしたが、見学地と、ここぞ!という食堂は一緒に行きました。

 今回の旅行記は、ソウル市内(一部隣接市を含む)ということもあって行程はそれほど重要でもなさそうなので、観光ポイント、博物館等の施設、食堂と食べ物等のジャンルに分け、原則的に1記事につき1ヵ所に限定してガイドブック風(?)に、「これからそこに行ってみようかな」という人に役立つようなことを書いていく心づもりでしたが、個別の記事をチマチマ書いていくといつ全部書き終えるか自分でもわからないので、<いきなり総集編(笑)>から書き始めることにしました。忘憂里共同墓地等々、書くネタが多いものについては追々個別に書く予定です。

>【歩きに歩いて、歴史を学ぶ】
 ①忘憂里(マンウリ)共同墓地 上野の山より広く、10倍以上高かった!
       映画「道~白磁の人~」(2012)等によってかなり知られるようになってきた浅川巧(→ウィキペディア)が、遺言通り「朝鮮の土」となって今眠る場所が忘憂里共同墓地です。なんとなく見晴らしの良い小高い丘程度に甘く考えていました。言っときますが、かなりキツイですよ。面積は約83万㎡で、上野公園の1.6倍強。それよりも、上野の山の標高24mに比べ、忘憂山は281m(!)ですからね。散策レベではなく、ほとんどハイキングに近いかも・・・。[写真上左]はルート上の最高地点からはかなり下った地点で撮ったものです。墓地の周回路はただ歩くだけで約1時間とか。しかしいろんな墓の写真を撮ったりしていて、2時間40分ほどもかかってしまいました。 この墓地には、浅川巧のほか<もう1人の日本人>の墓があることは、旅行に発つ直前知りました。行ってみると、「なんだ!? この弾痕のような傷は?」・・・というのが[写真上右]の(斎藤音作の墓)。
 ヌルボたち2人が話す以前に、「浅川巧の墓は・・・」と話し始める事務所の方。それだけここを訪れる日本人が増えているのでしょう。
 ちなみに、「浅川巧の墓はココ」とすぐわかるような日本語地図は現地にもネット上にもありません。わずかな手掛かりをたよりに歩き始めましたが歩いても歩いても辿り着けず「道を間違ったか?」と思った時やっと見つけたのは入口から歩き始めて約40分後でした。(ヌルボ特製のわかりやすい(?)地図はのちほど個別の記事で載せます。)
 ☆ヌルボの提言「浅川巧のことを韓国の人たちに広く知ってもらうことを願うなら、ここに眠る韓国人のことも知るようにしましょう」

 ②東九陵 朝鮮王朝を開いた太祖(李成桂)の陵もある、最大規模の朝鮮王陵
       2年前S氏が行った時は運悪く月曜日で閉園だったので、今回は執念の再挑戦。場所はソウルの東隣の九里市。忘憂里共同墓地最寄り駅の養源駅のひとつ先の九里からバスorタクシーで10分くらい。私ヌルボは、以前大勢で2番目に広い西五陵(約180万㎡)には行ったことがありました。その時はアルコール抜きだったものの、芝生にレジャーシートを敷いてジュース等を飲んだ記憶があるなー。しかし東九陵で注意書きを見ると飲食物の持ち込みはダメ。西五陵もそうなんでしょう、たぶん。日曜日の午後行きましたが、シートを敷いてジュースを飲んでるような人たちはぜーんぜん見なかったぞ。
 したがって、午後1時半から3時間、約190万㎡をただひたすら歩くだけでした(トホホ)。とにかく広いです。[写真上左]が太祖(李成桂)の陵の健元陵。[写真上右]は16代仁祖の継妃・荘烈王妃の陵である徽陵で、朱塗りの鳥居のような門が紅箭(ホンサル)門です。

>【マイナーな博物館・資料館】
 ①洪蘭坡家屋 「故郷の春」や「鳳仙花」で知られる作曲家
       洪蘭坡(ホン・ナンパ)のことはそれなりに知ってはいましたが、とくに→コチラの記事を読んでぜひ行きたくなり、今回1人で行ってきました。場所は慶熙宮の西側で、西大門駅、独立門駅、光化門駅から歩いて行けます。(慶熙宮の東側には1つ前の記事に書いたエムシネマというミニシアターがあります。そこで映画を観てから行きました。)
 行ってみると、金曜午後は開いているはずなのに閉まっていました。しかしドアホンを押して来意を告げると上記記事にあるおじさん(お孫さんの女性の姻戚の方)が開けてくれて、いろいろ説明して下さいました。

 ②警察博物館 たまたま入ったら、子ども連れの家族が大勢
         洪蘭坡家屋を出た後、慶熙宮の入口方面に戻る途中たまたま目に入ったのが警察博物館です。間口が狭く、入口正面に婦人警官っぽい(?)係員が座っているので、ちょっと抵抗感がありましたが(「警察」という言葉だけでもなぜかビビるヌルボ)、入ってすぐ右の部屋が[写真上左]で、子ども連れの家族が何組も来ていてホッとしました(笑)。パパがパトカー(本物じゃないけど)に乗った子どもの写真を撮ったりしています。
 案内板を見ると5階まであるので、まず5階まで上がって順次下って見ていくことにしました。
 その5階は<歴史>関係の展示で、その中に殉職警官のコーナーがあったのですが、[写真上右]の人物を見ると、アラ、1968年の北朝鮮武装ゲリラによる青瓦台襲撃事件(→ウィキペディア)の時に戦死した崔圭植(チェ・ギュシク)鍾路警察署長ではないですか! 昨年(2016年)11月に行った紫霞門峠(チャハムンコゲ)のバス停前の銅像の人物です。(→コチラの記事参照。)
 私ヌルボ、その銅像を見たのもたまたまでしたが、今回も同様。上の画像の横には、彼が殉職した時に着ていた衣服も展示されていました。
 この階のその他の展示物もなかなか興味深いものがいろいろありました。また他の階にも。後で<ソウルナビ>にこの博物館のけっこう詳しい紹介記事があることを知りました。(→コチラ。)
 なお、この西大門駅近辺には、ここ以外にも農業博物館のような穴場的(?)博物館がありますね。4.19革命記念図書館というのもちょっと行ってみたいです。もちろんソウル歴史博物館という大きくて内容も充実した博物館に行ってからの話ですよ。

 この<いきなり総集編(笑)>の②は、【食べ物】【街歩きで見たものいろいろ】と続きます。

 総集編なので<略述>のつもりだったのが、それでも長くなってしまいました。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月15日(金)~9月17日(日)]

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▶やっぱりクストリッツァ監督は格が違う、と思ったのは新作「オン・ザ・ミルキー・ロード」を観ての感想。傑作「アンダーグラウンド」には及ばないにしても、現実と空想、悲劇と喜劇、人間と動物が入り乱れた狂躁の世界は健在。動物もわんさか出てきたかぞ。昆虫を抜いても10種類、かな? 折しも今YEBISU GARDEN CINEMAで<ウンザ!ウンザ!クストリッツァ!2017》という特集をやっていて、その中で「アンダーグラウンド 完全版」というのを前・後編に分けて上映中ですが、計5時間25分なんてねー。〈デジタル・リマスター版〉の3時間でも十分長いのに、どんな物好きな人が観に行くんだろ? (あ、観に行こうかな。)

▶「Viva!公務員」は、イタリア映画歴代興行収入歴代トップを記録したコメディとのことで、格の高さなどぜーんぜん関係ない作品ながらけっこう楽しめました。公務員の問題はほとんど各国に共通なんでしょうね。関係掲示物に載っていたグラフを見ると、2008年OECD加盟国の中で<労働人口に占める公務員の比率>で日本は36ヵ国中低い方から2つ目。(算定の仕方等々の問題はあるようですけど。) そして比率が一番低い国が韓国なんですね。ま、この件については今後の課題。

▶「ビアンカとギター弾き」はフィリピンについていろんなことを考えさせられました。(例の大統領に観てほしい。) 長谷井宏紀監督にとっても主演の女の子(サイデル・ガブテロ)も人生の中での貴重な一作となるでしょう。もちろん完成の直後に亡くなったギター弾きのおじいさんにとっても・・・。

▶伊勢佐木町の横浜シネマリンで9月23日~10月6日<ハートアンドハーツ・コリアン・フィルムウィーク>として「空と風と星の詩人 〜尹東柱の生涯〜」等4作品を上映。東京等で見逃した人はこちらで。(→詳細) ※24日(日)だと鈴木清順監督の<慰安婦映画>「春婦傳」も併せて観られます!

▶7日夜に行ったソウルの行列のできる店・公平洞コムジャンオには店内に昔のポスターが貼られていました。
       右は「愛の望郷 激流を超えて」(1981)。庶民的ないいフンイキ。コムジャンオ(ヌタウナギ)のオゾマシイ姿を知らない方は各自検索してね。
    「朝鮮日報」9月2日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「ウィンド・リバー」
   雪原を覆う悲哀の重さ ★★★★



 「バリー・シール/アメリカをはめた男」
   米国外交秘史の風刺劇 ★★★



 「鬼郷、まだ終わらい物語」
   まだ、こんなに鮮明な傷 ★★☆


 「アンロックト」
   整っているがタイクツ ★★☆


 「鬼郷、まだ終わらい物語」は昨年の「鬼郷」の続編。詳細は→「ハンギョレ」(日本語版)の記事参照。「アンロックト」(仮)は、イギリスのスパイ&アクション。(日本公開未定。) あらすじ等は→コチラの記事参照。他の2作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(9月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) 4月の終わり(韓国)  9.75(4)
②(-) 吾輩は猫である(韓国)  9.44(237)
③(-) おばあちゃんの遠い家(韓国)  9.44(174)
④(-) ベル&セバスチャン  9.44(34)
⑤(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.41(224)
⑥(3) 貯水池ゲーム(韓国)  9.40(1,648)
⑦(-) 女優は今日も(韓国)  9.33(299)
⑧(4) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.26(622)
⑨(1) それにもかかわらず(韓国)  9.22(45)
⑩(9) しまじろうと にじのオアシス」(日本)  9.21(28)

 今回の新登場は①と⑦の2作品です。
 ①「4月の終わり」は、韓国のドラマ&スリラー。古いアパートに公務員試験受験生のヒョンジン(パク・ジス)が引っ越してきます。陰鬱な雰囲気の漂う町で、住民も得体の知れない感じ。隣に住む女子高生のジュヒ(イ・ピンナ)の家庭教師をすることになったヒョンジンは、ジュヒの家庭の事情を耳にし、ジュヒをかわいそうに思います。ある日ジュヒが同じ町内に住む誰かを殺したいと話し、その数日後実際に殺人が起きます。ヒョンジンはジュヒを疑います。一方、このことを聞いた住民センターの社会福祉担当のパク主務官(チャン・ソヨン)は、長い間忘れて過ごしていた1人の子供の顔を思い浮かべながら、古いアパートへと向かいます・・・。原題は「사월의 끝」です。
 ⑦「女優は今日も」は、女優ムン・ソリ自身が監督・脚本・主演を担当して自分自身をモチーフにしたドラマ。ムン・ソリといえばイ・チャンドン監督の「ペパーミントキャンディー」(1999)でデビューし、同監督の「オアシス」(2002)でベネチア映画祭新人女優賞を受賞する等、世界的にも注目されてきた女優ですが、その彼女の監督として初めての長編作品です。短編はこれまでにも作っていますが、本作はそれらを素材に「女優ムン・ソリ」、「生活のムン・ソリ」、「芸術家ムン・ソリ」の3部で構成されています。嫁であり、娘であり、母であり、妻である彼女は働く女性としてとても多忙。一方政治に関わるという側面もあります。そんな彼女の悩みは、外見上のこと。デビュー当時から<キレイじゃない女優>と言われたりして・・・。そしてずいぶん前から本当にやりたい役のオファーがなくなってきたこと。1年に1本出演できるかどうかとのこと。また<演技派女優>という肩書きも単なる中堅女優という名に変わってしまったようで・・・。そんな女優ムン・ソリ自身が、今自力で立ち上がろうとする姿を描きます・・・。原題は「여배우는 오늘도」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ダンケルク  8.55(11)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
④(-) ムーンライト  7.89(9)
⑤(-) ベイビー・ドライバー  7.67(9)
⑥(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑦(-) ウインド・リバー  7.33(6)
⑧(5) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑨(6) エリザのために  7.20(10)
⑩(7) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)

 今回の新登場は⑤と⑦の2作品です。
 ⑤「ベイビー・ドライバー」は、日本では一足早く8月に公開されています。韓国題は「베이비 드라이버」です。
 ⑦「ウィンド・リバー」(仮)は、米・英・カナダ合作のアクション&サスペンス。野生動物の保護管理を専門に行う組織であるFWS(合衆国魚類野生生物局)の職員コリー・ランバート(ジェレミー・レナー)はワイオミング州のネイティブインディアンの保留地にある荒野ウィンド・リバーの真ん中で少女の死体を発見します。FBIは事件の捜査のために新人捜査官のジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)を現地に派遣しますが、不安定な気候と冬の厳しい寒さを甘く見ていたバナーは捜査に難渋し、ランバートに捜査への協力を依頼します。2人は暴力と自然によって荒れ狂う世界と直面しながらも、ネイティブ・アメリカンの村社会の闇に分け入っていきます・・・。韓国題は「윈드 리버」。日本公開は未定のようです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月15日(金)~9月17日(日) ★★★

         ソル・ギョング主演「殺人者の記憶」が2週連続トップ

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・殺人者の記憶法(韓国) ・・・・・・9/06・・・・・・・・・・・483,978・・・・・・・・2,064,004・・・・・・・・16,718 ・・・・・・・・・884
2(34)・・ベイビー・ドライバー ・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・338,250・・・・・・・・・・422,080・・・・・・・・・3,515 ・・・・・・・・・778
3(新)・・バリー・シール ・・・・・・・・・・・・・9/14・・・・・・・・・・・216,676・・・・・・・・・・266,391 ・・・・・・・・2,156 ・・・・・・・・・691
        /アメリカをはめた男
4(2)・・IT/イット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/06・・・・・・・・・・・119,288・・・・・・・・・・809,816 ・・・・・・・・6,701 ・・・・・・・・・481
        “それ“が見えたら、終わり。
5(3)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・・・8/30・・・・・・・・・・・116,680・・・・・・・・1,496,461・・・・・・・・12,400 ・・・・・・・・・235
6(30)・・怪物はささやく ・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・36,298・・・・・・・・・・・46,905 ・・・・・・・・・・375 ・・・・・・・・・349
7(4)・・タクシー運転手(韓国) ・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・・34,661・・・・・・・12,152,948・・・・・・・・95,608 ・・・・・・・・・321
8(6)・・映画かみさまみならい・・・・・・・9/07・・・・・・・・・・・・25,834・・・・・・・・・・120,878 ・・・・・・・・・・930 ・・・・・・・・・164
        ヒミツのここたま 奇跡をおこせ♪テップルとドキドキここたま界(日本)
9(5)・・青年警察(韓国)・・・・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・・23,571・・・・・・・・5,638,957・・・・・・・・44,276 ・・・・・・・・・259
10(8)・・貯水池ゲーム(韓国)・・・・・・・・9/07 ・・・・・・・・・・・20,746・・・・・・・・・・・93,724 ・・・・・・・・・・744 ・・・・・・・・・192
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「殺人者の記憶法」が連続1位といっても、累計動員数はようやく200万人を超えたレベル。累積収入は16,718×100万ウォンつまり大雑把に言って約16億円。「タクシー運転手」は約95億円ということになります。人口が日本の半分以下ということを思えば、日本の映画業界から見るとうらやましい数字かもしれません。
 今回の新登場は2・3・6位の3作品です。
 2位「ベイビー・ドライバー」については上述しました。
 3位「バリー・シール/アメリカをはめた男」は、実在したコロンビアの麻薬密輸パイロットのバリー・シール(1939~1986)の実話に基づいたクライム・スリラー。ニューヨークからワシントン、ワシントンからシカゴへ。民航機1等パイロットのバリー(トム・クルーズ)は顧客を目的地まで安全に運ぶこと以外にどんな楽しみもありませんでした。ところが、ある日彼を訪ねてきたCIAの要員モンティ・シェイファー(ドーナル・グリーソン)によって彼の人生は180度変わり始めます。CIAと組んで武器の密搬出に手を貸し始めたベリーは、わずかな不法行為によって巨額の札束をつかむようになります。だんだん、より大きな犯罪の世界に足を踏み入れるようになった彼は、結局FBI、CIA、ホワイトハウス、そして世界の麻薬組織まで手を伸ばすのですが・・・。韓国題は「아메리칸 메이드」。日本公開は10月21日です。
 6位「怪物はささやく」はアメリカ・スペイン合作のダーク・ファンタジー。日本では6月に公開されています。韓国題は「몬스터 콜(モンスター・コール)」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(12)・・モンスター・コール ・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・・36,298・・・・・・・・・・・・46,905・・・・・・・・・・・・・375・・・・・・・・・349
2(7)・・ウィンド・リバー ・・・・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・・20,723・・・・・・・・・・・・32,304・・・・・・・・・・・・・256・・・・・・・・・330
3(11)・・知らない、ふたり(日本) ・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・・11,462・・・・・・・・・・・・22,586・・・・・・・・・・・・・198・・・・・・・・・・99
4(新)・・熊出没の年賀 ・・・・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・・10,149・・・・・・・・・・・・11,758・・・・・・・・・・・・・・84・・・・・・・・・245
5(1)・・共犯者たち(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・・・4,925・・・・・・・・・・・251,423・・・・・・・・・・・1,972・・・・・・・・・・96

 1~4位がすべて新登場です。
 1位「怪物はささやく」と2位「ウィンド・リバー」については上述しました。
 3位「知らない、ふたり」は、2016年1月一般公開された日本映画、といってもご存じない方が多いかも。日韓の若手俳優7人による恋愛群像劇で、けっこういいフンイキの作品でしたが、韓国のアイドルグループNU'ESTのメンバーが主演格のレンをはじめ出演していたので韓国でも公開されたのでは・・・。韓国題は「좋아해, 너(好きだよ、君が)」です。
 4位「熊出没の年賀」(仮)は、中国の人気アニメシリーズ。今年6月にも「熊出没の年越し」(仮)という作品が公開されていましたが、興行成績がよかったのか、この2015年の正月映画(←たぶん)も公開。主人公の熊の兄弟に相対する人間のロガービッグ(光頭強)はなぜか突然解雇されますが、故郷の父母に正月用のプレゼントをするため森林監視員として新たに働くことになりますが、悪のロボットなるものが現れて森の木をむやみに切り倒すという狼藉を働くのです。これを知ったロガービッグは熊兄弟や森の仲間たちと一緒に悪のロボットを倒すために力を合わせます・・・。韓国題は「부니베어:나무 도둑의 습격」です。

[充実の4泊5日ソウル旅行記] いきなり総集編(笑) ②念願の(?)ヌタウナギ、どでかいパジョン等々にオドロキと感動!(ちょっと大げさ?)

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 →<[充実の4泊5日ソウル旅行記] いきなり総集編(笑) ①忘憂里共同墓地など>

>【いろんな料理を堪能[前編] オドロキもあり、感動もあり 】
 ①公平洞コムジャンオ 雌伏(?)6年、やっと味わったヌタウナギの味は・・・
       私ヌルボがコムジャンオのことを知ったのは2011年読んだ平松洋子「韓国むかしの味」(新潮社)を読んだのが最初。この本については→コチラの記事で書きました。平松さんはその中でコムジャンオの本場・釜山の機張郡で「奇天烈な味に遭遇した」と記しています。[写真右]は火をつけたワラでソイツを黒焼きにしているところ。(うーむ・・・。)  ソウルの鐘閣駅の近くにその専門店公平洞コムジャンオがあります。行列のできる人気店で昨年(2016年)11月にたまたまその前を通った時にも大勢の人が店の前にいました。[写真上右]はその時に撮った写真。見えにくいですが店の前で店員さんが焼いているところです。その時(昨年11月25日)の関連記事は→コチラ。またその翌日には別の所(大林洞)の専門店の店頭の水槽で生きてるコムジャンオを見たので写真だけ撮りました。(→コチラの記事に載せました。)
 ・・・というわけで、長い間気になっていたコイツをできれば今回食べてみるかな?などとS氏にも話したりしていました。
 今回の旅の初日(7日)夕方、小公地下道商街のエースメガネに行ってS氏の親しい友人ともいうべき店主Kさんと再会すると、はからずも「今日は公平洞コムジャンオに行きましょう」。なんという偶然! Kさんによると本店の他に1号~3号店まであるとのこと。(※あとで確認すると鐘閣~鍾路5街に3店ありました。) 「たぶん満席でしょうが・・・」と言いつつも歩いて本店に行ってみると、奇跡のように入ってすぐのテーブルが1つ空いてました! 少し待って出てきたのが[写真上左]。店頭でまず1度焼いたのをここで2度焼きするのです。日本人としてはあのおぞましいヤツをナマから焼くのはちょっと抵抗感があるからねー、・・・といっても、出てきた時からこんなほぼ出来上がりだと何がなんだかわかりません。→<ソウルナビ>も→<コネスト>もこの店のことを詳しく紹介していますが、生きてる姿を載せていないのは<見識>というもの? それでいいと思います(笑)。
 食べてみてすぐの感想は「弾力性がある」です。イカゲソにかなり似ています。
 日本では<ヌタウナギ>というくらいだから、多少はウナギに似ているかなと思ったら全然。ウィキペディアによると、いわゆる「生きた化石」というべき「円口類」としてはヤツメウナギとヌタウナギだけが現生しているが、これらはウナギどころか「狭義の魚類」からも外れていて、脊椎動物としても非常に原始的である、・・・と彼らからすれば差別的な(?)説明がついています。なるほど、たしかに魚類らしからぬ歯ごたえ&味でした。
 「ま、とくに美味いというものでもないですねー」と店を出てからKさんは言ってましたが、私ヌルボとしては長年の宿願が果たせて大満足でした。(※→1つ前の記事に店内の写真がちょっとだけあります。)

 ②元祖ナグネパジョン 回基パジョンマウルの有名店 パジョン1枚の大きさと厚さにビックリ!
       先の記事に書いたように、忘憂里共同墓地は意外に広くて時間がかかってしまい、回基で昼食という目算が大幅に遅れて目当てのこの店に着いたのは午後3時頃。ヌルボ&S氏の2人組以外には客はなく、店の人が準備をしていました。
 この店、つまり元祖ナグネパジョンの場所は、回基駅の北口から西側すぐの<パジョンマウル>にあります。私ヌルボが知ったのは、たぶん一昨年くらいだったか、ネットサーフィンしててたまたま記憶に残りました。とくに印象的だったのは、(どの記事を読んでもおもしろい)<ワッタカッタ!さんのBLOG>中の記事。(→コチラ。) この店の歴史やらメニューやら、実に念入りに書かれています。写真もいっぱい、回基駅からの地図も入っています。これ以上私ヌルボがつけ加えるようなことがありましょうや?(反語)
 で、2人が最初に元祖パジョンとキムチジョンを注文したら、「元祖パジョンはすごく大きいから、2人だとこれ1枚で十分です」と言われたのでその言葉に従いました。そして出てきたのが[写真上左]。なるほど、たしかにでかい! 直径30㎝あるかも。その上厚い! イカ等々の具がいっぱい入っていて、2㎝以上あります。
 トンドンジュを飲みながら、パジョンをほとんど平らげ、次に注文したのがこれも人気メニューのコチュティギム[写真上右]。青唐辛子の中に豚肉等を詰めて揚げたものですが、全然辛くはなく、これまたでかい! 一般に韓国人は日本人よりはるかに大食ですが、それにしても・・・。時間をかけてあらかた食べ終えて店を出る頃はすでに夕方で、他のテーブルには何組かの客が来ていました。
 ※この元祖ナグネパジョンについては、→<コネスト>や→<ソウル情報局>、→コチラのブログ等にも詳しく書かれています。

 コムジャンオのことだけでたくさん書きすぎた(笑)ので、今回はここまでにして、食べ物関係の残りも含めて<いきなり総集編(笑)>はあと1回延長することにしました。

[充実の4泊5日ソウル旅行記] いきなり総集編(笑) ③清涼里のフリで入った貝焼き店はボリューム満点 同地のは大変貌の真っただ中!

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 →<[充実の4泊5日ソウル旅行記] いきなり総集編(笑) ①忘憂里共同墓地など>
 →<[充実の4泊5日ソウル旅行記] いきなり総集編(笑) ②念願の(?)ヌタウナギ、どでかいパジョン等々にオドロキと感動!(ちょっと大げさ?)>

>【いろんな料理を堪能 オドロキもあり、感動もあり[後編]】
 ③明洞ヘムルポチャと70'S PUB フリで入った店でもアタリだった!
       サークル仲間S氏の長所は、誰とでも自然と親しくなれるところ。それもその時だけでなくずっと後までも。今回の旅でも、2年前のわずか10週間の慶熙大短期留学中に知り合った人たちの何人とも再会しました。当時生活していた回基のコンビニのおばさんの店にも手土産を持っていったり(ホントにいいおばさん)、そして<トウミ>(留学生のアシスタントの学生)のHさんとはロッテ百貨店で待ち合わせて明洞に食べに行きました。
 Hさんは中学校の社会科の先生になったという好青年。とくに目的の店があるということでもないので、明洞の街を歩き客引きのお兄さんたちとあれこれ話しながら、結局入ったのは1Fに日本式カレー店あびこがあるビルの2Fにある明洞ヘムルポチャ(명동해물포차)という店。メニューにはいろいろありますがヘムル(海物)というからには海鮮が売りなんだろうとヘムルチャンポンタン1万8千ウォンを注文[写真上左]。(ヘムルタン(海鮮鍋)とどこが違うんだろ?) これが意外と正解で、私ヌルボ、コチュジャンどっさりの鍋物で抵抗感なく美味しいと思って食べたのは初めてかもしれません。
 次の店はそこから近い70'S PUBという、これまたなんとなく入った店。(→ソウルナビ。) 基本ビアバーなのでいろんなビールがあります。そこでツマミとして注文したのがハンチ(한치)のスルメ[写真上右]。これがとても軟らかく、甘みがあって美味! ハンチはヤリイカかなと思ったらケンサキイカ(厳密にはヒラケンサキイカ?)。

 ④ロッテ百貨店九里店B1Fのクムビ デパ地下フードコートでも侮るなかれ! 記憶に残る水冷麺の味
       東九陵に行く途中、「その中には食べる所がない」ということで入ったのがロッテ百貨店九里店。地階だと安く食べられそうという予測通りB1にはいろんな韓国料理に和洋中華等々の店が20店くらい(?)出店しているフードコートがあり、日曜ということもあってか大勢の客でにぎわっていました[写真上左]。トンカツオムライス等、例によってコテコテとしたものが多い中で入ったのはクムビという麺類の店で、ヌルボが食べたのは一番単純な水冷麺[写真上左]。いやあ、これはホントにうまかった! 極細の白い麺はコシがあり、麵つゆの酢の味は強すぎず薄すぎず。これも思わぬ拾い物の昼食でした。(この店、ロッテ百貨店でもこの九里店にしかありません。残念。)

 ⑤清涼チョゲクイ・チム ボリューム満点! たらふく貝焼き三昧
       そして今回、フリで入って一番よかった!というのが東九陵からの帰りに清涼里でチョゲクイ(貝焼き)という看板を見て衝動的に入った店[写真上左]。(「フリ」という言葉、今フツーにわかるのかな?) 店名は清涼チョゲクイ・チム。ホントにポジャンマチャみたいな庶民的なフンイキの店です。中のようすは→コチラコチラや→コチラの写真を参照されたし。基本メニューは、貝を焼く(クイ)のと蒸す(チム)の2通り。貝は、いろんな貝かカキ(この店では굴ではなく석화になっている)の2通り。量は大(3万ウォン)と小(2万ウォン)の2択。  ヌルボ&S氏は、2人で「チョゲクイの大」を1つとソジュ(焼酎)を注文、・・・と、これが先の巨大パジョンの経験が生かされてませんでした(笑)。アジュマがザルから貝をドサッと火の上に乗っけてくれるのですが[写真上左]、とにかくすごいすごいボリューム! この写真に写っている分量は全体の3分の1か4分の1程度です。隣のテーブルを見ると、4人だかで「中」を食べてました。
 また上の写真にはない手のひらよりでかい三角の貝[右画像]があり、訊くとキジョゲ(키조개)とノートに書いてくれました。後で調べると日本ではタイラギというそうです。(周りの知人に尋ねると物知りの人2人が知ってました。) これは焼かずにぶつ切りにして、最後にチゲの具にしていただきました。それにしても、貝だけで満腹したのは初めてです。

>【街を歩いて目に留まったオブジェ 、そして・・・】
 ①やっぱり目に留まる奇抜な(ヘンな?)オブジェの数々
       今回も街を歩いていると目を引くものがいろいろありました。オブジェ関係では、清渓川の広橋の南すぐのビルで見たのが[写真上左]の白雪姫。この手のはまあよくありますが、ビルの角を回り込むと小人たちが何やら担いでます。[写真上右]の2人はトンカチと材木。その前方の小人はスパナを運んでいます。なんで?と思って何のビルかと見ると大宇朝鮮海洋ビル。裏手には大きないかりのオブジェがありました。トンカチや材木で船を造るということ?

 ②どんどん様変わりしていく清涼里駅とその近辺 え、あの<588(オーパルパル)>が!
         上述の貝焼きの店に入る前。清涼里の駅周辺のようすがずいぶん変わっていて、たとえば駅前広場に[写真上左]のような樹々がこんな所に?・・・と見れば樹にあらず。ステンレス製の造形物なんですね。2010年に設置されたとのことなので、その間ヌルボは気が付かなかったってことか? さて清涼里といえば造形物よりもなによりもアララッと驚いたのは、あの有名な風俗街(と→ウィキペディア)の<588(オーパルパル)>。清涼里駅の高い所から見たのが[写真上右]。昨年からの再開発で跡形もなくなくなっちゃったじゃないの! 龍山駅近くにも以前あった<青少年通行禁止区域>一帯がやはり姿を消しましたが・・・。実はこの後その付近を歩いてみると、工事中の区域と隣接してピンクの明かりに照らされた飾り窓の店が1つだけ残っていましたけどね・・・。(最後の1店か?)

 今回の旅は、とくにハズレなしの食事に恵まれたヌルボとしてはこれまでにない旅でした。2回で終わるつもりだった<総集編>も、(B級)グルメ関係につい力が入って3回になってしまいました。
 忘憂里共同墓地等についての<個別編>については(常套句の)そのうちに、ということにします。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月22日(金)~9月24日(日)]

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▶やっぱりクストリッツァ監督は格が違う、と思ったのは新作「オン・ザ・ミルキー・ロード」もさることながら、やっぱり「アンダーグラウンド 完全版」を観ての感想。2番続きでYEBISU GARDEN CINEMAに行って計5時間25分。現実離れした奇天烈な展開の中にちりばめられている寓意は現代にも通じると思った次第です。(あの北朝鮮の体制問題とか、政治的プロパガンダのこととか・・・。)
 ※<ぴあ映画生活>の「アンダーグラウンド」のクチコミの中に「映画に社会に向けて何かメッセージを発したり残したりという役割があるならば、この映画はそれを満たしていて、映画がエンターテイメントでありスリルやドキドキを感じないのであれば意味が無いのであれば、それも満たしている。」という一文。言い得ていると思いました。

▶上述のYEBISU GARDEN CINEMAで23日からオススメの韓国映画「わたしたち」の上映が始まっています。2016年の東京フィルメックスでトリプル受賞を果たした注目作。詳しくは→公式サイト参照。上映館のリストを見ると、全国で18都道府県か。うーむ・・・。
ここにあったチラシの中に「ぼくの名前はズッキーニ」というのがありました。韓国では今年3月公開で、当ブログでは「ズッキーニとよばれて」と仮題をつけていたフランス・スイス合作のストップモーションアニメで、韓国では評論家等からも高評価を得ていた作品です。公開日はいつなのかみると、これが来年2月10日とは! 韓国より遅いのはいつものことですが、それにしても遅いゾ!

▶<コリアン・シネマ・ウィーク2017>は10月26日(木)~11月1日(水)の情報がすでに公表されています。上映作品は「灰の花」「トンネル 闇に鎖された男」「歩く女王」「LUCK-KEY/ラッキー」「グッバイ・シングル」の5作品。詳細は韓国文化院のサイト(→コチラ)からです。応募期間は10月16日(月)まで。

▶伊勢佐木町の横浜シネマリンで9月23日~10月6日<ハートアンドハーツ・コリアン・フィルムウィーク>として「空と風と星の詩人 〜尹東柱の生涯〜」等韓国映画4作品を上映。東京等で見逃した人はこちらで。(→詳細)
     「朝鮮日報」9月23日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」
  正直な正統殺人推理劇 ★★★
 「ブラッズ・ステイタス」
  全てを持つのは不可能 ★★☆
 「チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」
  明るくて純粋で美しく ★★☆
 「ザ・ロスト・シティ・オブ・Z」
  19世紀の東洋の幻想 ★★☆
  「ブラッズ・ステイタス」はブラッド・ピット製作の新作コメディですが、主人公の名はブラッド・スローンでベン・スティラーが演じています。日本公開は未定、かな? 「チア☆ダン」は韓国でも好評。やはり広瀬すずの人気大。日本に来て観たという人もいるようです。他の2作品は後の記事中で紹介しています。「IT/イット」の10字評の訳は、どう考えても10文字には収まらず。残念。
         ★★★ NAVERの人気順位(9月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) 4月の終わり(韓国)  9.64(14)
②(3) おばあちゃんの遠い家(韓国)  9.44(174)
③(5) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.41(224)
④(-) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.36(3,169)
⑤(6) 貯水池ゲーム(韓国)  9.35(1,955)
⑥(7) 女優は今日も(韓国)  9.29(470)
⑦(8) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.26(625)
⑧(-) モーディー  9.20(2,296)
⑨(-) インビジブル・ゲスト 悪魔の証明  9.19(517)
⑩(-) 共犯者たち(韓国)  9.12(4,464)

 今回の新登場は④「アイ・キャン・スピーク」と⑨「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」の2作品ですが、いずれについても後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(3) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
③(-) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7.75(8)
④(5) ベイビー・ドライバー  7.67(9)
⑤(7) ウインド・リバー  7.33(6)
⑥(-) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑦(8) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑧(-) ザ・ビガイルド  7.00(8)
⑨(-) 恋物語(韓国)  7.00(7)
⑩(-) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)

 今回の新登場は⑥「アイ・キャン・スピーク」だけですが、この作品については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月22日(金)~9月24日(日) ★★★

         新機軸の<慰安婦映画>「アイ・キャン・スピーク」が1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・アイ・キャン・スピーク(韓国)・・9/21 ・・・・・・・・・・607,696・・・・・・・・・・726,522・・・・・・・・・5,869 ・・・・・・・1,140
2(1)・・殺人者の記憶法(韓国) ・・・・・・9/06・・・・・・・・・・・214,570・・・・・・・・2,473,635・・・・・・・・19,979 ・・・・・・・・・678
3(2)・・ベイビー・ドライバー ・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・154,313・・・・・・・・・・718,187・・・・・・・・・5,899 ・・・・・・・・・551
4(5)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・・・8/30・・・・・・・・・・・・55,475・・・・・・・・1,597,219・・・・・・・・13,241 ・・・・・・・・・216
5(3)・・バリー・シール ・・・・・・・・・・・・・・9/14・・・・・・・・・・・・41,424・・・・・・・・・・385,882・・・・・・・・・3,065 ・・・・・・・・・438
        /アメリカをはめた男
6(新)・・インビジブル・ゲスト・・・・・・・・・9/21 ・・・・・・・・・・・35,722・・・・・・・・・・・44,463 ・・・・・・・・・・372 ・・・・・・・・・232
        悪魔の証明
7(4)・・IT/イット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/06・・・・・・・・・・・・30,568・・・・・・・・・・872,922 ・・・・・・・・7,211 ・・・・・・・・・240
        “それ“が見えたら、終わり。
8(新)・・ザ・ロスト・シティ・オブ・Z ・・・・9/21 ・・・・・・・・・・・27,149・・・・・・・・・・・35,565 ・・・・・・・・・・280 ・・・・・・・・・398
9(8)・・映画かみさまみならい・・・・・・・9/07・・・・・・・・・・・・12,086・・・・・・・・・・135,287 ・・・・・・・・1,043 ・・・・・・・・・122
        ヒミツのここたま 奇跡をおこせ♪テップルとドキドキここたま界(日本)
10(6)・・怪物はささやく ・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・11,041・・・・・・・・・・・75,100 ・・・・・・・・・・592 ・・・・・・・・・182
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 9月30日~10月9日の10連休を前に、観客動員数はちょっと低調。注目は1位の「アイ・キャン・スピーク」で、ちょっとコミカルな要素のあるという新機軸の<慰安婦映画>です。
 今回の新登場は1・6・8位の3作品です。
 1位「アイ・キャン・スピーク」は、韓国の、これまでとはかなり変わった<慰安婦>関係のドラマ。町中をかき乱しながら、なんと8千件に達する苦情を役所に申し入れて鬼ばあさんと呼ばれるオクブン(ナ・ムニ)。20年間誰も止めることができなかった彼女の前に現れたのは原則主義の9級公務員ミンジェ(イ・ジェフン)でした。2人の間に緊張感が漂います。そのオクブンは苦情受付と同じくらい熱心に英語を勉強していましたがなかな上達しません。そこで彼女はネイティブスピーカーレベルの英語を駆使するミンジェに先生になってほしいと頼みます。そのやりとり結果、全然似合わないようだった2人の英語の授業が始まると、徐々に相互理解も深まり、親しくなっていきます。オクブンが英語を学ぶ理由が何か、ミンジェはずっと気になっていました。ところがある日、彼はそのわけを知ります。それはなぜ彼女が英語でぜひとも話したいことがあったからなのです・・・。・・・と、ここまででこの作品がなんで<慰安婦映画>なのか、およそ見当はつきますね? →「中央日報(日本語版)」の記事にはもう少し先まで書かれています。原題は「아이 캔 스피크」です。
 6位「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」は、スペインの犯罪&ミステリー。殺人容疑で起訴された実業家ドリア(マリオ・カサス)のもとに敏腕の女性弁護士グッドマン(アナ・ワヘネル)が訪ねてきます。彼らは3時間後に開始される裁判に向けて事件の再検証と反証の準備を進めていきます。ドリアは不倫相手ローラ(バルバラ・レニー)との密会中に、事故でダニエルという青年を死なせてしまっていました。死体を湖に沈めて隠蔽を図ったものの、ダニエルの父親はドリアを疑ってつきまといます。その後ドリアとローラは山奥のホテルに誘い出され、そこでまた事件が起きます。裁判はドリアが圧倒的に不利な状況にも関わらず、グッドマンはドリアを無罪にできると言うのですが・・・。日本では今年3月<シネ・エスパニョーラ2017>で上映されましたが、一般公開は未定のようです。韓国題は「인비저블 게스트」です。
 8位「ザ・ロスト・シティ・オブ・Z」(仮)は、デヴィッド・グランによるノンフィクションを原作としたアメリカのドラマ&アクション。製作会社の経営者でもあるブラッド・ピットがプロデューサーとして関わっている作品だそうです。20世紀初頭のイギリス人の探検家パーシー・フォーセット(チャーリー・ハナム)は、アマゾンの奥地に伝説の古代都市があると信じていました。その古代文明を彼は人類の歴史の最後のパズル「Z」と呼んで探査に熱を上げましたが、予期せぬ事故にたびたび見舞われながらもあきらめることなく「Z」の探査にこだわり続け、その情熱は徐々に狂気に変わっていきます。そして、最後の探査という決意で息子ジャック(トム・ホランド)と共にアマゾンのジャングルに再び入っていきますが・・・。フォーセット(1867~?)は実在の人物で、1925年に消息不明となったとか。で、この作品は「彼は何かを発見できたのか ?」「どんな最期を迎えたのか ?」という残された謎に一つの解答を提示している、とのことです。(→町山智浩氏の話がすごく詳しく、おもしろい。) 韓国題は「잃어버린 도시(失われた都市)」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・インビジブル・ゲスト 悪魔の証明・・9/21・・・・・・・・・35,722 ・・・・・・・・・・・44,463・・・・・・・・・・・・・372・・・・・・・・・232
2(新)・・ザ・ロスト・シティ・オブ・Z・・・・・・・9/21 ・・・・・・・・・・・・27,149・・・・・・・・・・・・35,565・・・・・・・・・・・・・280・・・・・・・・・398
3(1)・・モンスター・コール ・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・・11,041・・・・・・・・・・・・75,100・・・・・・・・・・・・・592・・・・・・・・・182
4(2)・・貯水池ゲーム(韓国) ・・・・・・・・・・・9/07 ・・・・・・・・・・・・・9,780・・・・・・・・・・・114,570・・・・・・・・・・・・・906・・・・・・・・・142
5(11)・・キム・グァンソク(韓国) ・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・・・8,241・・・・・・・・・・・・57,657・・・・・・・・・・・・・456・・・・・・・・・・51

 1位「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」と2位「ザ・ロスト・シティ・オブ・Z」(仮)の2作品が新登場ですが、いずれについても上述しました。

 日韓の姉妹都市(現在163組) その由縁は?

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 2017年9月現在、韓国と姉妹提携をしている自治体(都道府県・市区・町村)は合計163あります。おそらく、おおかたの日本人はその多さに驚くのでは?
 国別の多い順に10位までみると、1位=アメリカ(449) 2位=中国(364) 3位=韓国(163) 4位=オーストラリア(108) 5位=カナダ(70) 6位=ブラジル(57) 7位=ドイツ(53) 8位=フランス(52) 9位=ロシア(45) 10位=ニュージーランド(43) ※台湾は13位で22。

 こうした数をみると、たしかに韓国は多いですね。姉妹都市が1つもない県は岩手・福島・群馬・栃木・長野・三重・徳島・沖縄の8県だけです。
 ちなみに、北朝鮮との姉妹都市はありません。が、以前はありました。水木しげるの出身地として知られる鳥取県境港市で、元山市と1992~2006年姉妹都市でした。1978年8月北朝鮮から初の貨物船(例の)万景峰号が入港したり、以後も多くの朝鮮船舶が往来して、2003年には延べ408隻が北朝鮮のカニなどを届け、中古の自転車やタイヤ、冷蔵庫などを朝鮮に持ち帰っていたとのことです。その姉妹都市提携に終止符が打たれたのはもちろん日朝関係の悪化。この件は深入りすると長くなりそうなので、参考として→コチラコチラの記事を紹介するに止めます。

 韓国との姉妹提携がなぜこんなに多いのか? ・・・は問うまでもありません。昔からさまざまな交流があり、現在もすぐ行き来できるという利点を生かして、たがいに共通点を持つ自治体間で知識・技術その他有益な諸情報のやりとりをしているということです。

 163の事例の中で、日韓の両都市の名前を見ただけでその提携理由がわかるものもあります。たとえば・・・
  ・東京都と、ソウル特別市 ・・・ 首都
  ・下関市(山口県)と、釜山広域市 ・・・ 関釜連絡船
  ・奈良市と、慶州市 ・・・ 古都。(慶州は新羅の都)
 ・・・といったところ。

 この記事のネタ元は<自治体国際化協会>のサイト中の→コチラや→コチラなどのページです。個別に、<提携の動機及び経過>等についても記されています。
 それらを読むと、たまたまその市に住んでいた相手国の人の出身地だったことが機縁で、とか、議員が訪韓した時に会った人の縁で等々のわりといいかげんな(?)縁で姉妹都市になった例も多数ありますが、第三者にとっては意外な共通点を有する町同士の結びつきもあり、なかなか興味深いものがあります。
 たとえば、東京では5つの区がソウル市の区と姉妹提携していますが、荒川区だけは済州市と姉妹提携をしています。その理由は?と問うと、私ヌルボの友人の1人はノーヒントで即答したのでちょっと驚きました。「区内に済州島出身者が多く在住しているから」なのだそうです。

 今回は163の事例中から地理や歴史の勉強にもなりそうな20の事例をピックアップして、その共通点は何か?をテスト問題風にしてみました。難易度は・・・よくわかりません。日本の自治体名だけを見て見当がつきそうなものが8つほどはあるので、半分できれば一応合格としますか。韓国側で日本人に知られているのは、浦項(ポハン)、平昌(ピョンチャン)、あとはちょっと離れて蔚山(ウルサン)、利川(イチョン)といったとこですかねー?

 ※正解は( )の部分を範囲指定すれば現れます。

日本の自治体韓国の自治体正解[選択肢]姉妹都市成立の主な理由①瀬戸市(愛知県)利川市(京畿道)(コ)ア=2002FIFAワールドカップの時の開催地としては最小の都市
イ=[日]旧帝国海軍で現在は海上自衛隊の拠点。[韓]海軍の軍港都市。<海軍桜>の名所。(2010年合併鎮海市から改称)。
ウ=[日]加藤清正のお膝元。[韓]清正が築いた倭城がある。
エ=[日]氷ノ山スキー場と、竜平スキー場がある。
オ=[日]史跡「伝王仁墓」の所在地。[韓]王仁博士の生誕地といわれる。
カ=大製鉄所を中心とした臨海工業都市。
キ=伝統行事として闘牛が行われている。
ク=[日]江田船山古墳の所在地。[韓]武寧王陵の所在地。出土品(履・耳飾など)が類似。
ケ=カニの特産地。
コ=伝統的な陶磁器の生産地。
サ=炭鉱都市。
シ=[日]英彦山の開闢の伝説の地。[韓]その伝説と共通性のある韓民族の壇君神話に関係がある魔尼山の所在地。
ス=[日]朝鮮通信使の寄港地。(2004年牛窓町が合併により市に。) [韓]江戸初期朝鮮通信使の礎を築いた松雲大師の生誕地。
セ=茶の特産地。
ソ=国の無形文化財の大綱引きが行われている。
タ=梨の特産地。
チ=[日]孤児たち3千人を育てた田内千鶴子さんの出身地。[韓]孤児院の所在地。
ツ=[日]白村江の戦(663年)百済に多数の援軍を送った地。[韓]当時の百済の本拠地。
テ=[日]日本の統治期に朝鮮の植林に携わりながら朝鮮の陶磁器を研究紹介した浅川巧の生地。[韓]浅川巧が訪れていた林業試験場の出張所があった所。
ト=干潟で知られ、[日]ガタリンピック、[韓]マッドリンピックというイベントを開催。②倉吉市(鳥取県)羅州市(全羅南道)(タ)③越前町(福井県)盈徳郡(慶尚北道)(ケ)④静岡県忠清南道(ツ)⑤瀬戸内市(岡山県)密陽市(慶尚南道)(ス)⑥赤平市(北海道)三陟市(江原道)(サ)⑦枚方市(大阪府)霊岩郡(全羅南道)(オ)⑧添田町(福岡県)仁川広域市江華郡(シ)⑨狭山市(埼玉県)統営市(慶尚南道)(セ)⑩福山市(広島県)浦項市(慶尚北道)(カ)⑪熊本市(熊本県)蔚山広域市(ウ)⑫大仙市(秋田県)唐津市(全羅南道)(ソ)⑬呉市(広島県)昌原市(慶尚南道)(イ)⑭高知県全羅南道(チ)⑮若桜町(鳥取県)平昌郡(江原道)(エ)⑯北杜市(山梨県)抱川市(京畿道)(テ)⑰鹿島市(佐賀県)高興郡(全羅南道)(ト)⑱和水町(熊本県)公州市(忠清南道)(ク)⑲鹿嶋市(茨城県)西帰浦市(済州南道)(ア)⑳徳之島3町(鹿児島県)清道郡(慶尚北道)(キ)
【付記】
①利川市は、瀬戸市の他に、信楽焼で知られる甲賀市(滋賀県)とも姉妹提携している。また波佐見焼の波佐見町(長崎)は高麗青磁発祥の地の康津郡(全羅南道)と姉妹提携している。
④この件については、先日(2017年9月23日)の毎日新聞(東京)の<日韓つなぐ自治体交流 川勝平太・静岡県知事と李俊揆・駐日韓国大使>という記事(→コチラ)で知りました。同県には朝鮮通信使ゆかりの清見寺もあり、日韓の交流・親善の場とされている。
⑤牛窓に伝わる唐子踊りは朝鮮通信使伝来とされている。
⑦私ヌルボ、2015年11月枚方市でちょうど交流行事が開かれた日に行きました。→関係記事
⑩[日]JFEスチール西日本製鉄所と、[韓]POSCO。
⑪明・朝鮮連合軍(5万5千)が日本の籠城軍(1万)を取り囲んだ絵はよく知られる(?)。(→コチラ参照。)
⑫薩摩川内市(鹿児島県)と、昌寧郡(慶尚南道)も綱引きの縁で姉妹提携をしている。
⑭「木浦の母」とよばれた田内千鶴子(1912~68)の伝記映画に、日韓合作の「愛の黙示録」(1997.石田ゆり主演)がある。
⑮[韓]もちろん2018冬季五輪の開催地。

 全体的に、特産物関係が多いですね。上記以外では、ニンニクの特産地という田子町(北海道)と瑞山市(忠清南道)というのもありました。
 歴史や伝説の結びつきも、他にいくつかありました。7世紀白村江の戦の後百済から亡命した鬼室集斯を祠る鬼室神社がある日野町(滋賀県)と、鬼室集斯の父の鬼室福信を祠る恩山別神堂がある扶余郡恩山面(忠清南道)との姉妹提携等々。
また、産業等の現代的な共通項もあります。玄海町(佐賀県)と釜山広域市機張郡、そして御前崎市(静岡県)と蔚珍郡(慶尚北道)。これらはいずれも<原発の町>です。

【蛇足ながら・・・】
 以下は私ヌルボの体験的日韓姉妹都市の話です。
・10数年前だったか、川崎市と富川市の間の高校生交流の催しにちょっと関わったことがありました。その少し前に川崎市と富川市が姉妹都市ということを知ってなるほどと思いました。富川は、首都の大都市と、大きな港町の間のベッドタウンです。すると横浜市と仁川市も姉妹都市なのかなと思ったら少し格下(?)の友好都市。仁川市の姉妹都市は神戸市でした。(空港がらみで仁川市と成田市も姉妹都市です。成田市はお寺(新勝寺)がらみで内蔵寺のある井邑市とも姉妹都市になっています。)
・2008年全州に行った時、日本語の堪能な市の職員のBさんという方と話す機会があり、全州が金沢と姉妹都市だと聞きました。ともに歴史・文化の伝統がある地方の中心都市で、川崎-富川以上にナットクしました。
・今年(2017年)7月、友人から声をかけられ、山梨県北杜市の浅川伯教・巧兄弟資料館に行ってきました。こじんまりとしていますが、展示内容はとても密度の濃い資料館で、館長さんからもいろんなお話を聞くことができて幸運でした。その時に、北杜市の姉妹都市とその経緯等についても知りました。それが私ヌルボが今回の記事を書いた直接的な契機です。 ※今月初めのソウル旅行で浅川巧の墓のある忘憂里共同墓地を訪ねたのもそれがきっかけです。(→関係記事。)
・数十年前の学生時代に行った石塔寺(いしどうじ)にある石造三重塔(阿育王塔)の縁で、所在地の東近江市(滋賀県)が、よく似た長蝦里三層石塔のある扶余郡場岩面(忠清南道)と姉妹提携していることは今知りました。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月29日(金)~10月1日(日)]

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▸韓国は9月30日から秋夕連休に入りました。それも10連休という超大型連休。映画業界も稼ぎ時ということで、強力ラインナップを打ち出しています。
 9月29日の「朝鮮日報」に、その興行成績の予測記事が大きく載っていました。
 【 左から「南漢山城」(10月3日~)、「キングスマン: ゴールデン・サークル」(9月27日~)、「アイ・キャン・スピーク」(9月21日)。】
 見出しは「英国産スパイ、‘秋夕は時代劇’興行という公式を飛び越えるか?」ですが、結果ははたして? 過去5年の秋夕1位ヒット作も載っています。2012年=「王になった男」(1232万)、2013年=「観相師」(913万)、2014年=「タチャ 神の手」(401万)、2015年=「王の運命-歴史を変えた八日間-」(624万)、2016年=「密偵」(750万)と見ると、やっぱり時代劇? そしてあいかわらずソン・ガンホとイ・ビョンホン? 今年ソン・ガンホは夏に「タクシー運転手」というメガヒットを飛ばしているから、秋夕はビョン様の「南漢山城」か? ただ「朝鮮日報」には各作品の弱点も書かれていて、この作品には「複雑な今の時局に、暗いドラマを観たいか?」って、そりゃそうだな。※内容は後述。

▸この1週間はいろいろ忙しくて映画館には行けず・・・と書き始めてなんとなく映画館情報を見ると、109シネマ川崎で21:30~23:15に「ソウル・ステーション/パンデミック」の上映があるではないの。「行こうと思えば行けるな」という考えが「行くゾ」に代わるまで3分とかからなかったです、はい。そのため、この記事の完成が何時間か遅れました。このアニメはなかなか以上の高評価がついている「新感染 ファイナル・エクスプレス」の前日談ですが、コチラは<ぴあ映画生活>では55点と対照的な低評価。韓国社会の問題が(いかにも、いった感じで)描かれたりしていて、思ったほどには悪くはなかったですが、「新感染」のような感動的シーン&エピソードが乏しいので点数が低くなるのもむべなるかな、です。
    「朝鮮日報」9月30日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「キングスマン:ゴールデン・サークル」
   スマートな活劇の続編 ★★★☆



 「20センチュリー・ウーマン」
   美しかったね、当時は ★★★




 「バースデーカード」
   大切な物は常に近くに ★★☆


 上記3作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(10月3日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) 扮装(韓国)  9.60(55)
②(-) ナッツジョブ サーリー&バディのピーナッツ大作戦! 2  9.58(31)
③(-) テンポガールズ(韓国)  9.48(50)
④(-) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.46(120)
⑤(-) ぼくと魔法の言葉たち  9.44(27)
⑥(3) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.41(224)
⑦(4) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.37(6,370)
⑧(5) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(2,370)
⑨(7) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.26(633)
⑩(-) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.21(531)

 ①~⑤の上位5作品が初登場というのは当ブログ初めてのことです。
 ①「扮装」は、韓国のドラマ。売れない演劇俳優だった男性ソンジュン(ナム・ヨヌ.監督も担当)が、ある日世界的に有名な性的少数者の演劇「ダーク・ライフ」の主人公に抜擢され、一躍スターダムに登ります。ソンジュンは、自分の性的アイデンティティとは異なる性的少数者を演じるために性的少数者の集まりに参加し、クラブにも通い、役作りのために最善を尽くします。しかし、思いも寄らなかった事件によってソンジュンは簡単には終わらない人生の舞台に上がることになります・・・。原題は「분장」です。
 ②「ナッツジョブ サーリー&バディのピーナッツ大作戦! 2」(仮)は、日本でも2015年に公開された米・カナダ・韓国合作のファミリー・アニメの続編。前作でピーナッツ取りに成功した後悠々と生活を楽しんでいたリスのサーリーとネズミのバティたち。ところがある日、突然ピーナッツ店が爆発するとは! サーリーと友人は仕方なくリバティ公園に戻りますが、ここも悪徳市長の遊園地建設計画的により破壊される危機に。サーリーたち、はたしてどうする? 韓国題は「넛잡 2」です。
 ③「テンポガールズ」は、韓国のドキュメンタリー。韓国語では<構造調整>、つまりリストラの始まった造船所への就職を準備中の巨済島の女学生の中で、彼らとは違う夢を追っている女学生たちがいます。その夢とはダンススポーツ。タイトルの<テンポ>の<テン>はダンスの<ダン>、<ポ>はスポーツの<ポ>を強めた音。はたして彼女たちの挑戦は成功するのでしょうか? 原題は「땐뽀걸즈」です。
 ④「再び生まれ変わっても、私たち」は、韓国のドキュメンタリー。チベット人の9歳の少年アントゥは、前世を憶えている、ちょっと特別なランポチェ(転生による生き仏)。そのアントゥのために、師匠のウルギャンは自らの全てを投げ打って献身しています。何度も冬を共に過ごし、人生の同伴者となった2人は、新しい春に向かって旅立つ決意をするのですが・・・。原題は「다시 태어나도 우리」です。
 ⑤「ぼくと魔法の言葉たち」は、自閉症のため2歳で言葉を失ってしまった少年が家族の愛情に支えられ、大好きなディズニー・アニメを通じて言葉を取り戻していくというドキュメンタリー。日本では今年4月に公開されていて観た人の評価もけっこう高いのにさして話題にもならなかったようなのは作品の認知度の問題? 韓国題は「인생을 애니메이션처럼(人生をアニメーションのように)」です。。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(2) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
③(3) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7.75(8)
④(4) ベイビー・ドライバー  7.67(9)
⑤(-) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑥(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑦(5) ウインド・リバー  7.33(6)
⑧(6) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑨(7) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑩(-) 夢のジェーン(韓国)  7.00(8)
⑩ザ・ビガイルド  7.00(8)

 今回の新登場は⑤「南漢山城」だけです。17世紀初め、中国では明が衰えを見せ、女真族の後金が台頭してきます。そして1636年、後金の太宗ホンタイジは清王朝を樹立し皇帝に即位します。その清が朝鮮に臣従するよう要求すると、朝鮮の朝廷では主戦論が大勢を占め、仁祖(パク・ヘイル)は要求を拒絶して清と対峙します。10万の兵が朝鮮に侵入し漢城に向けて進撃すると、仁祖は江華島へ逃れようとしますが清軍に道をふさがれ、やむなく1万3千人の将兵と共に立て籠った城が南漢山城でした。寒さと空腹、絶対的な軍事的劣勢の中、まさに四面楚歌・孤立無援の状況の中で大臣たちの意見も激しく対立します。一時の恥辱に耐えても国と民を守るというチェ・ミョンギル(イ・ビョンホン)と、最後まで戦うことを主張するキム・サンホン(キム・ユンソク)。清の無理な要求と圧迫はさらに強まり、仁祖の焦燥は深まるばかりです。その47日間の物語。・・・って、何かカタルシスとか感動がどこかに見いだせるのでしょうか? 結局は、屈辱的な和議(三田渡の盟約)を結んでオランケ(野蛮人)と蔑視していた女真に膝を折ることになるのですが・・・。原題は「남한산성」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月29日(金)~10月1日(日) ★★★

         「キングスマン」の続編が予想通り1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(69)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・9/27・・・・・・・・・1,584,335 ・・・・・・・・2,350,509・・・・・・・・18,908 ・・・・・・・1,677
        :ゴールデン・サークル
2(1)・・アイ・キャン・スピーク(韓国)・・・9/21 ・・・・・・・・・・549,428・・・・・・・・1,649,343・・・・・・・・12,768 ・・・・・・・・・937
3(51)・・映画 妖怪ウォッチ・・・・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・81,951 ・・・・・・・・・・93,111 ・・・・・・・・・・688 ・・・・・・・・・485
        空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(日本)
4(2)・・殺人者の記憶法(韓国)・・・・・・・・・9/06 ・・・・・・・・・・・72,797・・・・・・・・2,622,939・・・・・・・・21,110 ・・・・・・・・・460
5(21)・・レゴ®ニンジャゴー ザ・ムービー・・9/28・・・・・・・・67,100 ・・・・・・・・・・75,054 ・・・・・・・・・・566 ・・・・・・・・・458
6(3)・・ベイビー・ドライバー ・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・35,954 ・・・・・・・・・801,602・・・・・・・・・6,534 ・・・・・・・・・305
7(4)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・・8/30 ・・・・・・・・・・・30,440・・・・・・・・1,645,640・・・・・・・・13,570 ・・・・・・・・・162
8(52)・・ちいさなプリンセス ソフィア・・9/28 ・・・・・・・・・・16,574 ・・・・・・・・・・17,783 ・・・・・・・・・・126 ・・・・・・・・・129
        :神秘の島
9(6)・・インビジブル・ゲスト・・・・・・・・・・9/21 ・・・・・・・・・・・16,514 ・・・・・・・・・・81,574 ・・・・・・・・・・656 ・・・・・・・・・109
        悪魔の証明
10(12)・・キム・グァンソク(韓国)・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・14,888 ・・・・・・・・・・82,945・・・・・・・・・・654・・・・・・・・・・129
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 冒頭に書いたように9月30日から10連休に突入。観客動員数はとみると、3位以下はアレレ?のひくい数字。大勢の人たちは連休の最初は郷里に向かう大渋滞の車中で過ごしたのでしょうか?
 今回の新登場は1・3・5・8位の4作品です。
 1位「キングスマン:ゴールデン・サークル」は、世界で4億ドル超の興行成績を記録し、日本でも2015年に公開されヒットしたイギリスのスパイ・アクション「キングスマン」の続編です。世界の安全に守るため任務を遂行してきた国際情報組織キングスマンですが、ある日国際犯罪組織ゴールデン・サークルによってキングスマン本部が無惨に破壊されてしまいます。エグジー(タロン・エガートン)とマーリン(マーク・ストロング)は、キングスマン<最後の日>規約に基づいて発見されたウイスキーのボトルからキーワードを得て、兄弟組織であるアメリカのスパイ組織ステーツマンの存在を知ります。全世界を掌握するために脅威的なビジネスを推進しているゴールデン・サークルとその首長ポピー(ジュリアン・ムーア)。彼らの計画を食い止めるためのキングスマンとステーツマンの作戦が始まります・・・。あ、ハリー(コリン・ファース)は今回も主役として最初に名前が出てるからには当然活躍するのでしょうね。韓国題は「킹스맨:골든 서클」です。
 3位「映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!」は、韓国でも昨夏の前作に続いて公開。・・・って、私ヌルボは例によって語る資格ナシ。韓国題は「잃어버린 도시(失われた都市)」です。
 5位「レゴ®ニンジャゴー ザ・ムービー」は、日本でも9月30日公開されています。韓国題は「레고 닌자고 무비」です。
 8位「ちいさなプリンセス ソフィア:神秘の島」(仮)は、ディズニーのアニメ。日本では<ディズニーチャンネル>で放映されてきた「ちいさなプリンセス ソフィア」中の新作のようですが、未放映なのかな? 全世界を冷たいクリスタルに変えようとするクリスタル・マスターから魔法を守らなければならないソフィアとアンバーが、新しい友人たちとともに妖精たちの島など神秘の島々へ向かうファンタジー大冒険、とのことです。韓国題は「리틀 프린세스 소피아: 신비한 섬」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・インビジブル・ゲスト 悪魔の証明・・9/21 ・・・・・・・・16,514・・・・・・・・・・・・81,574・・・・・・・・・・・656・・・・・・・・・109
2(5)・・キム・グァンソク(韓国) ・・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・14,888・・・・・・・・・・・・82,945・・・・・・・・・・・654・・・・・・・・・129
3(56)・・20センチュリー・ウーマン・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・6,356・・・・・・・・・・・・11,378・・・・・・・・・・・・89・・・・・・・・・・96
4(43)・・バースデーカード(日本) ・・・・・・・・9/28 ・・・・・・・・・・・3,273・・・・・・・・・・・・・4,731・・・・・・・・・・・・37・・・・・・・・・・81
5(3)・・モンスター・コール・・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・2,780・・・・・・・・・・・・82,912・・・・・・・・・・・649・・・・・・・・・・38

 3・4位の2作品が今回の新登場です。
 3位「20センチュリー・ウーマン」は、日本ではすでに今年6月公開されています。韓国題は「우리의 20세기(私たちの20世紀)」です。
 4位「バースデーカード」は昨年10月橋本愛と宮崎あおいが娘・母役で初共演した作品ですが、私ヌルボは観てないのでなんとも・・・。韓国題は「해피 버스데이(ハッピー・バースデー)」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [10月6日(金)~10月8日(日)]

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▸今朝観てきた「おクジラさま ふたつの正義の物語」は期待通りの、なかなか良いドキュメンタリー。<どっちつかず>という立場に立たされることが多い私ヌルボ、とくに共感を覚えました。欧米その他で熱心に反捕鯨運動に取り組んでいる皆さんにぜひ観てほしいです。

▸韓国の映画興行のかき入れ時の秋夕(チュソク)、それも10連休という超大型連休が終わりました。前週の記事でも書いた3作品「南漢山城」「キングスマン: ゴールデン・サークル」「アイ・キャン・スピーク」が後述のように週末の動員数ランキングの4位までに入っています。で、1位は本命の「南漢山城」なのですが、2位の「犯罪都市」はたぶん大方の予測以上の好成績で、ネチズンの評価も高く、また8・9日の動員数は「南漢山城」を上回っています。累積動員数ではまだ開きはありますが、そのうち逆転1位の目もなきにしもあらず、かもしれません。

▸その「犯罪都市」は暴力団掃討作戦の実話がモチーフとのことですが、気になるのは、その暴力団のボスがハルビンからやってきた中国朝鮮族ということ。今夏のヒット作「青年警察」でも家出少女を拉致して卵子を強制的に取り出して売買する朝鮮族の暴力団員たちが登場していて、それに対して韓国在住の朝鮮族たちが抗議の声を上げていました。(→コチラ参照。) これまでも「哀しき獣」「コインロッカーの女」等で共通する内容がありました。その朝鮮族のソウル内の集住地域が大林洞(テリムドン)で、「青年警察」の舞台にもなっています。ところが、このような抗議に対して、→コチラの記事によると「朝鮮族に冷ややかな声が大勢を占めている」とか。とすると社会的な問題じゃないかと私ヌルボは思うのですが・・・。(昨年11月大林洞に行ってきた時の過去記事は→コチラ。羊肉の串焼きと犬肉料理店が目につきます。)

▸これから公開予定の韓国映画で、一番の期待は昨年の秋夕の圧倒的勝者「密偵」。11月11日から全国ロードショーです。
 そして個人的に気になっているのが10月21日公開の「我は神なり」というアニメ。韓国公開は2013年で、観客動員数2万2千人と全然ヒットしなかったのに何で今頃日本公開になったのかな? 監督が最近「新感染 ファイナル・エクスプレス」(と「ソウル・ステーション/パンデミック」で注目のヨン・サンホ監督だからか? 原題は「似而非(サイビ)」で、→公式サイトでおよそ見当がつくように(?)ちょっとケッタイな雰囲気のスリラーで、いかにもユーロスペースがヘッド館というオタクっぽい作品です。

▶<コリアン・シネマ・ウィーク2017>(10月26日(木)~11月1日(水))の応募期間は10月16日(月)まで。詳細は韓国文化院のサイト(→コチラ)からです。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(10月10日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(4) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.41(218)
②(6) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.37(226)
③(7) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.34(9,317)
④(-) 犯罪都市(韓国)  9,34(8,459)
⑤(8) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(2,549)
⑥(9) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.26(638)
⑦(-) gifted/ギフテッド  9.24(170)
⑧(10) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.21(532)
⑨(-) モーディー  9.19(2,458)
⑩(3) テンポガールズ(韓国)  9.15(95)

 ④⑦の2作品が今回の新登場です。
 ④「犯罪都市」については後述します。
 ②「gifted/ギフテッド」は、アメリカの家族ドラマ。独身男性フランク(クリス・エヴァンス)は、海辺の静かな町で7歳の姪メアリー(マッケナ・グレイス)そして片目の猫フレッドと一緒ささやかでも幸せに暮らしています。ところがメアリーが学校に入ると、彼女のもって生まれた才能は世に知られていきます。それは数学の才能。世界的な数学界の著名人であるメアリーの祖母(フランクの母)のエブリン(リンジー・ダンカン)は、メアリーが世界的な数学者になることを期待して英才教育を施そうとします。ところが、フランクは嘱望される天才数学者でありながら不幸な死を迎えた自分の妹との約束でメアリーの平凡で幸せな生活のためにそれに反対します。そしてその対立は法的紛争(!)にまで・・・。はたして天才少女メアリー自身の選択は? 韓国題は「어메이징 메리(アメイジング・メリー)」。日本公開は11月23日です。

     【記者・評論家による順位】

①(2) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
②(4) ベイビー・ドライバー  7.67(9)
③(5) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
④(7) ウインド・リバー  7.33(6)
⑤(8) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8
⑥(9) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑦(10) 夢のジェーン(韓国)  7.00(8)
⑦(10) ザ・ビガイルド  7.00(8)
⑨(-) 女優は今日も(韓国)  7.00(7)
⑩(-) テンポガールズ(韓国)  7.00(1)

 長くベスト10に入っていた作品がごそっと抜けたため順位は大きく変わりましたが、新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月6日(金)~10月8日(日) ★★★

         「キングスマン」の続編が予想通り1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(12)・・南漢山城(韓国)・・・・・・・・・・・・・10/03・・・・・・・・・1,371,796・・・・・・・・2,997,710 ・・・・・・・24,701 ・・・・・・・1,226
2(17)・・犯罪都市(韓国)・・・・・・・・・・・・・10/03・・・・・・・・・1,128,327・・・・・・・・1,806,824 ・・・・・・・15,100 ・・・・・・・1,314
3(1)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・・9/27・・・・・・・・・・・716,380・・・・・・・・4,400,339 ・・・・・・・36,472・・・・・・・・・909
        :ゴールデン・サークル
4(2)・・アイ・キャン・スピーク(韓国)・・・9/21 ・・・・・・・・・・462,937 ・・・・・・・・2,869,101・・・・・・・22,523 ・・・・・・・・・788
5(62)・・ナッツジョブ 2・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・153,954 ・・・・・・・・・249,686 ・・・・・・・・1,888 ・・・・・・・・・505
6(50)・・ディープ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・91,431 ・・・・・・・・・170,366 ・・・・・・・・1,329 ・・・・・・・・・433
7(3)・・映画 妖怪ウォッチ・・・・・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・38,257 ・・・・・・・・・192,094 ・・・・・・・・1,410 ・・・・・・・・・210
        空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(日本)
8(40)・・ブレードランナー 2049・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・・29,330 ・・・・・・・・・・29,736 ・・・・・・・・・・259 ・・・・・・・・・155
9(5)・・レゴ®ニンジャゴー ザ・ムービー・・9/28・・・・・・・・・21,210 ・・・・・・・・・142,788 ・・・・・1,059,368 ・・・・・・・・・136
10(7)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・8/30 ・・・・・・・・・・・20,904・・・・・・・・1,709,712・・・・・・・・20,904 ・・・・・・・・・120
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 低い数字に止まっていた前週の観客動員数と比べるとはるかに大勢の人が映画館に足を運んだことがわかります。ベスト10の作品の動員数合計はざっと400万人で、昨年とほぼ同じです。しかし昨年他を圧倒した「密偵」のような<独り勝ち>作品は今年はありませんでした。
 今回の新登場は2・6・8位の3作品です。
 2位「犯罪都市」は、暴力団掃討作戦の実話を映画化した韓国の犯罪アクション。2004年のソウル。チャン・チェン(ユン・ゲサン)は、ハルビンから渡ってきて一気に既存の組織を掌握し、最強勢力だったチュンシギ派のボスのファン社長(チョ・ジェユン)まで脅かして都市一帯の最強者に急浮上した新興犯罪組織の悪辣なボス。そのチャン・チェン一党を捕まえるため、<怪物刑事>マ・ソクト(マ・ドンソク)と、人間味あふれる心強いリーダー、チョン・イルマン(チェ・グィハ)班長が率いる対ヤクザの強力班は悪者を一発で消し去る掃討作戦を立てるのですが・・・。原題は「범죄도시」です。
 6位「ディープ」は、スペインのアニメ。舞台はニューヨークがまるごと海に閉ざされてしまった未来。深い海中のサンゴ礁の洞窟の村に住む海の生き物たちの中で、ある日厄介者のタコのディープのいたずらのために爆発が起きて村は危険に陥ります。村を救う伝説のクジラを見つけるためにディープと仲間たち<海の四銃士は村を出て海中都市探検に旅立ちます・・・。韓国題は「딥」です。
 8位「ブレードランナー 2049」は、もちろんあのリドリー・スコット監督の名作SF「ブレードランナー」(1982)の続編です。今作ではリドリー・スコットは製作・総指揮で、監督は「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴが担当しています。そして前作の主演ハリソン・フォードが35年経った今作も出演しているのはリッパ。また新登場のレプリカントをライアン・ゴズリングが演じています。日本でも10月27日公開ということですでに予告編も→公式サイトもあるので、内容紹介等は省略します。韓国題は「블레이드 러너 2049」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(12)・・マジック・ウルフ・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・8,002・・・・・・・・・・・・25,599・・・・・・・・・・・198・・・・・・・・・132
2(3)・・20センチュリー・ウーマン・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・4,984・・・・・・・・・・・・23,839・・・・・・・・・・・195・・・・・・・・・・43
3(2)・・キム・グァンソク(韓国) ・・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・3,710・・・・・・・・・・・・95,266・・・・・・・・・・・751・・・・・・・・・100
4(1)・・インビジブル・ゲスト 悪魔の証明・・9/21 ・・・・・・・・・2,214・・・・・・・・・・・・92,467・・・・・・・・・・・743・・・・・・・・・・22
5(7)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12・・・・・・・・・・・・1,816・・・・・・・・・・・332,358 ・・・・・・・・・2,433・・・・・・・・・・26

 今回の新登場は、1位「マジック・ウルフ」だけです。韓国では、子供向きのアニメはヨーロッパや中国等アメリカ以外にも多くの国の作品が公開されているようですが、これはロシアのアニメ。タイトル通り谷あいに住むオオカミたちの物語。群れのリーダーの座をねらう悪役オオカミのロッキーに対抗して、主人公のグレーはリーダーになるための条件として魔法の森に向かいますが、そこで魔法使いのウサギに薬を飲まされヒツジに変えられてしまいます・・・。韓国題は「매직울프」です。

もも北朝鮮の核を放棄させることはできない。しかし北朝鮮から攻撃をかけてくることはない。

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 見出しの続きは「アメリカも、先制攻撃はしないだろう」「安倍首相が北朝鮮の脅威をことさらにあおるのは憲法改正のための選挙用」です。

 本ブログでは、管理人すなわち私ヌルボの個人的意見・主張を前面に出したような記事はほとんどありません。そもそも、断定的に言えることは「自分は断定的な言い方ができない」ということくらいなものだし・・・。
 ところが、最近(に限ったことでもないが)北朝鮮の核の脅威が大きな問題となり、選挙の論点の1つにもなり、またごく最近の新聞報道で「北朝鮮にアメリカが軍事力を行使すること」を支持する人が驚くほど多いことを知りました。
 そこで私ヌルボ、長年の韓国・朝鮮オタクとしてどのような政治的選択をするにしても、それ以前に「こうしたことは広く知っておいてほしい」ということを、ひかえめな(?)意見・主張も交えて書くことにしました。
        
 現在の北朝鮮を理解するにあたって大いに参考とした本はアンドレイ・ランコフ「北朝鮮の核心」(みすず書房.2015)[上左]です。著者は1963年レニングラード(当時)生まれで、レニングラード国立大卒業後の1984年交換留学生として金日成総合大学に留学した経験があり、現在は韓国の国民大学校教授(北朝鮮政治・外交史専攻)という人物。この本も金日成政権の歴史に多くページを割いていますが、とくに力を入れて書いているのは90年代以降から現在の金正恩政権までの政治・経済と外交。具体的なデータの提示と分析、そして北朝鮮への対し方の提言は非常に説得力があります。本書は、とくに政治・外交・メディア等の場で北朝鮮に関わる人たちにはぜひオススメ、というより必読書だと思います。
 なお、[上右]はもうひとつの必読書ブラッドレー・マーティン「北朝鮮「偉大な愛」の幻」[上・下](青灯社.2007)です。コチラの著者は過去5回の訪朝経験があるというアメリカ人ジャーナリストで、実に多くの人に取材してその証言を収めています。上下2巻で各600ページを超える大部ですが、読み物としてもおもしろく、苦労せず読み通せるのではないでしょうか。

 ランコフの本を関係者の<必読書>と書きましたが、やはり実際に読まれているな、と思ったのは「米CIA専門家、金正恩氏は「理性的な政治家」 体制延命が目的」と題した最近(今月初め)のAFPBBの記事(→コチラ)と題した<AFPBB News>の記事。その中のCIAの朝鮮半島問題の専門家の言葉(金正恩氏は「理性的な政治家」云々)は、まさにランコフの本そのまんまといった感があります。
 ※「理性的」というのは決して金正恩氏を肯定的に評価しているわけではありません。90年代すでに破綻しかけていた国をここまで維持してきた北朝鮮の指導層は「冷徹な計算のできる有能な人々」だということです。

 もちろん、私ヌルボも日本国内で北朝鮮に対する恐怖感が増しているのは当然だと思います。しかし、こういう時だからこそ北朝鮮についての冷静な分析と判断が必要です。
 ただでさえ多くの謎に包まれた国なので正確な理解はむずかしいですが、日本の「常識」で考えると判断を間違えてしまいそうです。とくにそれがそれなりの権限を持つ政治家となると危なっかしい感じがします。

 たとえばこの6月、石川県の谷本知事は「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」と発言して批判を受け、その後撤回しました。「人命は尊重されなければならない」というのが撤回の理由です。
 しかし、谷本知事の発言の誤りは「北朝鮮住民の生命を制裁の道具のように扱った」という倫理的道義的な点のみにあるのではありません。
 彼は1990年代後半の北朝鮮を襲った大飢饉の時代を知らなかったのでしょうか? 北朝鮮で<苦難の行軍>と呼ばれるこの時期、餓死者総数の推定値は25万人~300万人まで幅があって正確な数は不明です。しかし地方の町などでは路上に餓死者の屍体が転がっていて、放置されている状態だったそうです。
 しかし、そんな状態でも反政府の暴動などは起こらず、金正日をはじめとする為政者は責任を取らなかったのです。そればかりか、権力層は外国からの支援食糧を極力自分たちのものとなるように「手を尽くした」のです。(支援組織のスタッフの目の前で住民に渡された食糧を、夜役人が回収する等。また政府のあてがった通訳が常に同行して、現地の人との直接的コミュニケーションを阻んだ。また食糧援助に際し朝鮮語のできる人の入国は許されなかった。)
 つまり、北朝鮮の権力層は「自国民の生命のことなどなんとも思っていない」のです。その点谷本知事は遅きに失したものの「人命尊重」を口にして日本の(そして大多数の国の)常識にちゃんと立ちかえっているのはまあフツーの人なのかもしれませんが、フツーではない相手に対して「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させて・・・」とはどうしようもなく的外れでトンチンカンです。

 これまでの人生の中で、幸いなことに他人から脅されたりすごまれたりした経験のほとんどない私ヌルボは、たぶんちょっと脅されただけでビビってしまって心ならずも謝ったり金を出したりしそうです。(ずいぶん前新宿でタカリのオッサンに100円玉2個(?)くれてやったことを思い出した。)
 そんな善良だが弱気な日本人はきっと大勢いると思います。ところが北朝鮮の場合は過激な脅し文句以外のボキャブラリーはないのか?と思われるほどです。
 しかし、そのような激烈な言葉は今に始まったことでもありません。有名な(?)「ソウルを火の海にする」というセリフは20年以上前からのものです。1994年3月板門店で開かれた南北特使交換のための実務接触の際、北朝鮮祖国平和統一委員会書記局の朴英洙副局長がこの表現を口にして物議をかもしたのが最初で、2010年にも韓国側の北に向けた拡声器設置に抗議して「ソウルの火の海までも見越した無慈悲な軍事的打撃で対応するだろう」と警告しています。また米韓合同演習等に対して「こうなったら(朝鮮戦争の)停戦協定の破棄だ!」と、宣戦布告とも受け取られそうな表明をしているのも1994、2009、2013(あ、1996、2003、2006年もか)等々、何度にも及んでいます。

 ・・・と書くと、「北朝鮮の強気発言を真に受けるな、というのか!? 攻撃される可能性は高くなくても、<備えあれば憂いなし>ではないか!」と反論されそうです。なるほど<備えあれば憂いなし>論についてはいろいろご意見はあろうかと思います。とりあえずは北朝鮮の強気発言に必要以上にビビることはない、ということです。

 では、そんな北朝鮮の脅威にどう対処するか? ・・・ですが、おそらく北朝鮮を深く知る人ほど明確な答えを出せないのではないでしょうか?
 ランコフは「北朝鮮の核心」の<結論 - 容易ならぬ結末>の冒頭を次のような文章で書き出しています。

 本書を終えるにあたり、何をいえばいいのだろうか。おそらく、ふたつの残念な話から始めるのがよいだろう。ひとつ、北朝鮮は国自体が問題と化している。ふたつ、この問題を解決する手っ取り早い簡単な方法はない。

 もしかして、日本にも相当数いると思われるいわゆる<タカ派>の人は「そんなの簡単じゃないか」と言うかもしれません。つまり、先制攻撃。
 しかし、そう主張する人は<3手の読み>さえもしていないのではないでしょうか? 将棋で、①自分がこう指したら ②相手はこう指すだろうから ③そしたら自分はこう指す ・・・と、少し先まで読むこと。将棋上達の基本で、プロとなると②の相手の応手も何通りか考え、それぞれに対して自分の3手目、さらにその先まで読むのです。
 で、たとえばアメリカが先制攻撃をして北朝鮮を打ち破っても、北朝鮮からの反撃でたとえばソウルが「火の海」になって大きな人的被害を被ったら「とにかく金正恩政権を倒してよかった」などと言えるでしょうか? 周知のように(?)ソウルは北との軍事境界線から30㎞ほどしか離れていません。ちょうど東京~横浜の距離と同じです。その反撃はもしかしたら核攻撃かもしれないし、標的はソウルでなく日本のどこかかもしれません。むしろ技術的に大差がなければ同じ民族の韓国を狙うよりも日本を攻撃するのでは? アメリカと北朝鮮が戦ったら誰がどう見ても北朝鮮の負けで、北朝鮮の独裁政権もオシマイです。それは彼らも十分わかっています。自分の方から戦いをしかけるような自殺行為はするわけがありません。しかし攻撃された場合、1度刺したら死ぬしかないミツバチのハリのようなものでも武器としてもっていれば十分抑止力にはなるのです。
 韓国でも計画されていたという金正恩個人をターゲットにした「斬首作戦」はまだよさそうに(一見)思えます。しかし、作戦に成功したとしても、やはりその後のことまでちゃんと考えられているのでしょうか? 金正恩崇拝者の側近が「指導者同志のカタキ!」とばかりに核ボタンを押す可能性は皆無なのでしょうか?

 ・・・しかし、昔から強硬論を唱える人は他国民を将棋の駒のように考える傾向がありますねー。もしかしたら自国民についても? そして自分の命も失われる可能性など全然考えているように思われないのは、倫理的・道義的問題とともに現状認識からして問題があると言わざるをえません。
 もし、<タカ派>の皆さんの願う通りにコトが運んで、先制攻撃により核施設その他軍事施設がすべて破壊され、金正恩等政権中枢も全員消されたとしても、その後の北朝鮮及び(日本を含む)周辺がどうなるか、しっかりした青写真があるのでしょうか? (はたして、アメリカはサダム・フセインを倒した後のイラクをどの程度見通していたのか、大いに疑問。)

 ところで、昨日(10月11日)のTBSニュース(→コチラ)で<米朝がモスクワで接触の可能性、非難応酬の陰で対話模索か>というニュースが報じられました。米朝間の<水面下の接触>についてはこれまでもいくつか読みました。(その中でも内容が濃いのは松尾文夫氏の→コチラの記事です。)
 しかしその秘密の接触もこれまで不首尾に終わっているのは、どんなにアメリカが軍事的圧力を強めても北朝鮮側は頑として核・ミサイル開発を放棄しようとしないから・・・、と私ヌルボは(あ、「ランコフは」か?)推測します。
 「やるならやってみろ! ソウル(や日本?やアメリカ?)がどうなってもいいのか!?」と言われて、「やったるわい!」とブチ切れるほどトランプ大統領はバカではないでしょう。

 では、「圧力よりも対話を!」という(本心ではもっと強く訴えたい)韓国の文在寅大統領など、<ハト派>の方策には成算があるのでしょうか? これまたはなはだ疑問です。
 そもそも、対話といっても具体的にどんな説得を試みるのか? 「そんなアメリカ相手にツッパって緊張を高めても制裁は受けるし攻撃されるかもしれないし、いいことないよ」とか? しかし北朝鮮は百も承知でやっているのです。そう、「緊張を高める」ために。
 あるいは、「中国やベトナムのように改革・開放政策を取るならば積極的に支援する」と言うのでしょうか?
 中国やベトナムの経済発展について北朝鮮が知らないはずはありません。ではなぜ北朝鮮はこれまで開放政策を選ばなかったのか? 「それはアンタら南朝鮮があるからだよ!」と指を突きつけられたら文在寅はどんな顔をするでしょうか? 中国には南中国はなかったし、台湾はライバルというには軽量すぎました。南ベトナムはドイモイ政策のずっと前に滅ぼされました。ところが韓国という北朝鮮の不倶戴天のライバルは朴正熙時代から急速に発展して水をあけられてしまった・・・。統一前の東西ドイツの場合、1人当たり国民所得の差は1対2または1対3だったが、現在の北朝鮮と韓国の差は最も楽観的なものでも1対15、悲観論者の数字では1対40になるとのことです。
 そんな今さらどのツラさげて・・・というプライドの問題もさることながら、何よりも北の指導者たちにとっての大問題は、開放政策が必然的にもたらす情報の自由、国内外の移動の自由、職業選択の自由等々が、これまで必死に統制をしてきた管理国家を根底から突き崩すのではないか?ということ。それはつまりこれまで指導者層が民衆に流してきた情報、学校等で教えてきたこと等がほとんどデタラメだったことが明らかとなり、ひいては公開処刑で悲惨な最期を遂げたルーマニアのチャウシェスクのような運命をたどるのでは?というおそれの感情で、なるほど予測としては全然ありえない話でもないかも・・・。

 ここでちょっと話が逸れますが、北朝鮮では「人権」という言葉は誰もが知っている言葉ではありません。脱北者に対する調査によると、「人権」という言葉を聞いたことがあるという人は4人に1人程度。 ※「知らなかった」という脱北青年の記事→google翻訳
 これに関連した「北朝鮮の核心」に書かれていたひとつのエピソードを紹介します。

 数年前のことだが、政府高官のひとりが西側の外交関係者にこんな言葉を漏らしたという。「人権やそれに類した概念のすばらしさは認めるが、われわれはきっと、それをわが公民に説明したとたんに殺される」。おそらく、これは官僚のあいだに共通する認識だろう。私(ランコフ)も含め、北朝鮮を訪問したことのある人の多くは、案内員から小声で「旧東ドイツの党と警察の職員はどうなったのか」と尋ねられた経験をもつが、これも偶然の一致とはいえない。

 つまり、北朝鮮の支配層にとって、核・ミサイルは対外的な意味もさることながら、まず第一に自らの鈍才政権を維持するために不可欠なものなのです。
 これまでも核兵器の開発と軍事的挑発を通じて韓国・米国など国際社会から最大限の援助を引き出すことに成功してきました。それが今も北朝鮮のエリートたちの最も合理的な戦略と考えられている(他になにかある?)以上、外国の<タカ派>の圧力も<ハト派>の誘いも関係ナシです。

 ではランコフ教授は今後北朝鮮に対して何の方策も提示していないのかというと、そうではありません。長期的な視野に立って次のような3つのルートで外界についての情報を北朝鮮の民衆に伝えることを提案しています。
  ①北朝鮮当局から認可・後援を受けた学術・文化交流あるいは個人間交流。
  ②ラジオ放送とデジタルメディア
  ③故郷(北朝鮮)の家族や友人と連絡を取りあっている韓国在住の脱北者。

   ※北朝鮮との間の学術交流については、先の→松尾文夫氏の記事にアメリカの大学による北朝鮮留学生受け入れの事例等が紹介されています。
 このような気長な方法が、結局は政権の改革を促す国内圧力になり、また世界的な視野と知識を身につけた北朝鮮人は未来の社会を担う主体となる、・・・という展望は、ソ連→ロシアの大変化の中を自身が生きてきたランコフの言葉だからこそ説得力があります。
 こうした観点から、彼は開城工業団地についても肯定的な評価を記しています。韓国側の社員の体格や身なり、製品作りの技術水準、工業団地の景観等々だけでも(北朝鮮の支配者層にとっては)危険な外界の情報が伝えられるというわけです。私ヌルボは、開城工団は北の権力層と南の企業が結託して労働を収奪する仕組みなのに、なんで就職難にあえぐ韓国の若者たちは抗議しないんだ!?と批判的に見ていましたが、ちょっと考えを変えようかなと・・・。といっても、その危険性を察知したからか北の方から閉鎖しちゃいましたね。

※上述のブラッドレー・マーティン「北朝鮮 「偉大な愛」の幻」にも次のように記されている。
  もしアメリカがどうしても北朝鮮とたたかわなければならないなら、(私[マーティン]が何十年も発信し、書いてきたように)、それは砲弾の応酬ではなく情報戦であるべきだ。元トラック運転手だった亡命者のコ・ジュンは1998年私とのインタビューでこう言った。「もし北朝鮮の国民が外界のことを知っていたら、学生がどんなふうにデモをするか知っていたら、国民は100パーセント立ち上がりますよ。撃たれたってかまわない。やり方をしらないだけなんだ。外界のことを全然知りませんからね。」

 書きたいことはまだありますが、今回は一応ここまで。
 たぶん、次の記事も北朝鮮関係です。
 テーマは「豊かになっている北朝鮮」。なんと自家用車を乗り回している人もいるらしいですよ。あ、「豊かになってる」といっても金正恩の手柄ではないですよ。
 とくに私ヌルボが注目しているキーパーソンが朴奉珠(パク・ポンジュ)首相なんですが、彼は今頃何を考えているのかな・・・?

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [10月13日(金)~10月15日(日)]

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▸この1週間は映画鑑賞はナシ。とくに観たい映画はなく、・・・いや、あっても近所のシネマ・ジャック&ベティでの上映待ち。たとえば「台湾萬歳」「サーミの血」「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」「あゝ、荒野 前・後篇」等々。
 その他今後の期待作はいろいろ。アニメでは、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(11月18日)と、「ぼくの名前はズッキーニ」(来年2月か、ずっと先だな)等。あ、韓国映画では、・・・うーむ。

▸今週中もとくに観る予定ナシ。しかし来週・再来週は<コリアン・シネマ・ウィーク2017>と<東京国際映画祭>で集中的に観る予定だから、まあいいでしょう。他にやるべきことも多いし。
 その<東京国際映画祭>では韓国映画は「詩人の恋」だけとはちょっと寂しい。その作品の主演はヤン・イクチュン。「あゝ、荒野」でも菅田将暉とのダブル主演。「かぞくのくに」その他日本映画に役者として出演していますが、私ヌルボとしてはやっぱり監督作品を期待したいところ。

▸一方、韓国では釜山国際映画祭(10月12~21日)の真っ最中。昨15日には現職大統領としては初めて文在寅大統領が出席し、韓国社会の女性問題を取り上げた「女は冷たい嘘をつく」を観賞したことが伝えられました。また「ハンギョレ」の報道(→コチラ)では、近年(とくに昨年)の政府と釜山市による政治的干渉を批判し、「映画祭の運営を全面的に映画人たちの自主と独立に任せる」と約束したとのことです。まあ当たり前のことですけどね。
 有村架純・蒼井優・中山美穂等も釜山を訪れて・・・といったことは→コチラの記事参照。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(10月17日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.38(328)
②(3) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.34(10,329)
③(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.34(228)
④(5) 貯水池ゲーム(韓国)  9.33(2,611)
⑤(10) テンポガールズ(韓国)  9.32(134)
⑥(4) 犯罪都市(韓国)  9.28(14,091)
⑦(6) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.28(650)
⑧(7) gifted/ギフテッド  9.26(159)
⑨(9) モーディー  9.18(2,495)
⑩(8) 聖フランシスコ  9.18(11)

 今回の新登場は⑩「聖フランシスコ」だけです。13世紀初めアッシジの聖フランシスコによるにフランシスコ修道会創設を描いたイタリア・フランス合作のドラマです。1209年夏、フランシスコと<小さな兄弟会>は平等な人間、無所有の生活を教義として教皇庁に正式に新しい修道会設立の承認を要求しますが、過度に理想的な教義という理由で拒絶されます。それとともに、その小さな兄弟会内部でもフランシスコに反対する声が高まります・・・。韓国題は「성 프란치스코」。キリスト教徒の多い韓国ならではの公開でしょうね。

     【記者・評論家による順位】

①(-) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(1) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
③(-) ブレードランナー 2049  8.22(9)
④(2) ベイビー・ドライバー  7.67(9)
⑤(-) 君の名は。(日本)  7.55(11)
⑥(3) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑦(4) ウインド・リバー  7.33(6)
⑧(5) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑨(6) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑩(7) 夢のジェーン(韓国)  7.00(8)
⑩(7) ザ・ビガイルド  7.00(8)

 今回新登場の作品はありません。今年初め公開された「君の名は。」の再上映が始まりました。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月13日(金)~10月15日(日) ★★★

         「犯罪都市」が「南漢山城」を逆転してトップに

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(2)・・犯罪都市(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・951,71-・・・・・・・・3,673,489 ・・・・・・・30,466・・・・・・・・1,127
2(1)・・南漢山城(韓国)・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・205,228・・・・・・・・3,617,500 ・・・・・・・29,522 ・・・・・・・・・691
3(新)・・犠牲復活者(韓国)・・・・・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・189,661 ・・・・・・・・・241,656 ・・・・・・・・1,926 ・・・・・・・・・770
4(8)・・ブレードランナー 2049・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・157,841 ・・・・・・・・・224,084 ・・・・・・・・1,974 ・・・・・・・・・663
5(3)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・・9/27・・・・・・・・・・・152,026・・・・・・・・4,810,416 ・・・・・・・39,917 ・・・・・・・・・543
        :ゴールデン・サークル
6(4)・・アイ・キャン・スピーク(韓国)・・・9/21 ・・・・・・・・・・・96,350 ・・・・・・・・3,140,929・・・・・・・24,610 ・・・・・・・・・517
7(新)・・ぼくは明日、昨日の君とデートする(日本)・・10/12・・44,332・・・・・・・・47,874・・・・・・・・・・404 ・・・・・・・・・206
8(5)・・ナッツジョブ 2・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・40,095 ・・・・・・・・・356,706 ・・・・・・・・2,679 ・・・・・・・・・388
9(6)・・ディープ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・14,722 ・・・・・・・・・218,432 ・・・・・・・・1,691 ・・・・・・・・・202
10(7)・・映画 妖怪ウォッチ・・・・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・・5,862 ・・・・・・・・・211,376 ・・・・・・・・1,544 ・・・・・・・・・・78
        空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(日本)
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「犯罪都市」が週末の数字だけでなく、累積動員数でも一気に「南漢山城」を抜き去りました。1週早く公開された「キングスマン」との差はまだ100万人以上。今後どこまで伸びるか注目。
 今回の新登場は3・7位の2作品です。
 3位「犠牲復活者」は、韓国のミステリー&スリラー。怨みを残して死んだ者が生き返り、復讐をする。人々はそれを<犠牲復活者>という・・・。7年前、オートバイ強盗事件で殺害された母のミョンスク(キム・ヘスク)が家に戻ってきたという電話を受けた検事のジノン(キム・レウォン)は、信じられない現実に衝撃を受けたのも束の間、ジノンはミョンスクに攻撃されます。世界では89番目、韓国国内では初めての犠牲復活事件でした。国家情報院はすべての証人とメディアの統制を図ります。通報を受けた警察はジノンを7年前のオートバイ強盗事件の真犯人ではと疑い始めます。ジノンは自ら母の死にまつわる真相を明らかにしようとするのですが・・・。原題は「희생부활자」です。
 7位「ぼくは明日、昨日の君とデートする」は、原作がどうも私ヌルボが苦手とするジャンルの小説なので映画もそのままスルー。しかし観た人たちの評点は<ぴあ映画生活>でも84点と高いのですね。韓国でも平均8.63の高ポイントです。韓国題は「나는 내일, 어제의 너와 만난다」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ぼくは明日、昨日の君とデートする(日本)・・10/12 ・・44,332・・・・・・・・・・47,874・・・・・・・・・・・404・・・・・・・・・206
2(7)・・ユダヤ人を救った動物園・・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・・3,899 ・・・・・・・・・・・・6,670・・・・・・・・・・・・51・・・・・・・・・100
       〜アントニーナが愛した命〜
3(2)・・20センチュリー・ウーマン・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・2,097・・・・・・・・・・・・30,293・・・・・・・・・・・246 ・・・・・・・・・37
4(29)・・にわか雨(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・8/31 ・・・・・・・・・・・1,438・・・・・・・・・・・・11,417・・・・・・・・・・・・74 ・・・・・・・・・11
5(新)・・アサイラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・・1,145・・・・・・・・・・・・・1,663・・・・・・・・・・・・12 ・・・・・・・・・35
        監禁病棟と顔のない患者たち

 今回の新登場は、1・2・5位の3作品です。
 1位「ぼくは明日、昨日の君とデートする」については上述しました。
 2位「ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命〜」は、チェコ・アメリカ・イギリス合作のドラマ。第2次世界大戦当時ポーランドのワルシャワで飼育員として勤務していたジャビンスキ夫妻をモデルとしたドラマ。夫と一緒に動物園を運営していたアントニナは、ドイツによるユダヤ人虐殺が激しくなると、ユダヤ人たちを密かに連れ出して動物用の檻に匿い始めます。消えていく動物たちと、その檻に入るユダヤ人たち。そして毎朝やってくるドイツ人たち。アントニナは危険が迫っても、その秘密作戦を放棄しません・・・。韓国題は「주키퍼스 와이프(ズー・キーパーの妻)」。日本公開は12月です。
 5位「アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち」は、2014年作のアメリカのサイコパススリラー。エドガー・アラン・ポーの短編小説「タール博士とフェザー教授の療法」の映画化作品で、日本では2016年新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2016」の中で上映されています。韓国題は「히든 아이덴티티(ヒドゥン・アイデンティティ)」です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [10月20日(金)~10月22日(日)]

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▸今日(10月24日)までの1週間もその前の1週間に続いて映画鑑賞はナシ。まあ26日から来週にかけて<コリアン・シネマ・ウィーク2017>と<東京国際映画祭>で計7本と、その他いくつか観るから、まあ嵐の前の静けさといったところ。

▸そんなわけで、図書館でネット・サーフィンとかブック・サーフィン。映画関係でおもしろかった本が香川照之「日本魅録 1~3」(キネマ旬報社)です。「キネマ旬報」2003年1月上旬号~2012年2月上旬号の連載記事の途中までです。とくに興味深かったのが第3巻のポン・ジュノ監督とのもろもろ。「DETAIL」をもじって「ポン・テール(BON-TAIL.봉테일)」とよばれるほど細かい所まで凝るポン・ジュノらしいエピソードがいろいろ書かれていました。・・・という記事を、1つ前に書くつもりが間に合わず。とりあえず2007年12月7日、香川照之の42回目の誕生日にソウルでポン・ジュノ監督&ソン・ガンホ(!)と肩を組んだ写真の写真を載せておきます。
     
▸10月21日、と聞いて国際反戦デーとか1968年の新宿騒乱を思い浮かべる人は今どれだけいるのでしょうか? ・・・と、前にも書いたことがあったなー。先週土曜の10月21日は釜山国際映画祭が終わった日でした。その情報はまたいずれ。

▸興味を持った中央日報の記事<韓国の歴史を映画化した『隊長キム・チャンス』『南漢山城』、なぜ不振なのだろうか>は→コチラ。なお、ハングルのスペルは隊長・大将・台帳・大腸は皆同じ<대장>。私ヌルボは<ソウルナビ>と同じく<大将>と訳したんですけどね。どちらがいいのか、確証はありません。
    「朝鮮日報」10月21日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「すばらしき映画音楽たち」
   映画が感動をくれる訳 ★★★☆


 「アイ・アム・ヒース・レジャー」
   短くとも輝く名前、青春 ★★★



 「大将 キム・チャンス」
   ドラマより教訓が先行 ★★☆


 「ジオストーム」
   災難を扱う映画が災難 ★★


 「すばらしき映画音楽たち」は日本では8月5日公開で、今も各地で上映中。他の3作品は以下の記事の中で紹介しています。
         ★★★ NAVERの人気順位(10月24日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) ルター  9.72(116)
②(1) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.37(424)
③(10) 聖フランシスコ  9.36(14)
④(3) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.34(228)
⑤(2) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.33(10,844)
⑥(4) 貯水池ゲーム(韓国)  9.32(2,647)
⑦(5) テンポガールズ(韓国)  9.31(179)
⑧(6) 犯罪都市(韓国)  9.26(17,965)
⑨(8) gifted/ギフテッド  9.23(339)
⑩(7) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.20(664)

 今回の新登場は①「ルター」だけです。1617年マルティン・ルターにより始められた宗教改革500周年記念のドイツ映画。16世紀ローマ教会は復興のために免罪符を販売し、民衆に神は恐怖と畏敬の存在ということを強要します。父の反対を押し切って神父になったドイツの青年マルティくされてルターは物質化されて堕落した教会の素顔に直面します。彼は信仰の道を正すために95ヵ条の意見書を提出しますが、ローマ教皇とドイツ政府から撤回することを余儀なくされ、命まで脅威にさらされます。多くの人々の助けにより命を救われたルターは、その後聖書をすべての信者が読めるようにするためにドイツ語に翻訳し始めます。一方、ルターが死んだものと思った民衆の中には、彼の思想を受け継ぐという理由で宗教反乱を起こし、それによって多くの死傷者が発生すると、ルターは、深い悩みに陥りますが・・・。先週公開のカトリック映画「聖フランシスコ」に対してコチラは今の韓国では多数派のプロテスタント側。いずれにせよ、キリスト教関係の映画がランキングに入るのは韓国ではふつうのことです。韓国題は「루터」です。

     【記者・評論家による順位】

①(-) ダンケルク  8.55(11)
②(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(2) ブレードランナー 2049  8.22(9)
④(3) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
⑤(6) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑥(7) ウインド・リバー  7.33(6)
⑦(8) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑧(9) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑨(10) 夢のジェーン(韓国)  7.00(8)
⑨(10) ザ・ビガイルド  7.00(8)

 今回新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月20日(金)~10月22日(日) ★★★

         2週連続1位「犯罪都市」が500万人の大台に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・犯罪都市(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・787,231 ・・・・・・・4,967,202 ・・・・・・・41,034・・・・・・・・・994
2(新)・・ジオストーム ・・・・・・・・・・・・・・10/19 ・・・・・・・・・・605,520 ・・・・・・・・・694,781・・・・・・・・5,967 ・・・・・・・・・854
3(16)・・大将 キム・チャンス(韓国) ・・・10/19 ・・・・・・・・・・201,268 ・・・・・・・・・260,178 ・・・・・・・・2,041 ・・・・・・・・・747
4(2)・・南漢山城(韓国)・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・64,477・・・・・・・・3,774,426 ・・・・・・・30,691 ・・・・・・・・・476
5(5)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・・9/27・・・・・・・・・・・・44,468・・・・・・・・4,921,422 ・・・・・・・40,803 ・・・・・・・・・311
6(7)・・ぼくは明日、昨日の君とデートする(日本)・・10/12・・40,207・・・・・・・・120,564・・・・・・・・・・987 ・・・・・・・・・163
7(新)・・ノーゲーム・ノーライフ ゼロ(日本)・・10/19・・・・・33,557 ・・・・・・・・・・42,070・・・・・・・・・・351 ・・・・・・・・・121
8(6)・・アイ・キャン・スピーク(韓国)・・・9/21 ・・・・・・・・・・・30,282 ・・・・・・・・3,223,038・・・・・・・25,197 ・・・・・・・・・258
9(4)・・ブレードランナー 2049・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・・24,826 ・・・・・・・・・301,276 ・・・・・・・・2,605 ・・・・・・・・・267
        :ゴールデン・サークル
10(8)・・ナッツジョブ 2・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・23,601 ・・・・・・・・・384,397 ・・・・・・・・2,880 ・・・・・・・・・265
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「犯罪都市」が累積動員数で「キングスマン」を抜いて500万人を超えました。この勢いだと600万人まで届きそうです。
 今回の新登場は2・3・7位の2作品です。
 2位「ジオストーム」は、アメリカのSF&アクション。タイトルの意味は<地球嵐>といったところか。2019年、気候変動に起因する自然災害が世界各地で発生します。世界政府連合はこれ以上の災害を防ぐために、18の国の共同によるダッチボーイという名称のシステムを構築します。これは衛星組織網を介して天気をコントロールするというものです。ところが、そのシステムの総責任者ジェイク・ローソン(ジェラルド・バトラー)は、ある日アメリカ合衆国上院の査問会に呼び出されて管理者としての資質を問われ、激怒した結果責任者の地位をおろされ、弟のマックス(ジム・スタージェス)その後任にはが起用されます。ところが2022年、アフガニスタンで一つの村が村人ごと凍り付いてしまうという事態が発生。事態を重く見たアメリカ大統領アンドリュー・パルマ(アンディ・ガルシア)は内閣の緊急会合を開催します。この後もドバイの津波、香港の溶岩噴出、リオの酷寒、モスクワの猛暑等々が続き、それらとなにやら政治がからんでややこしい展開になっていくようで・・・。韓国題は「지오스톰」。日本公開は来年1月19日です。
 3位「大将 キム・チャンス」は、上海の韓国臨時政府の主席金九の若き日を描いた歴史ドラマ。キム・チャンス(金昌洙)とは彼の本名で、後に改名して金九となりました。1896年黄海道朝鮮半島北西部の鴟河浦(チハポ)で青年キム・チャンス(チョ・ジヌン)は日本人を殺して逮捕されます。彼は裁判長に王妃(閔妃)の国の敵(かたき)を討ったのだと叫びますが、結局死刑宣告を受けて仁川監獄に収監されます。日本の側に立つ刑務所所長カン・ヒョンシク(ソン・スンホン)は自分に屈しないキム・チャンスを拷問で苦しめ、他の囚人までもキム・チャンスに背を向けます。しかし、貧しく、無学だという理由で裁判さえも受けられず投獄されている朝鮮人たちを見て、彼は少しずつ現実に目を開かされ、平凡な青年から大将キム・チャンスに生まれ変わっていく、その625日の物語。ただ、この鴟河浦事件は→ウィキペディアの説明にもあるように、殺された人物は閔妃殺害事件と全く無関係な日本人という説が大勢だし、韓国でもそう考える人が多いんですけどねー。原題は「대장 김창수」です。
 7位「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」は、著者の榎宮祐自身がイラストも手がけている人気ライトノベルのアニメ映画化作品、とのことですが、私ヌルボ、知らなかったなー。概して日本アニメは韓国での評価がけっこう高いのに、これはネチズンの平均が4.84止まりとは何でだろ? 韓国題は「노 게임 노 라이프 -제로-」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ぼくは明日、昨日の君とデートする(日本)・・10/12・・40,207 ・・・・・・・・・・120,564 ・・・・・・・・・・987・・・・・・・・・163
2(7)・・ちょっと今から仕事やめてくる(日本)・・10/19・・・・・17,964 ・・・・・・・・・・・22,856 ・・・・・・・・・・184・・・・・・・・・263
3(2)・・ディープ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/03 ・・・・・・・・・・・6,449 ・・・・・・・・・・226,821・・・・・・・・・1,752・・・・・・・・・・95
4(新)・・アイ・アム・ヒース・レジャー・・・・10/19 ・・・・・・・・・・・5,875 ・・・・・・・・・・・10,563 ・・・・・・・・・・・86・・・・・・・・・134
5(新)・・イット・カムズ・アット・ナイト・・10/19 ・・・・・・・・・・・5,397 ・・・・・・・・・・・・7,618 ・・・・・・・・・・・62 ・・・・・・・・・225

 今回の新登場は、2・4・5位の3作品です。
 2位「ちょっと今から仕事やめてくる」は、私ヌルボ観てませんが、韓国のネチズンの平均評点が8.22と高いのは、若者の置かれている困難な社会状況が共通しているということでしょうか。韓国題は「잠깐만 회사 좀 관두고 올게」。<仕事>じゃなくて<会社>になってます。
 4位「アイ・アム・ヒース・レジャー」(仮)は、あの「ダークナイト」(2008)でバットマンの宿敵ジョーカーを演じて(私ヌルボも含む)世界の映画ファンに強烈な印象を残しながらも、その時にはすでに急性薬物中毒により28歳の若さでこの世を去っていた俳優のドキュメンタリーです。韓国題は「아이 앰 히스 레저」。日本公開は未定のようです。
 5位「イット・カムズ・アット・ナイト」(仮)は、アメリカのホラー。未知の病原体が世界を震撼させる中、ポール(ジョエル・エドガートン)は人里離れた森の中に家を建てて、妻と息子に災厄が及ばないようにしていました。ある日、そこにある家族が避難場所の提供を求めてきたので、ポールはやむなくその願いを聞き入れることにしました。当初、2家族の関係は良好なものでしたが、いつ終わるとも知れない恐怖に耐え続けるうちに、いつの間にか家の中で相互不信と狂気が渦巻くようになっていきます。外部の脅威がさらに強まると、ポールの内面にも深刻な変化が生じ、彼が内に秘めていた怪物性が目を覚ましていきます・・・。韓国題は「잇 컴스 앳 나잇」。日本公開は年内のようですが・・・。
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