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Channel: ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ
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韓国内の映画 NAVER映画とシネ21の人気順位 と 週末の興行成績 [5月13日(金)~5月15日(日)]

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 1週間前の記事で韓国映画「暗殺」についての記事をすぐアップするようなことを書きましたが、資料を集めつつ書き進めるうちに分量が増え手に負えない状態に・・・。3回分くらいに分割しても収まるかどうか。ま、近いうちにこれまたシリーズ化の予定。(って、未完結のシリーズがいくつあることか・・・。)

 横浜市民なのでついズーラシアと言ってしまいそう(笑)ですが、韓国でも2月以来動員数ベスト10内を維持している「ズートピア」を観てきました。1日に何度もある上映の内字幕版は夜遅くの1回だけというのはしかたないか。なかなかおもしろく、ヒットの理由がわかったような・・・。しかし私ヌルボ、ディズニーの長編アニメなんて実に久しぶり・・・って、もしかして幼い頃観た「わんわん物語」以来? このところ年100本近く観てるのに「アナ雪」もスルーしちゃってるしなー。すごく感動した「わんわん物語」は後年考えてみれば野良イヌが彼女への愛のために飼い犬になっちゃった転向映画(笑)でした。この「ズートピア」もヒロインのバニーちゃん(あ、ジュディか)が警察官をめざすというからやっぱり体制派映画か(笑)と思いましたが、アメリカに顕著な善悪二元論的な作品ではなくて多文化多民族共生・価値観の多様化といった現実社会をちゃんと反映した内容になってました。後で<ズートピアのアナ雪を含む10のトリビア&裏話>(→コチラ)という興味深い記事を発見。いろいろ楽しんで作ってたのですね、やっぱり。それにしても、当地の陸運局はホントにあんなに仕事・・が・・遅い・・んで・・す・・・か・・・・・・ね?(笑)

 カンヌ国際映画祭まっただ中。→コチラ等のニュースによると日本初の長編アニメが公式上映されたとか。1945年4月公開の「桃太郎 海の神兵」で、もちろん戦意高揚映画なので松竹の人がどう説明・紹介したのか気になるところ。この作品はYouTubeで観ることができます。(→コチラ。)
 なお、戦争関連アニメでは、日本の誇るべき反戦影絵アニメ「煙突屋ペロー」(1930年.→YouTube)のことも広く世界の人たちに知ってほしいと思います。
 「朝鮮日報」5月13日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)  「哭声」
   幻惑されるな。厄介だぞ ★★★★


 「クラン」
   暴力の時代ゆえの怪物・・・ ★★★★

 「ヒア・アフター」
   節制が見せる冷やかさ ★★★☆


 「私の少女時代 Our Times」
   観れば心が温まる時代 ★★★☆

 「サマー・インフェルノ」
   流れ行く流行歌のよう ★★★☆


 「ザ・ファミリー・ファン」
   本当魔大人になる方法 ★★★
 
 「ヒア・アフター」は、2016年スウェーデン・アカデミー賞作品賞等多くの賞を受賞したスウェーデン・フランス・ポーランド合作作品。2年前に静かだった町を騒がせた事件の後、服役を終えて帰ってきた17歳の少年ヨンと、事件のことは忘れても彼を許すことのできない人々の物語を通じて、人間の本性と真の赦しについて問いかける作品。日本公開は未定? 「サマー・インフェルノ」は、スペイン・アメリカの合作ホラー。ヨーロッパのキャンプ場でキャンプ・カウンセラーとして働くことになった4人のアメリカ人。仕事場を下見していた時に犬に噛まれた仲間のひとりが未知のウィルスに感染して凶暴化し、そしてスペイン版「死霊のはらわた」(?)ともいうべき惨劇が・・・。日本では劇場公開はなく7月DVDが発売されるようです。「ザ・ファミリー・ファン」(仮)は、パフォーマンス・アーティストとして有名な両親と2人の子供たちの物語。ファン家のアニー(ニコール・キッドマン)とバクスター(ジェイソン・ベイトマン)の姉弟は幼い頃からととして両親のアートに参加して育ってきました。その後アニーは俳優、バクスターは作家になりましたが、ユニークな子供時代の影は振り切れないまま。そんな2人が仕事上の行きづまりもあって故郷の家に戻ると、両親は再び団結した家族のパフォーマンスを新たに企画し、2人との葛藤が深まります。そんな中、両親は車で旅に出たまま行方不明に。発見された車には血のりが・・・。しかしそれが本当の事件なのか破格のパフォーマンスなのかはわからず。そんな状況下で2人は両親を必死に捜すということに・・・。日本公開は未定か? 他の3作品は下の記事中で紹介しています。
           ★★★ NAVERの人気順位(5月17日現在上映中映画) ★★★

①(1) ズートピア  9.40
②(2) 東柱[ドンジュ](韓国)  9.40
③(-) 私の少女時代 Our Times  9.39
④(3) ライフ・イズ・ビューティフル  9.37
⑤(5) 鬼郷(韓国)  9.20
⑥(6) ムーラン・ルージュ  9.12
⑦(7) 太陽の下  9.07
⑧(-) 4等(韓国)  8.99
⑨(8) リリーのすべて  8.94
⑩(10) 恋人までの距離〈ディスタンス>  8.94

 台湾映画の③「私の少女時代 Our Times」だけが新登場です。この作品については後述します。

           ★★★ シネ21 専門家の平均得点順位 ★★★

①(1) キャロル  9.00
②(-) 哭声(韓国)  8.55
③(2) ライフ・イズ・ビューティフル  8.40
④(3) スポットライト 世紀のスクープ  8.00
④(3) ブルックリン  8.00
⑥(5) ドリーム ホーム 99%を操る男たち  7.80
⑦(6) ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!  7.60
⑧(7) アノマリサ  7.50
⑧(7) さざなみ  7.50
⑧(-)クラン  7.50

 ②「哭声(コクソン)」と⑧「クラン」が新登場ですが、いずれについても後述します。②「哭声(コクソン)」は、ドキュメンタリー以外の韓国映画では久しぶりの高得点です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績5月13日(金)~5月15日(日)] ★★★

         今年上半期一番の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」が勢い持続
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(37)・・哭声(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/12・・・・・・・・・・1,829,720・・・・・・・・・2,315,488 ・・・・・・・・19,124 ・・・・・・1,481
2(1)・・シビル・ウォー ・・・・・・・・・・・4/27・・・・・・・・・・・・527,628・・・・・・・・・8,235,632 ・・・・・・・・69,119・・・・・・・・887
        /キャプテン・アメリカ
3(2)・・探偵洪吉童:消えた村(韓国)・・5/04・・・・・・・・226,181・・・・・・・・・1,204,132・・・・・・・・・・9,782・・・・・・・・519
4(113)・・アリージェント part1 ・・・・5/12 ・・・・・・・・・・・・59,705 ・・・・・・・・・・・76,049 ・・・・・・・・・・・615・・・・・・・・392
5(3)・・劇場版 アンニョン、チャドゥ(韓国)・・5/04・・・・・43,220・・・・・・・・・・・263,613 ・・・・・・・・・2,013 ・・・・・・・・320
6(55)・・猟奇的な彼女2(韓国) ・・・5/12 ・・・・・・・・・・・・38,589・・・・・・・・・・・・56,189 ・・・・・・・・・・・448 ・・・・・・・・385
7(78)・・私の少女時代 Our Times・・5/12 ・・・・・・・・・・36,556・・・・・・・・・・・・46,545 ・・・・・・・・・・・393 ・・・・・・・・128
8(5)・・ズートピア・・・・・・・・・・・・・・・2/17・・・・・・・・・・・・・19,938 ・・・・・・・・・4,694,845 ・・・・・・・・37,016 ・・・・・・・・179
9(6)・・ウォーキング with ダイナソー・・5/04・・・・・・・・13,345・・・・・・・・・・・106,928 ・・・・・・・・・・・818・・・・・・・・・158
10(4)・・魔法の筆 ・・・・・・・・・・・・・・5/04・・・・・・・・・・・・・13,106・・・・・・・・・・・166,556・・・・・・・・・・1,259 ・・・・・・・・173
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の注目は何といっても「哭声(コクソン)」。公式公開4日で観客動員200万人を突破という動員力の勢いだけでなく、内容的にも今年に入って一番の韓国映画との声が上がっています。冒頭に書いた期待作「アガシ」が来月初めに公開されるので、実際に一番のままでいくのかどうかはわかりませんが・・・。(もう1つの期待作コン・ユとチョン・ユミ共演のアクション・スリラー「釜山行」は7月公開。)
 新登場は1・4・6・7位の4作品です。
 1位「哭声(コクソン)」は、韓国のミステリー&スリラー&ドラマ。他所から1人の見知らぬ(國村隼)が現れてから、村では謎の連続殺人事件が発生します。警察は野生毒キノコの集団中毒と結論を下しますが、がすべての事件の原因との噂が村に広がります。警察官のジョング(クァク・ドウォン)は事件現場を目撃したという女性ムミョン(チョン・ウヒ)に会い、に対する噂に確信を持ち始めます。そのジョングの娘ヒョジン(キム・ファニ)にも事件の被害者たちと似たような症状が出始めると、切羽詰まったジョングはを訪ねて乱暴を働き、呪術使(シャーマン)のイルグァン(ファン・ジョンミン)を呼び入れるのですが・・・。本当に原因は毒キノコなのか、それとも・・・。この作品は土俗信仰やカトリックといった宗教ともからみ(最初に提示される聖書の中のキリスト復活の時の言葉=「なぜおじ惑っているのか。どうして心に疑いを起すのか・・・」が意味ありげ?)、夢と現実の交錯、反転に次ぐ反転で観客を幻惑する内容で、観る人によって異なる解釈もあるようで、それもナ・ホンジン監督のねらいのような・・・。原題は「곡성」です。
 4位「アリージェント part1」は、アメリカの人気作家ベロニカ・ロスのベストセラーが原作のSFファンタジーアクションの「ダイバージェント」シリーズ。本作は第3部前編にあたります。100年後のシカゴが舞台で、そこは住民を5つの派閥に振り分けて維持されているディストピア社会ですが、主人公の少女トリス(シェイリーン・ウッドリー)はどの派閥にも属さないダイバージェント(異端者)。今作は、「シカゴを囲い込むフェンスの外ではダイバージェントが必要とされている」と告げたビデオ映像が人々に大きな衝撃を与える中、シカゴの指導者となったイヴリン(ナオミ・ワッツ)はフェンスに殺到する人々を兵士を用いて食い止め、自らの支配下に置こうとします。トリスとフォーは新しい共同体で指導的地位に就くようイヴリンに迫られ危機に陥っていたところ、謎の武装集団に誘拐(救出?)されます。その集団がアリージェントで、彼らはこれまでの生活を維持するためイヴリンに反旗を翻すのですが・・・。韓国題は「다이버전트 시리즈: 얼리전트」。日本公開は未定のようです。
 6位「猟奇的な彼女2」は、もちろんあの2001年の大ヒット作の続編。といっても主演の1人チャ・テヒョンだけが同じでヒロインも監督も違います。運命的な思っていた長い髪の「あの」猟奇的な彼女は突然尼になって消え(エッ!?)、その後失恋+失業+お金の3苦に苦しんだキョヌ(チャ・テヒョン)の前に現れたのは、子供の頃の初恋の相手で中国に行っていた彼女(ビクトリア)。ひたすら彼と結婚するため山を越え川を渡って来た大陸の娘「彼女」。「「まさか結婚て、聞き違い?」・・・と言いつつも転がり込んできた幸運をサッと捕らえるフツーの男キョヌ(←ナサケな~い)。ところがこの「彼女」、初代より殺伐として、より猟奇的とは! また、夜はより殺伐として昼はより猟奇的で・・・って一体何なんだ! こうした設定だけで最低評点1をつけた多くのネチズンの気持ちがわかります(泣)。原題は「엽기적인 그녀 2」。
 7位「私の少女時代 Our Times」は、昨年台湾で大ヒットした90年代の青春ラブストーリー。今年3月の<大阪アジアン映画祭>でも上映されました。主人公の林真心はごく平凡な女子高生。イケメン男子に片思いしてますが、その彼がアイドル女子と付き合っていると勘違いして2人を別れさせる作戦に出ます・・・。この作品については一青妙さんがご自身のブログで詳しく書いていらっしゃいます。(→コチラ。)
http://ameblo.jp/hitototae/entry-12070752510.html
それによると、コックリさん、アイドルのキーホルダーにブロマイド、不幸の手紙等々が登場するそうで、日本の女生徒とずいぶん似ているなあと思います。(そこらへんを学問的に研究している人はいるのかな?) 原題は「나의 소녀시대」。日本での一般公開は今年10月の予定です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・さざなみ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/05・・・・・・・・・・・・・・・3,030・・・・・・・・・・・・16,479 ・・・・・・・・・・・・・130 ・・・・・・・・・36
2(新)・・クラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/12 ・・・・・・・・・・・・・・・2,496・・・・・・・・・・・・・4,260 ・・・・・・・・・・・・・・34 ・・・・・・・・・56
3(5)・・神は死んだのか 2 ・・・・・・・・・・・・・・4/07・・・・・・・・・・・・・・・2,326・・・・・・・・・・・・31,765 ・・・・・・・・・・・・・230・・・・・・・・・・・8
4(4)・・シーモアさんと、大人のための人生入門・・4/07・・・・・・・1,158・・・・・・・・・・・・17,608 ・・・・・・・・・・・・・142・・・・・・・・・・・9
5(2)・・ビートルズがやって来る ・・・・・・・・5/05 ・・・・・・・・・・・・・・・1,116・・・・・・・・・・・・・7,024・・・・・・・・・・・・・・・56・・・・・・・・・・30
         ヤァ!ヤァ!ヤァ!

 2位の「クラン」が新登場。80年代初頭アルゼンチンを震撼させた 多額のを要求した4件の身代金目当ての誘拐・殺人事件に基づいたアルゼンチンの犯罪スリラーです。原題の「El clan」とは一族の意味で、ここではブエノスアイレス州北部の上流階級のプッチオ一家。模範的な夫婦と仲のいい5人の子供の団欒に満ちた家族です。しかし、そこには 決して口にしてはならない秘密が隠されていたのです。 恋人も友人も同僚も、誰も疑わなかった。それだけに衝撃も大きかったその恐ろしい秘密とは・・・。韓国題は「클랜」。日本公開は未定のようです。

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